教育と進路

栄光への軌跡 2023
現役大学進学者による大学合格体験記

志望大学に現役合格した先輩たちからのメッセージ

一般選抜 合格者

東北大学

医学部保健学科看護学専攻

令和5年3月特別進学コース卒業
青陵中等教育学校出身

先生方という「安心できる居場所」が
入試に挑む勇気をくれました
自分を追い込まないよう
学習効率を工夫しました

 私は高校2年生の冬にパニック障害になってしまい、受験生時代は体力、精神面でかなり苦労しました。入学当初から難関大学を志望大に設定し勉強していたこともあり、2年時までの成績は比較的安定していました。しかし、心と体のバランスを崩してからは、勉強へのやる気が湧かず成績が大幅に下がりました。苦手科目の物理や数学では、定期テストで赤点を取ることもありました。私が、この状況下で志望大合格のために意識していたことは主に2つあります。
 1つ目は勉強の効率化です。体調を崩してからは、1日勉強ができない日もあったため、量を意識していた2年次までの学習方法を見直し効率の良さを重視するようになりました。例えば、授業で学習をある程度終わらせる事ができるように集中して授業に臨んだり、家庭学習では問題集をむやみに解くのではなく、宿題や授業の復習中心にしました。完璧にしようと自分自身にプレッシャーをかけてしまうと疲れてしまったため、授業で分からないことは解決しようという気持ちで臨むことを意識していました。学習塾には通っていなかったので、先生方に質問をして教えて頂くこともありました。

受験期は体調を管理し
マイペースで学習しましょう

 2つ目は辛くなってしまった時の対処法を持つことです。先生方はとても優しく、受験生時代は何度も励まして頂きました。私は、安心できる居場所を校内に持つことができたお陰で受験に臨めたのだと思います。
 自分自身、受験生時代に体調を崩すとは思っていませんでした。何があるか分からないのが受験ということを身を持って体験したため無理をせず体調第一で過ごすことが重要だと学びました。自分のペースで学習していけば、後悔のない受験生生活が送れるのではないかと思います。皆さんが素敵な高校生活を送れることを心よりお祈り申し上げます。

岩手大学

教育学部小学校教育コース

令和5年3月英進進学コース卒業
宮城教育大学附属中出身

今の高校生活はとても恵まれているので
一日一日を噛み締めて過ごしましょう
生徒会活動で培った力を
受験で大いに生かしました

 私は大学進学のために部活動に力を入れ、陸上競技部短距離と生徒会執行部に所属していました。
 生徒会執行部としては、企画運営などに関わることがありました。企画運営を通して、生徒会役員間や先生方はもちろん、保護者の方ともコミュニケーションを図りました。コミュニケーションを図ることで人と関わるマナーや意思疎通する力が身につきました。この力は受験に使う面接やディスカッション、受験生同士で行う実技試験に生かすことが出来ると思います。

自己の成長を常に意識して
部活動に励んでいました

 陸上競技部としては、大会等の成績にもこだわってきました。また成績に限らず、人として成長することも意識して活動してきました。成績を出すためには、日頃の練習のオンオフの切り替えをしっかりすること、分からないことを恥ずかしがらずにチームメイトや顧問の先生に尋ねるなど、向上心を持って練習に臨むことが重要だと思います。向上心は何事をおいても生かせる要素だと思うのでぜひこの要素を持って大学受験に臨んでください。他にも、どうしたら自分自身が強くなれるか試行錯誤する思考力も大切です。ただガムシャラに練習することも悪くないですが、冷静に着実に練習していくことをおすすめします。勉強も同じで、ガムシャラに勉強を進めるのではなく、なぜその問題を間違えたのかや自分はどの科目・単元が苦手で得意なのかという分析することが大切なので意識して欲しいです。また、運動という身体的感覚を言語化して質問したりノートに書き出してみたりする、この言語化する力も養うことができました。感覚的に済ませるのではなく、言葉での表現力にも気にしてみてください。人としての成長という面では、選手間のリスペクトや顧問の先生や保護者、練習環境に感謝することも大切です。何気ない日々の学校生活や練習は「当たり前のようで当たり前では無い」とよく言われると思います。正直、なかなか実感することも出来ず日々を過ごしていました。ですが今更ではありますが、競技から離れての生活、また卒業が近い時期ということもあり、私は「当たり前は当たり前のようで当たり前では無い」ということを実感しています。後輩のみなさんには競技に触れている今のうちにこの感情に気づいて欲しいです。この感情に気づいて一日一日の何気ない生活を噛み締めて生活してほしいです。
 受験を大きな壁だとは思わず、一大イベントに参加するような心意気でぜひ受験に臨んでください。仙台育英卒業生として応援しています。

