お知らせ

ILC青森 第17回後期卒業式

輝きに満ちた未来に向かって
力強く踏み出していきます

 3月2日(日)、八戸グランドホテルにて仙台育英学園高等学校広域通信制課程ILC青森の平成30年度第17回後期卒業式が行われました。加藤雄彦校長先生から、高校卒業資格を得た48名の卒業生1人ひとりに卒業証書が手渡されました。 卒業生代表による答辞全文をご紹介します。
 

卒業生代表答辞【全文】

 風は強いけれど、日射しの温もりに、春の気配があります。冬のあいだ、たくわえられた命の息吹をそこここに感じます。

 そして、今、私達は、次への第一歩を踏み出そうとしています。

 私は、中学生の時、不登校でした。中学に入って初めての夏休みが終わると徐々に学校を休むようになりました。学校に行っても自分の教室に入ることはできず、保健室や別室登校をしていました。周りに自分の悩みや思いを話せず、ただただ時間が過ぎ、やがて3年になり、進路決めの時期になりました。その頃にはもう、勉強や体力にも自信が無くなっていました。将来なりたいものも無かったので、進路にも悩んでいました。その時、ILC青森の卒業生だった姉に話を聞き、両親とも話し合い、この学校に進学することを決意しました。入学してみると、様々な境遇の人たちが在学しており、自分と似たような経験をした仲間達がたくさんいました。友達もできるかなと思いました。

 学校生活では、教科によって難しいと感じるレポートもありましたが高校卒業資格取得を目指し、先生方に聞きながら、なんとか乗りきりました。

 1年の頃は、病院に入院していた時期もあり、病室でレポートをすることもありましたが、周りの人の支えもあり、無事3年で、今、卒業できる事を嬉しく思います。

 友達にも支えられました。レポートの進み具合や、テスト勉強の話、お互いの事など、同じ境遇だったからこそ、会った時に話したり、連絡を取り合うなどして、切磋琢磨できたと思います。

 また、行事にも積極的に参加しました。研修旅行の蔵王でのスキー体験。沖縄には2回行く事ができました。初めは参加するかしないか迷っていたのですが、両親の後押しもあり、参加しました。そこでは、行った事のないところならではの食事や文化、風土などの違いが感じられました。ILC宮城や沖縄の生徒との交流の場面もあり、友達になることができ、今でも連絡を取り合っています。とても貴重な良い体験をすることができました。参加の機会を与えて頂いた学校や両親に感謝しています。

 私のILC青森での3年間は、とても有意義なものだったと思います。皆それぞれ、年齢も違ったり、してきた体験、学校生活の仕方、それぞれだったと思いますが、レポート・スクーリング・テストをこなすのは一緒で、私はそれをこなすうちに、入学する前よりは、自主性が身に付いたと思います。そして、最後までやり抜く力を得ることができたと思います。高校卒業資格取得という一つの目標に向かって、大変だと感じる時もありましたが、自分なりに頑張ることができたと思います。もちろん、自分だけの力ではなく、友達や先生方、両親、家族の支えがあったからこそ卒業できるんだと思っています。

 私は、次のステップへと向けて、歯科技工士の専門学校への進学が決まっています。自分は昔から物を作るのが好きでした。手先の器用さを活かすことで人の役に立つ仕事はないのかと考えたところ、在学中に歯科技工士という仕事を見つけることができました。やりたい事が見つかったのです。

 これからは、在学中に身に付けた自主性や経験を活かし、専門学校で学業に励み、自分の夢を掴むために頑張ります。

 最後に、先生方、両親、そして共に学んだ仲間達へ。本当にありがとうございました。

平成31年3月2日
卒業生代表