目標を持って前進する仲間に
出会えたことに感謝します
3月6日(日)、仙台育英学園高等学校広域通信制課程ILC青森の令和3年度第20回後期卒業式が八戸グランドホテルで行われました。卒業生は88名。今年度も新型コロナウイルスの感染拡大予防対策を徹底した上で進行され、高校卒業資格として卒業証書が加藤雄彦校長先生から代表生徒に手渡されました。
卒業生代表答辞【全文】
冬の寒さの中にも、朝の陽ざしが春の訪れを感じさせる今日、私たちは卒業の日を迎えました。本日は、このコロナ禍に厳粛な卒業証書授与式を挙行してくださりありがとうございます。
私は、四年間高校生活を過ごしました。同じ年の人たちより一年間長く高校生活を送ることになりましたが、この四年間でたくさんことを学び、たくさんのことを経験しました。
今から三年前、私は仙台育英学園高等学校ILC青森に入学しました。高校卒業の資格を得て進学したいと考えていた私に、母がインターネットでILC青森のことを見つけてくれたのがきっかけでした。
通信制高校のことをよく知らないまま入学しましたが、通学することがまず困難の始まりでした。
下北に住む私は、身支度のために、まず朝四時に起床。四時半に家を出て両親の車で大湊駅まで約30分。野辺地駅で乗り換え八戸駅へ。ここから40分間バスに揺られ、8時45分ごろ学校に到着。学校に着くまでに片道約3時間弱。自分で決めたことだからと自分を鼓舞しながらも、雪の降りしきる中で電車を待つのは正直辛いことでした。冷たい風が吹きつける野辺地駅で、ホッカイロを握りしめ、どんよりした空から降りしきる雪を恨めしい思いで見つめたこともしばしばありました。
スクーリングでは、得意な教科もあれば苦手な教科もありました。解き方に困っているときは、授業時間が過ぎても優しく親身になって教えてくださった先生方のおかげで、苦手な教科も少しずつ克服していくことができました。
また、卒業学年になった今年度は、進路についてもたくさんお世話になりました。個別で相談にのっていただいたり、面接についても何度も何度も練習していただいたりしました。そのおかげで、無事に春から明の星短期大学で幼児教育について学ぶことができるようになりました。
また、毎日学校に通う必要がなく部活動もないということで、アルバイトにも挑戦しました。周りの方々に助けていただきながら、言葉遣いや電話対応の仕方などこれから社会に出る一人として、学校の中だけでは身に付けられない多くのことを学ぶことができ、アルバイト先の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
時には悪天候で電車が止まったり、コロナの影響で自分のたてた予定通りにスクーリングに参加できなかったりと不安になることもありました。しかし、入学したときに決めた目標を成し遂げることができた今、ほっとした思いでいます。仕事の日や休日にも都合をつけて、自宅から駅まで送迎をしてくれ、何かと心配し助けてくれた両親にも感謝しています。
ILC青森で学んできて、一般の人がもつ通信制のイメージとのギャップに戸惑うことがありました。一般に、通信制高校というと、校則がゆるそう、授業が楽そうなどと、どちらかというと後ろ向きな受け止め方をされているように感じます。しかし、入学して感じたことは、新しい環境で自分なりに学びたい、私のように高校卒業の資格を得たいなど、それぞれが目標をもち意志をもって入学している人ばかりだということです。なんとなく入学した高校に、毎日なんとなく通っている高校生より、よっぽど本当の学びをしているのではないかと感じています。このことは、もっと多くの人に知っていただきたいと願っています。
今日まで共に学んだみんなへ。この答辞を書くにあたって、今日までのことをいろいろと思い返しました。毎日会うわけではありませんでしたが、私は、行事などを通してたくさんの人のいろんな面を見つけることができました。スケート教室で全く滑れない私に、初対面にも関わらず優しく手を伸ばして支えてくれた子。周りの多くの人は滑れていましたが、私とその子はあまり滑れないでいました。広々としたYSアリーナの空間の中で氷を滑る音を聞きながら、うまく滑れないままふざけあってる(支え合ってる)私たち。でもふと、「こういう友達がいるということは幸せなことだし、こういう機会でないとなかなか気づかない面もあるんだな」と感じました。同時に、「人に頼ってばかりでなく、友達から相談され、いざとなった時には人の力になれる人になりたいな」という思いが自然に湧いてきました。
個性豊かなみんなのおかげで、楽しい三年間を送ることができました。みんなに出会えたことを心から感謝しています。
最後になりましたが、今まで見守り導いて下さった先生方、本当にありがとうございました。私たち88名、ここで学んだことを胸にこれからの人生をしっかりと歩んでいくことをお誓いしてお別れの言葉と致します。
令和4年3月6日
卒業生代表
<ILC青森 令和3年度 進路実績>
●大学・短期大学
八戸学院大学 健康医療学部人間健康学科
八戸学院大学 地域経営学部地域経営学科
八戸学院大学 健康医療学部看護学科
埼玉学園大学 人間学部人間文化学科
八戸工業大学 工学部工学科システム情報工学専攻
桜美林大学 リベラルアーツ学群人文領域
青森明の星短期大学 子ども福祉未来学科保育専攻
函館短期大学 食物栄養学科
信州大学 経法学部
●専門学校
東京医薬専門学校
日本工学院八王子専門学校
仙台農業テック&カフェ・パティシェ専門学校
仙台ECO動物海洋専門学校
専門学校日本デザイナー芸術学院
東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校
東北愛犬専門学校
専門学校アレック情報ビジネス学院
青森歯科医療専門学校
JAPANサッカーカレッジ
東奥保育・福祉専門学院
ヒューマンアカデミー仙台校
大原簿記情報ビジネス医療福祉盛岡校
八戸看護専門学校
八戸工科学院
秋田市職業訓練校
青森愛犬美容専門学院
日本自然環境専門学校
●就職
(株)ワタキューセイモア
(株)六ケ所エンジニアリング
(株)マエダ
(株)ミュゼプラチナム仙台駅前名掛丁店
(株)トスネット北東北
(株)エーアンドエフ三沢中央自動車学校
(株)タクミホーム
(株)岩手エッグデリカ
エステサロンYufla
(株)大光
(株)大阪
合同会社放課後等ディサービスぶりんぐあっぷ
(株)熊さん
(株)善 生活介護事業所メープル
(株)エスプロモ
(株)玉屋眼鏡店
社会福祉法人素心の会
(株)北日本石油
(株)エアネスト
(株)フジタコーポレーション
(株)フリホーレス
(株)丸吉 船員
漁師(昇豊丸)
(株)東洋ワークセキュリティ