お知らせ

ILC沖縄 令和5年度 第8回前期卒業証書授与式


10名の卒業生がそれぞれの想いを胸に、ILC沖縄を力強く旅立ちました!!

 令和5年9月22日(金)仙台育英学園高等学校 ILC沖縄の令和5年度 第8回前期卒業証書授与式が、栄光校舎の体育実習室1で挙行されました。この日、卒業を迎えたILC沖縄の卒業生は10名。高校卒業資格となる卒業証書は、加藤雄彦校長先生から卒業生一人ひとりに授与されました。校長先生からは、式辞の中で次のように温かい激励の言葉が卒業生に送られました。
 「今日見事に卒業証書を受け取られたことは、仙台育英学園高等学校の卒業生という意味になります。仙台育英学園は今年で創立118年を迎え、皆さんは卒業生が7万5千人を超える学校のOB、OGとなることを意味します。これから社会に出てさまざまなことがあるかもしれませんが、出身校を聞かれたとき仙台育英学園と聞かれてほとんどの人はこの学校のことを知っていると思います。皆さんが卒業されたあと何かあったときは7万5千人の卒業生と出会うことがあるかもしれません。一緒に学んできた先生方もいます。ここ、栄光校舎は皆さんの母校です。ですからどうぞいつでもこの学校を訪れてください」
 また、答辞では卒業生代表が、「最初は高校卒業資格を取得したいとしか考えていなかった私に、自ら学ぶことの素晴らしさ、新しいことに挑戦することで何かが変わる、ということを教えてくれたILC沖縄。何かを始めるのに遅いことは決してない。思い立った時がスタートの時。目標を持ち頑張る人には、必ず周りが応えてくれ、支えてくれる。自分はひとりではない。人は変われる。」と心から感じた高校生活でもありましたと力強い抱負を述べました。
 
卒業生代表答辞【全文】
 今、高校卒業証書を手にし、ほっとした思いと本当にたくさんの方々に支えられた高校生活だったと感謝の気持ちでいっぱいです。今日ILC沖縄を卒業する私たちのために卒業証書授与式を挙行してくださり本当にありがとうございます。
 私は以前、工業高校の自動車科に在籍していました。好きな自動車のことが学べる嬉しさ、そのうち信頼できる友人もでき楽しく学校生活を送っていたのですが、2年、3年と進むにつれ厳しい実習になじめなくなり、だんだんと学校から足が遠のいていきました。学校にいけないまま、この先私の人生はどうなるんだろうと考えるだけで不安でした。そんな時、叔母から通信制高校を紹介され、将来のために高校卒業資格は必要だと思い、転学を考えるようになりました。「せっかく入った高校、辞めるのはもったいないよ」と最初は反対していた両親でしたが、私の気持ちを大事にしてくれて、「転学するなら最後まで頑張りなさい」と励まされました。通信制高校はたくさんありましたが、自分のペースで学習ができ、環境が整っていることや手厚い指導をしてもらえるということでILC沖縄を選択しました。
 1年前の10月、残された1年間の高校生活が始まりました。これまで通っていた全日制高校とは全く違う通信制高校です。入学当初は、右も左も分からず、これから先どうなるか不安しかありませんでした。履修登録、課題への取り組み、自学学習やスクーリングの受け方まで先生方がひとつひとつ丁寧に教えてくださり、新しい高校生活のスタートです。スタートはしたものの、長い間外出することもなかった私は、入学当初は毎日が緊張の連続でした。それでも、家にこもりがちな自分自身の生活を変えるために、できるだけ毎日登校することを心がけました。1か月、2か月・・・とスクーリングを受けながら、先生方とコミュニケーションをとるたびに緊張がほぐれていきます。時には共通の知り合いの話題で話がはずむこともあり、だんだんと学校が楽しい場所へと変わっていきました。家で1、2時間学習をし、自分で解けないところはスクーリングでレポートを仕上げていきます。どんどんレポートが仕上がるのが面白くなり学校で過ごす時間が長くなっていきました。
 今年の4月「新入生歓迎交流会があるから参加してみないか」と声を掛けられました。色んなことに断り癖のついていた私は、知り合いもいないしうまく話せなかったらどうしようか、などとあまり乗り気ではありませんでした。一方、「新しいことをやってみたい」という気持ちもあり参加することにしました。交流会当日、五色綱引き、バーべキューと生徒も先生も大盛り上がりです。グループの仲間とも自然と話ができるようになり参加してよかったと思えた1日でした。これをきっかけに、躊躇せずに勇気を出してチャレンジすることの素晴らしさに気づきました。
 夏の甲子園決勝戦。体育実習室で試合観戦のパブリックビューイングが開設されるとクラスルームでお知らせがありました。元々野球が好きな私はすぐに申し込みました。通信の生徒、全日の生徒、保護者の方々、先生方と、皆でひとつになって応援するのは楽しく達成感がありました。一生懸命プレイする選手から勇気と元気をもらい、卒業を前に、「私自身、仙台育英の生徒だ」という思いをより実感した、これまでとは違う特別な夏となりました。
 振り返ってみると、最初は「高校卒業資格を取得したい」としか考えていなかった私に、「自ら学ぶことの素晴らしさ」 「新しいことに挑戦することで何かが変わる」ということを教えてくれたILC沖縄。「何かを始めるのに遅いことは決してない。思い立った時がスタートの時。目標を持ち頑張る人には、必ず周りが応えてくれ、支えてくれる。自分はひとりではない。人は変われる。」と心から感じた高校生活でもありました。卒業後はⅠTに関する知識やスキルを身につけ、それを生かせる仕事に就きたいという夢を持ち、それに向かって歩き始めています。学校のことで悩み落ち込んでいた私に「急がないでいいよ。少しずつでも構わないから前に進んでいこう。」と励ましてくれた友人。その言葉に何度も救われました。勉強で困ったときにはいつでも時間を掛け丁寧にスクーリングをしてくださり時には相談にのってくださった先生方。そして、一番身近で支えてくれた家族。これまで、たくさんの心配や苦労を掛けてきました。時にはぶつかることもあったが、苦しい時にはいつでも話を聞き、一緒に悩み、考えてくれたおかげで今の私があります。私たちは、ILC沖縄を卒業してさらに広い世界へと出ていきます。まだまだ学ぶことはたくさんあると思います。これからも私たちを見守っていてください。
 今日、加藤校長先生から直々に卒業証書が授与されました。私たち10名はここで過ごした時間はそれぞれです。決して楽な道のりではなかった一人一人を理解しここまで導いてくださいました加藤校長先生をはじめILC沖縄の先生方、本当にありがとうございました。今日の日の喜びを心にとめ、ILC沖縄で学んだことを力にこれからは、仙台育英学園の卒業生としての誇りを持ち、それぞれの道を進んでいきます。これまで支えてくださったたくさんの方々に感謝するとともに、仙台育英学園高等学校がますます素晴らしい学校になることを願い、卒業生代表の言葉といたします。
 
 
令和5年9月22日 
仙台育英学園高等学校広域通信制課程ILC沖縄
令和5年度前期卒業生代表  宇良 康汰


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