お知らせ

秀光中学校第27回生卒業証書授与式

3年間IBMYPに取り組んで得た
学びや経験を今後にも活かします

 秀光中学校の卒業証書授与式が2月28日(金)、ゼルコバホールを会場に挙行されました。この日、晴れて卒業を迎えた第27期生は41名。式では、加藤雄彦校長先生から卒業生に卒業証書が手渡されたあと、『生徒会功労賞』『加藤利吉成績優等賞』『秀光グランプリ』等の賞がそれぞれ表彰されました。
 第27期生は、春からそれぞれの希望する進路に向けて、仙台育英学園高等学校 秀光コースまたは他のコース等に進学し更に深く学んでいきます。

秀光グランプリ

『Gifted Artist Award』
永井さん(向陽小出身)

 
 あなたは、中学校3年間を通し、ひたむきに学習に取り組み、努力しました。秀光中学校の教育の柱である「MUSIC」を通して豊かな感性と情操を育んできました。あなたの奏でるピアノは心に響くものがあり、聴衆を魅了してきました。ピアノコンクールでは全国大会に出場するなど学業との両立は他の生徒の模範になるものです。
 また心の輪を広げる体験作文においては宮城県最優秀賞に輝く功績を残しました。
 ここに仙台育英学園の建学の精神と生活信条7か条を体現したあなたの功績を讃えるとともに、今後一層の活躍を期待し「Gifted Artist Award」を授与します。
 

『Outstanding Communicator Award』
我妻さん(利府第三小出身)

 
 あなたは、中学校3年間を通し、ひたむきに学習に取り組み、努力を続け、優秀な成績をおさめました。
 また日常生活について常に疑問をもち、その疑問を弁論を通して伝えてきました。中学校1年生ではクラスを代表して校内弁論大会に出場。中学2年生では宮城県弁論大会優秀賞を、中学校3年生では第73回県下中学校弁論大会で最優秀賞を獲得しました。言葉を大事にした日頃の学習の結果によるものです。
 ここに仙台育英学園の建学の精神と生活信条7か条を体現したあなたの功績を讃えるとともに、今後一層の活躍を期待し「Outstanding Communicator Award」を授与します。
 

校長先生からの式辞【一部抜粋】 

 27期生の皆さん、秀光中学校ご卒業おめでとうございます。私も長い間秀光の校長をしていますが、これだけ大勢の成績優等賞を始め、秀光グランプリ、あるいは様々な賞を受賞した学年は初めてです。凄い情熱を持った大変力強い学年だという印象を持っています。
 皆さんは今年の4月から義務教育ではなく、自分の選択によって高等学校へ進学します。高校からはこれまでと違い、自分の人生の旅の物語は自分でデザインしなければなりません。皆さんたちはどういう物語を考えるでしょうか。物語を作るにあたって様々な選択肢があると思います。その物語というのはそれぞれの旅の計画になっています。人生の旅は 1人。その 1人旅の中で皆さんたちは計画を立てていかなければなりません。
 皆さんがこれから旅をするにあたって、私が好きな言葉をお伝えします。それはギリシャ神話に出てくる「ヘラクレスの選択」という言葉です。これは、安全な道の果てには刹那的な快楽しかなく、苦難の道の果てには美徳がある、とされています。苦難とは自らの目標をハードルの高いものに設定し、とてつもない苦労してることを示します。秀光コースで学んでいる先輩たちはまさにそれに挑んでいます。安全な道と苦難の道、皆さんは自由に選択できる立場にあります。そのことをよく理解しながら、高校でも頑張って欲しいと思います。
 

送辞【一部抜粋】

在校生代表 2年 髙原さん(宮城野小出身)


