教育と進路

オンライン授業の事例紹介

数学

Trigonometry(三角比)

秀光コース1年担当 小保内 陽大


 
 
【単元】Trigonometry(三角比)
【授業のねらい】Relationships in space: geometry and trigonometry in 2D and 3D
【教科名】Mathematics Analysis and Approaches
【生徒数】14人
【使用端末】Surface,Macbook

もくじ
  1. 授業概要
  2. 授業の流れ
    (1)導入とグループワークでの演習
    (2)単元の振り返り

1、授業概要

 生徒はピラミッドや太陽と金星の距離などを例に、三角比が実生活においてどのように利用されているかを考えました。本時の授業では、導入として前回の振り返りと、自分の好きなトピックと数学の関連について簡単なプレゼンテーションを行います。その後のグループワークでの演習ではDesmos Activity Builderを利用し、生徒の進捗を一覧表示と自動採点で確認することで、コメントや解説をリアルタイムで行います。授業後には生徒の質問や回答をピックアップして、15分程度の振り返り動画を配信します。この動画を視聴した生徒のリアクションやコメントを確認し、次回の授業構成に活かしていきます。

2、授業の流れ

(1):導入とグループワークでの演習

【授業のポイント】
毎回の導入部分のスライドでは「あなたの理想的な数学の授業は?」「今日はどんな気分ですか?」「あなたがよく知っているトピックを3つ挙げてください。」といったテーマで簡単なプレゼンテーションを行うことで、互いの価値観や考えを知るためのチームビルディングを行います。ブレイクアウトルームを利用したグループワークでの演習では、生徒同士の会話を大切にするために、Desmos Activity Builderを用いて事前に設定した自動採点機能によって生徒の進捗をリアルタイムで確認し、コメント機能でのヒントや良い回答・興味深い回答のピックアップを行います。その後は、Snapshots機能を用いていくつかの回答をピックアップして比較や解説を行います。

【オンライン授業の効果】
グループワークが対面からビデオ会議ツール(Zoom)に変更となっている点以外は、普段とほぼ同じ形式での授業となっています。オンライン授業で自動採点を行うためには、PCやキーボードの操作に加えて、普段の授業内でアプリケーション(Desmos)の使用方法に慣れておく必要があります。事前の準備によって普段通りの授業が実現しました。

  • ▲授業の流れ
 

(2):単元の振り返り

【授業のポイント】
授業は生徒の話し合いとアウトプットを中心に行うため、他のグループの意見や正しい回答を共有する必要があります。そのため、授業後に15分程度の振り返り動画を配信し、生徒が疑問に思った内容や良い回答をピックアップして詳しく解説していきます。「Loom」を用いることで、生徒は解説動画に絵文字を用いたリアクションやコメントをすることができ、その内容を基に次回の授業の内容や導入の振り返りを考えていきます。

【オンライン授業の効果】
リアルタイムで生徒の回答を確認できるツールを導入することでアウトプットを中心とした授業が実現するとともに、生徒の授業記録を後からピックアップしてまとめることでクラス全体でのアイデアの共有が実現しました。教員が準備した解答を解説するのではなく、生徒のアイデアを取り上げて比較することで、より深い理解や気付きにつながり、集中力の持続しにくいオンラインでの授業でも主体的に取り組むことができています。

  • ▲オンライン授業を実施する上で心がけていること