お知らせ

仙台育英学園沖縄高等学校 開校式ならびに第1回入学式

開校式ならびに第1回入学式が挙行されました。 
 

  •  
2023年4月12日(水)10:00~ 栄光校舎4階 体育実習室1にて、仙台育英学園沖縄高等学校の「開校式」ならびに「第1回入学式」が挙行されました。開校式のオープニングは「かぎやで風」、その後に加藤雄彦理事長先生より加藤聖一校長先生へ「校旗授与」が行われました。ご来賓として、沖縄市教育委員会教育長 比嘉良憲様、参議院議員 和田政宗様、本学園理事 梅宮栄八郎様、本学園教育振興会会長 坂内玲子様、本学園父母教師会 代行 日野彰様をお迎えし、ご祝辞を頂戴いたしました。
続いて「第1回入学式」が行われ、HYの皆さんからサプライズでビデオメッセージをいただきました。仙台育英沖縄高等学校の校歌作曲への熱い思いと、激励のメッセージが式場に流れると自然と拍手が沸いていました。加藤聖一校長先生から36名一人ひとりの新入生の呼名が行われ入学が許可された後、校長先生の式辞が行われました。新入生代表宣誓では東徳嶺瑠珈さんの凛とした言葉に、新入生一同の背筋が伸びる思いでした。新入生歓迎のあいさつでは在校生からの温かい励ましの言葉と生活信条七箇条の朗読。新入生保護者代表の挨拶として町田あかね様より、中学時代の経験をもとに高校生活を充実したものにしていって欲しいという期待と希望のあふれるご挨拶をいただきました。式はつつがなく終了し、新入生は晴れやかな顔で明日からの登校に期待を寄せていました。
 
 
校長式辞【抜粋】
 仙台育英学園沖縄高等学校 第一回入学式 校長式辞
県花である「デイゴ」が開花しはじめ初夏を感じられる中、本日、入学式を挙行し、仙台育英学園沖縄高等学校の第一期生をお迎えできることを大変嬉しく思います。  先ほどは仙台育英学園沖縄高等学校の開校に際し、沖縄市教育委員会教育長の比嘉 良憲(ヒガ ヨシノリ)様より心温まるご祝辞を賜りましたこと、並びにご来賓の皆様にご臨席の栄を賜りましたことに本校を代表いたしまして心から感謝申し上げます。 加えて、本日は平日にも関わらず新入生のご家族の皆様にも多数お集まり頂きました。ご子息・ご息女のご入学、誠におめでとうございます。 さて、 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの第一期生として本校に入学される進取の意気に敬意を表します。仙台育英学園は1905年に加藤利吉先生が育英塾という私塾を興して以来、118年間にわたって至誠、質実剛健、自治進取の3つの建学精神をもとに教育活動を行ってきました。新入生の皆さんが一期生として本校に入学しようと決意し挑戦したチャレンジ精神はこの自治進取の進取にあたります。本校の開校そのものも仙台育英学園にとって大きなチャレンジです。118年の歴史上、創立の地である宮城県を離れて全日制課程の学校を設置するというのは初めてのことです。また、私にとっても初めての校長職です。そのため、新入生の皆さんにとって本日からの高校生活は初めて尽くしのことで緊張と多少の不安、そして大きな期待を胸にひめていると思いますが、それは本校にとっても、そして私にとっても同じです。新入生の皆さん、保護者の皆さん、職員一同が一丸となって仙台育英学園沖縄高等学校の歴史の第一歩を作っていきましょう。 この入学式にあたり、新入生の皆さんに本校で育んでほしい力を「そろばん」と「電卓」を例にお話ししたいと思います。「そろばん」も「電卓」も人が数という概念を発見してから、その計算を効率化する上で発明されたツールです。おそらく多くの人は「そろばん」よりも「電卓」の方が複雑な計算ができ、使い勝手が良いことから「電卓」を使用しているのではないでしょうか。また、新入生の皆さんはスマートフォンのアプリでその機能を使っていることが多いのではないでしょうか。いずれにしろ、私たちの生活では、来月のスマートフォンの使用料の支払いから、ダイエットしようとした際におけるカロリー計算まで、数と向き合い続け、「電卓」などを使用しています。 私たちが「そろばん」あるいは「電卓」を自由自在に使えるのはなぜでしょうか。まず、数はどのようなことを表現できるのかといった概念を経験や知識から知っていることが重要になります。何円、何カロリー、何メートル、何メガバイト、何度、と挙げたらきりがないほど表現方法があります。次に何のために計算を行うのかという課題設定をする必要があります。来年の日本の国家予算に無駄はないのか、来月の私のお小遣いは増えるのかなどです。最後に「そろばん」や「電卓」を正しく操作し、そこから得られた結果が本当に正しいのか分かる必要があります。得られた結果が正しいかを判断するには自分自身が「そろばん」、「電卓」で操作した計算式を計算できる必要があります。 ここまでの話を今話題のAI、例えばChatGPTに当てはめて考えてみましょう。ChatGPTは人と人が自然に会話するかのようにチャットで質問を投げかけるとその質問に対する答えが返ってくるという対話型AIであり、アメリカの司法試験に合格できるレベルであり、大学レベルの文学のレポート作成は大学生と同等以上の評価になるといわれ、プログラミングもできると言われております。では、ChatGPTがあれば人は学ぶ必要がないのかといえば、私はそうではないと考えています。すなわちChatGPTは「そろばん」、「電卓」と同じで人間が社会や生活を豊かにするために共生するツールの一つと考えています。ChatGPTとやり取りする内容は何を意味し、どのような影響を及ぼすのか、何のためにChatGPTを使うのか、ChatGPTが出してきた答えは正しい答えなのか、ということを人がわかっていないままChatGPTは使いこなせないと考えています。また、そのようなことができないままChatGPTを使ってプログラミングをし、そのプログラミングが皆さんの明日乗る飛行機の操縦に使われたと考えてみてください。 私が皆さんに伝えたいことはシンプルです。「ツールは進化するが、その進化を認め、使うのは人間である」ということです。ツールを使いこなすには内容を理解し正確性を判定するための知識や操作する技術だけでなく、知識をもとに課題を設定する力、知識と知識を結びつける力、人と一緒に知識を生み出す力、知識を自分でアップデートし続ける力などの「学び方」を学ぶことが重要といえます。 本校では将来の皆さんの経済的自立にむけてICTスキルに特化して教育しますが、それと同じかそれ以上に「学び方を学ぶ」ということを重視し、生涯にわたって「ツールに使われる人から、ツールを使いこなせる人」として学び続けられる力という意味での学力を育みます。 皆さんとの学びの日々が楽しみでなりません。改めてご入学おめでとうございます。
2023(令和5)年4月12日
台育英学園沖縄高等学校
校長 加藤 聖一

【問合せ】
電話番号 098-930-4111
〒904-0021
沖縄市胡屋2丁目6番17号
《問合せ時間 9:30〜17:30》
仙台育英学園沖縄高等学校トップ