飲酒運転根絶メッセージ《全文》
 

 平成17年5月22日、日曜日、仙台育英学園では新入生の行事である「さつき祭」の一環で、多賀城校舎と松島研修センター間の22.5kmを歩くウォークラリーを実施していました。出発してまもない早朝4時15分、青信号の横断歩道を渡る生徒たちの隊列に、飲酒、居眠り運転、信号無視をした暴走車が突っ込んで来ました。
 この凄惨な事故により、3人の先輩方の未来ある尊い命が奪われ、20人が重軽傷を負い、大勢の生徒が事故現場を目撃し、心に深い傷を残すことになってしまいました。

 仙台育英学園では、事故で犠牲となった3人のご冥福を心から祈り、二度とこのような悲しみが起こらないよう、そしてこの事故を風化させないために、毎年5月22日を「I-Lion Day」に制定しております。
 生徒会執行部では、飲酒運転を根絶するための活動を毎年続けて参りました。今年度は4月8日、金曜日に「飲酒・無謀運転根絶運動」に参加し、事故の起こった現場付近で、ドライバーの皆様に啓発品の配布と飲酒無謀運転の根絶を呼びかけました。

 あの事故から11年経つ今なお、飲酒運転による事故が無くなることはありません。理不尽な惨虐さで、平然と人の命が失われることに、深い悲しみと憤りを感じます。軽率な行為のために、来るはずだった明日が一瞬にして潰え、事故にかかわる多くの方の人生が一変してしまいます。飲酒運転は一人一人が意識をもつことで、必ず、未然に防ぐことができるのです。私は遠い理想ではなく、確実に根絶することが出来ると信じています。

 あのような悲しい事故をもう二度と起こさないために、私たちは、安全な交通社会の実現を目指し、宮城県民の皆様と共に、これからも飲酒運転根絶に全力を尽くすことをここに固く誓います。

 

平成28年度 仙台育英学園高等学校
生徒会長 関本

 
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