教育と進路

オンライン・ICT授業の事例紹介

理科(化学基礎)

iPadを用いたオンライン授業について

英進進学コース理科担当 竹ヶ原孝則


 
 
【教科名】理科(化学基礎)
【生徒数】40人(1A4)
【使用端末(教員)】Surface,iPad

もくじ
  1. 要約
  2. (1):説明
  3. (2):演習
  4. (3):振り返り

要約

英進進学コースで2020年度入学生から1人1台,iPadが導入されました。今回は,iPadを用いた授業の流れと効果,感想を報告します。
オンライン授業の形態は,Zoomを利用し,①生徒全員が自宅で受講/②生徒の半数が教室で,残りの半数は自宅で受講/③教室を2つに分け,生徒の半数の前で授業している様子を残りの半数が別教室で受講。以上の3パターンを情勢に応じて実施し,感染リスクを抑えた授業を学校全体で行っていました。

授業構成(授業の流れ)

(1):説明

説明時,生徒はMetaMoji ClassRoomというアプリケーションを介して事前に配信しているノートにメモを取りながら授業を受けます。生徒のリアクションは,主にZoomの非言語的フィードバックや投票,チャットなどの機能を利用することで先生側からの一方的な説明にならないようにしています。

【オンライン授業の効果】
事前に授業ノートを配布することで,板書する時間が減り,演習する時間を増やすことができました。また,接続状況が悪い時でも板書内容が手元にあるので,日当たりや画角の具合によってホワイトボードの字が見えにくい場合,Zoomが落ちたり,途切れたりした場合においても生徒はストレスなく授業を受けられたと生徒からコメントがありました。

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  • ▲実際の生徒のメモ ホワイトボードに板書する内容をあらかじめ配信しておき,生徒は重要だと感じた部分を余白に書き込んでいます。
 

(2):演習

生徒は,授業内容を定着させるために演習を行います。演習方法は,配信した演習プリントやKahoot!・Quizletを用いたクイズ形式,ペア・グループワークによる作品作りなどを行ってきました。また,生徒が自宅で復習しやすいように授業を振り返る動画をExplainEverythingで作成し,利用できるようにしました。

【オンライン授業の効果】
演習の進捗状況は,MetaMoji ClassRoomでリアルタイムで確認することができます。状況に応じて,個別に添削したり全体にヒントという形で伝えたりしてきました。生徒の解答を全体に共有したい場合には,名前を伏せた状態で共有することができます。なお,授業を振り返る動画はテスト直前に利用する生徒が多いように見受けられました。

  • ▲生徒同士でテスト勉強に取り組む様子
    iPadの画面左側は作成した動画を,画面右側には配信した授業ノートを表示させています。
 

(3):振り返り

 授業の終わり頃に生徒は,授業をどのくらい理解できたかを振り返りシートに記入します。分からなかった部分について記入された内容を先生側で確認し,記入してきた人数が少ない場合は個別にコメントを送り,多い場合は次時に全体で共有しました。

【オンライン授業の効果】
通常登校であれば,授業後や放課後に質問をすることで疑問点を解消できますが,オンラインの状況下でも先生側は生徒がどの程度理解できたのか,どの点につまづきやすいのかがすぐに分かり,生徒側は分からない点を早い段階で解消することができました。

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  • ▲振り返りシート
    分からなかった内容について個別に対応した画像です。