お知らせ

多賀城校舎図書館「『語り』を聴く会」

童話や民話の名作を聴きながら「語り」の世界を体験しました。

 2月15日(金)、多賀城校舎図書館企画による「『語り』を聴く会」が開催されました。今回、主に県内各地で「語りの会」を催し、活躍されている雲走(くもそう)範子さん(就労継続支援B型事業所「希望の星」所属 プロフィールはこちら)をお招きしました。会場の多賀城校舎3K3教室には、事前に参加希望を申し出た同校舎各コースの3年生と教職員の先生方の33名が参加しました。
 会はフレックスコースの松橋さん(3年・鶴谷中出身)、横山さん(3年・鶴谷中出身)の司会で進められました。さらに、会場に提示されたタイトルは本校書道部顧問の渡邊先生が書いてくださったもの。雰囲気たっぷりの会場で温かいお茶やお菓子をいただきながら、童話や民話の世界に触れる貴重な時間を過ごしました。

3編の名作が語られ、想像の世界が広がります
 

 当日、雲走さんに披露していただいた『語り』は全部で3編。「よだかの星」と「泣いた赤鬼」は東北の方言を使ったもので温かさを感じる軽妙な語り口で、「スーホの白い馬」は標準語でじっくりと分かりやすくお話していただきました。語りと語りのインターバルには穏やかなバイオリン曲のBGMが流れ、およそ2時間はあっという間でした。

 終わった後には生徒2名が、雲走さんに感想をお伝えしました。堀江くん(フレックスコース3年・埼玉与野西中出身)は「登場人物の気持ちや表情が連想できる話し方で、躍動感のある情景が頭の中で想像できたのがとても面白かったです」と話し、もう一人の櫻井さん(技能開発コース3年・浦戸中出身)も「雲走さんの『語り』の話し方が聴いていてとても分かりやすくてよかったです。ありがとうございました」とそれぞれの感想を述べてくれました。
 最後に雲走さんは「今まで小学校や幼稚園、大人の方に向けた語りはありましたが、高校生のみなさんに聞いていただくのは初めてのこと。とても嬉しかったです」と話してくださいました。

 

参加者アンケート

Q1.本日の「『語り』を聴く会」に参加して
 とても有意義だった…96%  意義は感じた…4%
Q2.今までに『語り』というものを聴いたことがありますか
 今回初めて聴いた…58%  聴いたことがある…42%
Q3.特に面白かった(関心を持った)演目はどれですか
 スーホと白い馬…50% 泣いた赤鬼…27%  よだかの星…23%

その他にも
・心地よい声で物語に惹き込まれました。
・生徒が運営に参加しているのがよかった。来年度も楽しみにしています。
・(読み)聴かせの重要性を認識できました。
・次回はもっと多くの生徒や保護者に聴いてもらいたいです。
などたくさんの感想が寄せられました。
(*参加者のうち26名回答)
 
雲走範子さんプロフィール【一部抜粋】

東京都と宮城県で保育士の仕事に携わるが、30歳のとき進行性の視覚障害と診断される。42,3歳の頃からパンの花の製作を始め、その後昔話の語りを始めて十数年になる。震災の年以降は県内をはじめアジアやヨーロッパ在住の奏者と共演して「語り」を行う傍ら、「パンの花」の製作、販売も積極的に行ってきた。進行性の視覚障害から年々見えづらくなっているが、持ち前の集中力を発揮して独自のパンの花作りや語りの世界を作り続けている。