 今、27期生の先輩方との思い出を振り返ってみると、先輩方はいつも私たちのそばにいてくださったと改めて気づきます。一番印象に残っているのが、 先輩方の大結力です。特にスポーツチャレンジや合唱コンクールでは手を抜かず、常に全力で取り組む姿を見て、先輩方のかっこよさと絆の強さを感じました。
 先輩方は私たちにとっていつもそばにいてくれた大きく温かい存在です。私も来年はこの立場に立つんだと思うと少し心細く感じます。しかし、これまで先輩方が作り上げてきた伝統を私たちがしっかりと引き継ぎ先輩方のように秀光中学校の輝かしい歴史の1 ページを作り上げていけるよう、「至誠、質実剛健、自治進取」の建学の精神のもと、懸命に取り組んでいくことを誓います。

答辞

卒業生代表 髙橋さん(ホライゾン学園仙台小出身)
 


  •  
 厳しい冬の寒さも和らぎ、木々の蕾も膨らみ始める季節となりました。今日この佳き日に、私たち27期生のために盛大な卒業式を挙行してくださり、誠にありがとうございます。また、ご多忙の中ご出席くださいました加藤雄彦校長先生方、ご来賓の皆様、保護者の皆様、在校生の皆さんに、卒業生一同、心より御礼申し上げます。
 中学校の3年間は私たちにとって忘れがたい、かけがえのない思い出となりました。

 3年前、私たちは期待と不安を胸に秀光中学校の門をくぐりました。そこでは一生の宝物となる新しい仲間との出会いが待ち受けていました。中学生になって初めての行事であるスポーツチャレンジは、小学校の運動会とは全く異なる雰囲気の中で、6学年混合のチームで競い合うものでした。先輩方とたくさんお話しし、笑いながら楽しくチーム一体となって応援したことは、今でも鮮明に覚えています。また、創作ダンスでは、学年が上がるにつれダンスのレベルが向上するだけでなく、踊る側も観る側も一緒に楽しむことで、自分が楽しむことが周囲の人を楽しませることにもつながるのだと実感しました。
 2年生では、それまで後輩の立場だった行事や部活動も、先輩として後輩を導く機会が増えました。初めて「先輩」という立場になり、部活動や行事、日常生活のさまざまな場面で後輩に教えることの難しさを痛感しました。私は2年生から部活動に入り、最初は不安もありましたが、同級生に支えられながら学び、後輩とともに活動をすることで、楽しみながら上達することができました。思い通りにいかず悩むこともありましたが、仲間と協力し、励まし合うことで乗り越えることができました。この経験を通して、仲間と支え合うことで成長できる喜びを実感しました。
 3年生になると、これまで頼りにしていた先輩がいなくなったことで、最高学年として学校をリードするという責任を感じ、不安に襲われることもありました。特に球技大会の計画を立てていた際、生徒会長である私は「すべてを1人でやらなければならない」と気負いすぎてしまい、なかなか計画が進まず焦ることがありました。しかし、その時、生徒会の仲間やクラスメートが支えてくれました。最終的には、みんなと協力して準備を進め、無事に大会を運営することができました。また、秀光祭では、3年生全員でそれぞれの楽器を奏でながら、一体となって一つの曲を完成させました。演奏が終わった後のみんなの笑顔は、今も目に焼き付いています。
 3週間のカナダグローバル・リーダーシップアカデミーでは、初めは慣れない英語の戸惑い、外国人のルームメイトと何を話せばよいのかわからず不安でした。しかし、つたない英語に身振り手振りを交えて積極的にコミュニケーションを取り、カナダの広大な自然の中で協力して活動していくうちに、1週間が過ぎた頃には友人となり、最後には肩を組み、一緒に笑い合える関係になりました。また、私たちはコミュニケーション力だけではなく、異なる文化に触れたり、屋外での活動を通して友人の意外な一面を知ることができたり、多くのことを学べた3週間になりました。ここで得た学びや、大自然の偉大さを仲間と共有できたことは、一生心に残る貴重な思い出となりました。

