I-Lion Day

I-Lion Day 2017

「飲酒運転ゼロ」、安全な交通社会をつくるために
強い意思を持って

 
 

 「2005年5月22日早朝。この日は、新入生の恒例行事である『さつき祭』 の一環として、本校多賀城校舎から松島研修センターまでの約22.5kmのウォークラリーが行われていました。そして、出発してすぐ、生徒の列が八幡交差点に差し掛かった時。飲酒運転をしたRV車が生徒の列に突っ込んできました。この事故により3人の先輩方の尊い命が突然奪われ、多くの人の心と体に深い傷を負わせました……」仙台育英学園高等学校の生徒会長 大竹くんによる飲酒運転根絶県民大会でのメッセージはこのように始まりました。

 

 飲酒運転の暴走車が3名の生徒の命を奪い、多くの生徒に重軽傷を負わせた痛ましい事故から、今年で12年が経ちました。本学園では毎年5月22日を“I-Lion Day”と制定し、 このような事故が二度と起こらないよう、飲酒運転を許さない交通社会の実現に向けてさまざまな活動や追悼行事を行っています。

 

慰霊碑 メモリアルストーンへの献花

 当日朝は “I-Lion Day”についてのお話が校内放送で流れた後、多賀城校舎にある慰霊碑メモリアルストーンへの献花をしました。献花をしたのは、秀光中等教育学校の1・4年生および仙台育英学園高等学校全6コースの1年生と生徒会執行部のおよそ1000名。代表者が花を供え、クラスごとに慰霊碑の前で手を合わせました。

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「12年前亡くなった先輩方の話を聞いたときは同じ高校生なのにと、とても悲しくなりました。この悲惨な事故を二度と起こさないという強い気持ちを持って献花しました。今後も生徒会では飲酒運転根絶を訴えるために、現場近くでの啓発運動をはじめとした活動を続けていきます」
 生徒会副会長 川嶋くん 英進進学コース3年(長町中出身)

 

 

第11回宮城県飲酒運転根絶県民大会

 今年の県飲酒運転根絶県民大会は、白石市ホワイトキューブで開かれました。会場には交通安全関係者を中心におよそ600 人が集まり、本校生徒会長の大竹くん(特別進学コース3年・東仙台中出身)ほか、本校生徒約20名も参加。大竹くんは代表として飲酒運転根絶メッセージを読み上げました。

飲酒運転根絶メッセージ

 2005年5月22日早朝。この日は、新入生の恒例行事である『さつき祭』 の一環として、本校多賀城校舎から松島研修センターまでの約22.5kmのウォークラリーが行われていました。そして、出発してすぐ、生徒の列が八幡交差点に差し掛かった時。飲酒運転をしたRV車が生徒の列に突っ込んできました。この事故により3人の先輩方の尊い命が突然奪われ、多くの人の心と体に深い傷を負わせました。
 
 事故を受け、本校では、この事故を忘れてはいけない・飲酒運転を世の中から無くそうと、5月22日をI- Lion Day と定め、毎年慰霊碑への献花などを行っています。また、事故の4年後からスタートした「Sendai Takes Action No Drinking & Driving」 をテーマに掲げるSTANDプロジェクトも8年目にあたる今年まで続けてくることができました。
 
 今年で、あの悲惨な事放からは12年という月日が経ちます。12年と聞くと、とても長い時間が経過したように思えますが、飲酒運転は今日まで無くなることはありませんでした。人々の飲酒運転に対する意識が今なお、事故当時のままでいてはまた同じ過ちが繰り返され、たくさんの人が同じ苦しみを味わい、被害に遭ってしまうかもしれません。これは、運転手だけが意識すればいいものではありません。運転をしない人でも、その人がお酒を飲むように勧めるといった事故の原因もあります。また、私達高校生もそうです。次世代の社会を担うのは私達高校生であり、私達が飲酒運転を軽視するようなことでは、未来の社会から根絶という目標は消え去ってしまいます。そのような未来にならないよう、今日、もう1度自己意識を考え直すべきだと思います。

 最後になりますが、私は、飲酒運転根絶が夢のようなことだとは思いません。飲酒運転は、人間が欲に負け生まれる、いわば人為的なものです。1人1人が根絶の意識をもてば、必ず飲酒運転はこの世から無くなるはずです。今後も飲酒運転根絶に向けて様々な活動を続け、宮城県内から全国各地へ飲酒運転根絶を訴え続けることを、ここに固く誓います。
 
平成29年5月22日 仙台育英学園高等学校 生徒会長 大竹
 
 

多賀城市 飲酒運転根絶大会

 事故が起こった現場近くの駐車場で行われる「多賀城市飲酒運転根絶大会」。本校生徒会執行部の生徒たちと市民のみなさん約180人が、国道45号線沿いで安全運転を呼びかけました。生徒たちは赤信号で止まったドライバーにそれぞれ飲酒運転の根絶と、安全運転をお願いしていました。

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