お知らせ

秀光コース生徒「春季・特別善行表彰」において青少年善行表彰を受賞

「みやぎ東日本大震災津波伝承館」での活動と
防災への強い想いを評価していただきました

 仙台育英学園高等学校 秀光コース3年の菊田あかりさん(秀光中出身)が、「令和7年度春季・特別善行表彰」(一般社団法人 日本善行会)において「青少年善行表彰」を受賞しました。これは、宮城県知事の推薦を受けたもので、5月17日、明治神宮参集殿にて表彰式が行われました。今回の受賞は、石巻市の「みやぎ東日本大震災津波伝承館」での継続的なボランティア解説活動が評価されたものです。菊田さんは、高校1年の春から活動を始め、自らの体験や想いを込めて、県内外・海外からの来館者に津波の被害や防災・減災の大切さを伝えてきました。また、IBのCAS活動の一環として、今回の解説活動の他にも幼少期から続けているバイオリンのチャリティーコンサートを企画・開催し、収益を支援団体に寄付するなど、活動の幅を広げてきました。「震災の教訓を次世代へ伝えたい。」と、真摯に話してくれた菊田さんのメッセージを紹介します。

菊田さんメッセージ

「誰かの役に立ちたい」
そんな想いから挑戦を始めました

 中学生のときに被災地を訪れ、祖母や母から震災当時の体験を初めて詳しく聞いたことが、私の意識を大きく変えました。東日本大震災当時、私は3歳です。はっきりした記憶はなく「震災を自分ごととして捉える」ということの意味を考えるようになりました。いつか何か行動に移したいと思っていたところ、伝承館で学生解説員の募集があることを知り、応募することを決めました。当時、伝承館の解説員として高校生が選ばれるのは初めてのことでした。最初は話すことに慣れず、不安もありましたが、先に解説員をされていた方々の様子から勉強させていただくと共に、来館者の真剣な表情に背中を押され、自分なりの伝え方を工夫するようになりました。IBのCAS活動として、バイオリンのチャリティーコンサートも企画し、音楽を通じて震災の記憶と向き合う時間を地域の皆さんと共有できたことは、私にとってかけがえのない経験となりました。防災や減災の大切さを伝える活動は、続ければ続けるほど学びが深まります。今年は高校3年生になり、進路の関係で頻度は減るかもしれませんが、宮城県に住む一人として、そして震災を語り継ぐ世代の一人として、自分にできる形で関わり続けていきたいと思っています。