 私たちは3年間の IBMYP教育を通じて、多くの科目で実生活と深く結びついたテーマに取り組んできました。グループワークやプレゼンテーション、ポスターセッションでは友人と活発に意見を交わし、協力して課題を探究することで、批判的思考力や想像力を養ってきました。卒業を目前に控えた今、自分自身の変化や成長に驚いています。主体的に学ぶ姿勢はもちろんのこと、 MYPの学習と探究は私たちに国際的な視野を与えてくれました。MYPで培った経験やスキルは、私たちにとってかけがえのない財産であり、これからの人生において私たちの将来の可能性を広げてくれるものと確信します。

 中学校の3年間はあっという間に過ぎましたが、この期間、私たちが頑張れたのは、間違いなくここにいる仲間のおかげです。卒業生一人ひとりが、さまざまな場面で互いに切磋琢磨し、辛い時には励まし合い、楽しい時には一緒に笑い、語り合い、充実した日々を過ごしました。目標に向かって努力する毎日は、とても意義深いものでした。同じ時間を過ごし、ともに成長することができた最高の仲間に、心から感謝しています。
 後輩の皆さん。学校行事や部活動など、さまざまな場面で私たちと一緒に盛り上げ、支えてくれて本当にありがとうございました。これからは皆さんが先輩となり、秀光中学校を引っ張っていく番です。困難に直面することもあるかもしれませんが、私たちもそうだったように、秀光中学校には信頼でき、親身にサポートしてくださる先生方がたくさんいます。そのことを忘れずに、挑戦を恐れることなく前へ進んでください。壁を乗り越えた先には明るい未来が待っています。皆さんの活躍を心から願っています。

 3年間、時には厳しくもありましたが、この個性豊かな41名を常に支え、励ましてくださった先生方に心より感謝申し上げます。
 まず、今田先生。今年初めて私たちの担任の先生となり、出会った当初は少し緊張もありましたが、生徒一人ひとりに向き合い、進路や将来について悩みがあった私たちに寄り添ってくださいました。いつも明るく接してくださる先生のおかげで、この1年を笑顔で過ごすことができました。
 次に、蓬田先生。3年間、担任の先生として私たちのことを一番に考え、献身的に支えてくださいました。私たちが困難にぶつかった時、いつも温かく励ましの言葉をかけてくださいました。先生の言葉に何度も勇気をいただいたことは、この先もずっと忘れません。
 そして、野坂先生。3年間、学年主任の先生として私たちを見守ってくださいました。厳しいお言葉やご指導もありましたが、振り返ってみると、それは私たちを思い、真剣に向き合ってくださったからこそなのだと気づきました。私たちは先生から努力することの大切さを学び、最後まで挑戦する力を身につけることができたと思っています。

 秀光の先生方のご指導のおかげで、私たちはここまで大きく成長することができました。27期生を代表して心より感謝申し上げます。
 また、家族の支えがあったからこそ、安心して学校生活を送ることができました。毎日お弁当を作ってくれたり、送迎をしてくれたりと、たくさんのサポートと応援を本当にありがとうございます。これからもお世話になりますが、家族への感謝の気持ちを忘れないで、日々励んでいきたいと思っています。
 私たちは、今まで多くの方々に支えられてきたことへの感謝の気持ちを忘れず、これからも多くを学び、さまざまな経験を積みながら、目標に向かって自分たちの手で新たな道を切り開いていきます。私たちの未来には無限の可能性が広がり、数えきれないほどの人生の選択肢があります。ここにいる卒業生一人ひとりが、それぞれ異なる道を歩んでいきますが、困難や苦しみに直面した時には秀光中学校でともに過ごした仲間を思い出し、IBMYPに取り組んだ3年間を通して獲得した学びや経験を活かしながら、力強く前へ進んでいきます。
 最後になりますが、今日まで私たちにたくさんの愛情を注ぎ、応援してくださった全ての方々、そして私たちを育んでくれた秀光中学校に、心から感謝申し上げます。秀光中学校のさらなる発展を願い、答辞といたします。