2001 Topics

  キューバ・ハバナで支倉常長像除幕式挙行

 
 
 

 平成13(2001)年、本学園はキューバ共和国との友情のしるしに、創立百周年記念事業の一環として首都ハバナに「至誠の人」支倉常長の像を寄贈しました。

 きっかけとなったのは平成12(2000)年。キューバ共和国大使館のエルネスト・メレンデス特命全権大使(当時)は、本学園での講演後、「ローマに向かう途中、ハバナに立ち寄ったとされる支倉常長の像を、両国のシンボルとしてハバナ市にも建立したい」と話されました。
 ヨーロッパとの貿易を求めていた伊達政宗藩主の命を受け、遣欧使節として送り出された支倉常長は、キューバの地を踏んだ最初の日本人であり、彼の礼儀正しく誠実な人柄は「至誠の人」「熱誠の使節」として異国の人々から信頼され、尊敬された人物として広く知られています。

 像の制作は彫刻家土屋瑞穂宮城教育大学名誉教授に依頼。仙台城石垣の石を使った台座に立つブロンズ製常長像は、羽織袴姿で左手を腰の刀に添え、右手で畳んだ扇子を差し出しています。オールドハバナという、世界遺産に指定された遺跡公園内に、日本庭園を構築し、そこに建立されました。

 除幕式は、平成13(2001)年4月26日、ハバナにおいて本学園、仙台藩士会、慶長遣欧使節船協会の関係者などが出席して、厳粛かつ盛大に挙行されました。本校の訪問団は秀光3年生を中心に構成。「支倉常長」の銅像寄贈除幕式とキューバ共和国の姉妹校との親善交流を目的に参加しました。本学園は仙台市長からハバナ市長あての親書を預かり、民間大使としての役割も果たしていました。

 
 

 式前に、加藤雄彦校長先生、本学園関係者、仙台藩士会、馬淵大使(当時)等の参列の中、当時の支倉常長が凱旋した雰囲気をハバナ市民にアピールしました。除幕式には、地元ハバナ市民・在キューバ日本人会の方々等が訪れた中、大崎八幡神宮の小野目博昭宮司による神事で挙行。寄贈の趣旨は「友情」と「永遠の平和」とスペイン語で加藤雄彦校長先生が述べられました。更に秀光生による日本の曲「さくらさくら」「荒城の月」や両国国歌などを演奏し、大きな喝采を受けました。
 
 秀光の生徒たちは、駐キューバ日本大使館のレセプションで、「上を向いて歩こう」などを演奏。現地学校では「なぎなた」や器楽演奏を披露し、友好の絆を深めました。