「関数グラフアート」で
数式が描く線の奥深さに触れる
本校では毎年「関数グラフアート全国コンテスト」に参加しています。本年度も校内発表会での優秀提出作品の中から、秀光コース1年の大場さん(田子小出身)の作品が優秀賞に輝きました。今年の干支であるトラをモチーフにして、シンプルな線のコントラストが美しい作品に仕上がっています。
関数グラフアート全国コンテスト 優秀賞「トラ」
秀光コース1年 大場さん(田子小出身)
数値を少し変えると線の印象が変わるので、バランスに気をつけて作成しました
関数の数値を少しいじるだけで線の印象が変わるので、バランスを考えながら線の重なり、収まりを考えました。シンプルな絵や作風が好きで、特に目の部分はシンプルなほど顔のバランスに大きく影響が出るので、気をつけて調整しました。一番苦戦した目から鼻筋に向かうカーブは、トラと同じネコ科ということもあり、自宅の猫の目も観察しながら、無理関数を使って描いています。無理関数は友人が使っているのを見て、自分の作品にも使ったら面白そうだと思い、数式を教えてもらいました。表示する線の範囲も数式をつかって指定できるので、例えばトラの目は、円を描いて実際の線は下半分だけ表示させる、という値域を使っています。線は納得がいくまで微調整しながら、無理関数と一次・二次関数、円を使って描いています。昨年入賞した先輩の作品が校内にポスターとして掲示してあったので、関数グラフアートの作品レベルの高さにも驚きました。自分自身も関数グラフアートに取り組んだことで、作品を見てこの線はあの数式なのかな、と少しだけ想像できるようになりました。
今回の関数グラフアートも「数学」の授業なのですが、秀光コースのMYPの数学の授業はグループで集まって問題を解いたり、分からないところを教えあったりします。一般的な問題を解く授業のイメージとは随分違うのではないかと思いました。少人数クラスでお互いをよく知っているので、考えを話し合うことができる授業はとても楽しく充実しています。
今回の受賞によって、2022年8月にオンラインで開催予定のグラフアートカンファレンスに参加します。当日は制作するにあたって工夫した点などのプレゼンテーションを行い、投票によって最優秀賞・特別賞等が選出されます。IB MYPの授業で培ったプレゼンテーション力を発揮してくれることを期待しています。(数学担当 小保内先生)