世界遺産から広がる
地理の学びを発信
3月25日(水)、世界遺産検定事務局主催による「世界遺産学習研究会」がオンラインで開催されました。今回のテーマは「世界遺産×地理総合」。全国の教職員や大学生など300人を対象に、世界遺産を活用した地理総合の授業実践が紹介されました。
本校からは仙台育英学園高等学校 特別進学コースの伊藤 恵先生が登壇され、「世界遺産『記憶の場』をテーマにした地理授業の展開例 ~ルワンダ共和国を事例に~」と題して講演されました。伊藤先生は、山川出版社の教科書執筆者であり、『世界遺産ではじめる地理総合 多様な文化とわたしたち』(世界遺産検定事務局編)の執筆にも携わっています。こうした実践と研究の積み重ねを背景に、今回は本校の地理の授業で実際に扱っている内容をもとに、世界遺産と地理教育を結びつけた事例を紹介されました。
事例紹介
ルワンダを題材に、世界を「自分事」として考える
また、実際に行われた講演では、伊藤先生が2014年にJICA教師海外研修で訪れたルワンダ共和国での経験をもとに、地理・歴史・公民が交差する授業実践が紹介されました。ルワンダの地形や気候、産業、人口構成などを地理的な視点から読み解きながら、1994年のジェノサイド、復興への歩み、2023年に登録された世界遺産「ジェノサイドの記憶の場」について学ぶ内容です。
授業では、現地写真や実物資料を用いたフォトランゲージ、ロールプレイなどを通して、生徒が自ら考え、対話しながら学びを深めています。遠い国の出来事を知識として学ぶだけでなく、「自分ならどう考えるか」と問い直すことで、世界の課題を自分事として捉える姿勢を育んでいます。
地理の学びが、進路や社会への関心につながる
世界遺産を通した学びは、文化・自然・歴史に加え、国際理解、多文化理解、平和、人権、持続可能な社会など、幅広いテーマとつながっています。本校の授業実践でも、ルワンダを題材にした学びが、文化祭での展示やフェアトレードコーヒーの紹介、探究学習のテーマ設定などへと広がっています。
また、世界遺産検定は全国約300の大学・短大で入試優遇措置の対象となっており、学習の成果を進路選択にも生かすことができます。世界遺産を通じて地理や歴史を楽しく学びながら、時事問題や他教科への理解を深めるきっかけにもなります。
伊藤先生と、筑波大学附属坂戸高等学校の今野 良祐先生とのトークセッション「世界遺産で広がる、地理の学び」のダイジェスト動画を公開しています。伊藤先生と今野先生は、ともに山川出版社の教科書執筆者でもあり、世界遺産を入口にして地理の学びをどのように深め、広げていくかについて語られています。


