理学療法士とはどんな仕事なのか
講話と体験を通して学びました
毎年ILC青森ならではの行事として「社会人養成講座」が開催されています。今年は6月8日、本校ILC青森校舎に東北メディカル学院の理学療法士の桜田先生をお招きしての講話、そして理学療法の体験をさせていただきました。
講話の中で先生は、理学療法・作業療法とはどんな仕事か、先生自身が理学療法士を目指したきっかけ、仕事上のやりがい、社会人としての大切な心構えなどを話してくださいました。
さらに理学療法体験(実技)では、自分たちの体を使って実際に挑戦。 股関節の可動域を分度器ではかったり、筋肉を伸ばすストレッチをしました。また、左手だけで洗濯物を干し、障がいがある場合に作業がどれほど難しくなるのかを体験しました。将来の社会人としての心構えを意識する、大事な時間になりました。
社会人養成講座に参加して…生徒たちの感想
今回の講話で、将来の夢の可能性が広がりました
Y.T.
この社会人養成講座を行って思ったことがあります。それは、人を支える仕事はすばらしいということです。私はもともと人を支える仕事に就きたいと思っていました。私が主にめざしているのは介護福祉士ですが、今回の話を聞いて理学療法士や作業療法士などの道もあるのだと知ることができました。私は今までリハビリテーションに関してあまり知る機会などが無かったので「日常生活を過ごせるようにするための治療」という考えしかありませんでしたがそれだけではなく、もっと奥が深いことがわかりました。そしてリハビリテーションは運動能力だけでなく精神、認知なども含めた心身機能も維持や改善を行っていくことがわかりました。先生の体験談を聞いた時は思わず泣きそうになりました。そして実技なども行って、介入前と介入後の違いにリハビリのすごさを実感することができました。今回主にお話を聞けたのは理学療法についてでしたが、機会があれば作業療法についても、もっと詳しく聞いてみたいです。職の道がさらに広がったので今回の社会人養成講座はとてもよい時間になったと思います。そしてやはり私は人を直接的に支える仕事に就きたいと思います。
技術力はもちろん、精神面でも強さが必要な職なのだと感じました
K.U.
今回の社会人養成講座では、体験学習が多く、理学療法士とリハビリにおいて何が重要で何が難しいか学び取り、また感じ取れたと思います。教えてもらいながら班で挑戦しても、戸惑ってなかなか上手くいかない時もあったので、これを実践で、一人ひとりの患者さんに対して行うのはかなり難しいなと感じました。技術力だけじゃなく、患者さん一人ひとりに対する対応力も求められる大変な仕事だと思いました。最後の方では、理学療法士の先生が今まで付き添った中で一番印象に残った患者さんの話をして頂きました。事故で婚約者を亡くしてしまい、さらに自分も重傷を負ってしまった女性の話です。当然難しい治療でしたが、その患者さんのすごい精神力と理学療法士の方のサポートのおかげで何とか今では普通に暮らしていけるそうです。もちろん患者さん当人もすごいと思いましたが、その患者さんに付き添う方もものすごい精神力を必要とすると思います。技術の面だけではなく、精神の面でもすごく立派な職業なのだと改めて認識できました。
相手のことを思い、寄り添い続ける仕事なのだと思います
M.K.
理学療法士や作業療法士について、名前は聞いたことがあってリハビリのお手伝いをする仕事だと思っていました。今回、講師をしてくださった桜田先生のお話を聞き、どのようなお仕事をしているのか体験して理学療法や作業療法の事を楽しく学ぶことができました。桜田先生のお話を聞いて、理学療法とは常に障がいを持った相手のことを考え、どのようにすればその人にとって最善で豊かな生活になるのかを寄り添い思考し続ける仕事だと知りました。これは決して体の障がいだけではなく、心の支えにもなるようなものです。私には、片足を失い義足で生活している祖父がいます。もう八十歳を過ぎ、義足で歩くには筋力なども限界が近いです。今はまだ、なんとか歩けていますが、それでも私にできることが無いのかと思っていました。今回のお話を聞いて、無理にいろいろやろうとするのではなく、普段通りに過ごしながら、自分のできる範囲で支えていけばいいのだと思いました。特に祖父は今の状況を精神的に負担に思っているわけではないようなので、あまり重く捉えずにいようと思います。まずは、歩きやすいように祖父の家を整理整頓し、つまずかないように改善してみようと思います。理学療法士というお仕事はいろんな状況を抱えた人とかかわるとても大変なもので、そんな人たちと常に寄り添い、助けになっていて、とても尊敬できるお仕事だと思います。人とのかかわりが深く、思いやりのある素敵な仕事だとも思います。
理学療法体験ではチャンピオンの記録を出しました
K.K
私は以前、リハビリテーション専門職の方々にお世話になったことがありました。その中の理学療法は、座る、立つ、歩く、階段を上る、下るなどの必要最低限はできていないとならない動作のリハビリでした。「どうして理学療法士さんはこんなに厳しいのだろう。どうしてこんなにつらいリハビリをしないといけないのだろう」と、リハビリのたびに思っていました。動けるようになってからは感謝しかありませんが、今日の講座で、笑顔をあきらめない為だったのだなと気づきました。もし、私がその時リハビリを辞めていたらどうなっていたのかと思います。体験で私はチャンピオンになりました。おかげで一通り測ってもらうこともできたし、簡単なストレッチもできました。それも楽しく。そして、ストレッチをやったことにより、わずかですが記録も良くなりました。「日常生活」という名のリハビリでここまでよくなり、さらにストレッチのおかげで記録も良くなりましたが、あの時リハビリを辞めていたらここまで来れなかったと思います。私がもし理学療法士の道に進んだら、患者様には少しでも楽しく、モチベーションを上げて、飽きが来ないようにしたいと考えました。やはり、小さなものでも結果がわかる、実感できるようになると、つらいリハビリも乗り越えられるのではないかと思いました。これから先は高齢者が増えていきます。けがをした時に限らず、筋力維持のためのリハビリもあったらいいなと思います。今日学んだことは無駄にせず、私の生活で少しでも役立てたいと思いました。