山形大学

理学部理学科

令和5年3月特別進学コース卒業
寺岡中出身

学校生活では友達との時間と勉強を
上手く切り替えることが大事です
自分を信じて本番に臨み
達成感に満ちています

 高校受験では試験本番で力を出せなかったため、大学受験では勉強したことを試験会場でできるように、日々の学習でも時間制限を設けて、過去問では解く順番や時間配分を意識しました。ただ問題を解いて答えを見て〇×をつけるだけでなくて、解説を読んで考察するようにしました。共通テストでは、多量の問題文を正確に読み、選択肢を吟味することが大事です。英語リーディングでは、傾向から設問ごとに解き方を決めて、先に文章を読むか設問を読むかさらに選択肢まで見るかなど自分で工夫しました。そうすると時間に余裕が生まれ本番では9割取れました。また、二次試験などでは、答案を作成する記述力が重要となります。特に数学では、答えは導き出せても添削すると過程を書き出せてないことが多くありました。日頃から手を動かして問題を解くようしたほうがいいと思います。努力してきたらこそ試験本番はすごく緊張してマイナスなことも頭に浮かんでプレッシャーに押しつぶされそうになりましたが、自分を信じました。受験をやり遂げた今は達成感に満ち溢れています。
 高校生活は学校行事などまとまっての活動は多くありませんでしたが、さりげない日常の中にある小さな出来事にみんなで盛り上がったりしていたのもいい思い出です。後輩の皆さん切り替えが大事です。自分は朝学校の自販機でブラックコーヒーを買ってスイッチを入れていました。そうすると居眠りしなくなります! たくさん遊びながらも進路実現に向けて勉強を頑張れ‼

國學院大学

文学部日本文学科

令和5年3月特別進学コース卒業
秀光中出身

日常生活の中でモチベーションを保つ
自分なりの手段を見つけましょう
自己分析をして進路を決め
効率よく勉強しましょう

 自分の受験生としての生活を顧みて、大学受験において全員に共通して重要なことは2つあると思いました。
 まずは自己分析をすることです。やみくもに大学を調べてみたり、無計画に勉強してみたりすることも否定はしませんし、人によっては必要な時間かもしれません。しかし、一旦自分自身を見つめ直し、大学に行って何がしたいのか、どのような分野に興味を持っているのか、学習において今何ができていて何が不足しているのか、そういったことをしっかりと考えてみてほしいです。一概に言えることではありませんが、大学を選ぶにも、志望大合格に向けて勉強をするにも、自分のことを理解している人とそうでない人とでは大きな差が生まれると思います。次に、モチベーションを保ち続けることです。受験勉強をしている中で、やる気がなくなる日はもちろんあります。逆に、常にやる気に満ちあふれた状態でいられる人は、そうそういません。ただ、やりたくないからといって何もしないまま惰性的に日々を過ごしても大丈夫というほど現実は甘くありません。自分の気持ちと上手く折り合いをつけながら勉強する必要があります。モチベーションの保ち方は十人十色なので、日常生活の中で見つけていってほしいです。私の場合は、この頁まで解いたらちょっとだけYouTubeを見ようかな!とか、なんとなく行き詰まった気がしたら大好きな曲を聴きながら近所を散歩してみよう!といった方法でした。

自分と同じく努力を続ける
仲間の姿が励みになります

 どんなに努力しても、結果に満足いかないことはたくさんあります。大学受験は、合格通知を見るまでずっと不安や葛藤が付きまとうものです。全部を投げ出したくなるときもあるでしょう。そんな時は周りを見てください。あなたと同じように目標に向かって突っ走っている仲間たちがいるはずです。両親や先生方、友人など色々な人の力を借りながら、ライバルに負けないように、そして自分の弱気さにまけないように、休み休み頑張ってください。後輩の皆さんにも、晴れやかな未来が訪れますように。応援しています!

立命館大学

薬学部薬学科

令和5年3月特別進学コース卒業
向陽台中出身

周囲の意見に流されることなく
志望大を変えなかったのが勝因です
どんなに勉強しても必ず
しっかり睡眠を取りました

 幼いころから、母が医療関係者であることや、入院が多く医療従事者が身近であったことから、医療系の道に進むことを志していたので、高校に入学してから薬学の分野を極めることに決めました。理系は理系科目の配点が高いので、文系科目は2年次のうちにある程度は固めておいたのが良かったと思います。また、英語と数学は毎日ふれるようにしていました。勉強時間としては、1,2年は休日は10時間、3年生は14時間は費やしていました。睡眠時間は決して削らず7時間半は寝ていました。定期テストはその場限りの勉強にならないよう、英文や古文を丸暗記するのではなく、文法を理解して覚えるのが大切だと思います。苦手な分野は、夏休みなどの長期休みを使って、徹底的にその箇所の参考書をやっていました。

第一志望合格のために
もがいた3年間でした

 私は、自分を追い込んで落ち込んでしまうことが多かったので、そんな時は友達と話して気分を上げたり、志望大の動画や写真を見てモチベーションを保っていました。受験当日は緊張してしまうので、友達と話したり電話したり、ラムネなどのお菓子を食べてリラックスした状態で受験しました。私自身が大学受験に成功した勝因は誰になんと言われても志望大を変えず諦めなかったことだと思います。高校生活とは、たくさんの友達との絆を深めることはもちろん第一志望に合格するために必死にもがいた3年間でした。どんなに判定や点数が悪くても楽観視せずにどの分野が苦手なのか、あと何点で上の判定にいけるのかを冷静に判断することが大切です。これから送る大学生活は、勉強はもちろん今までできなかったことや、新たに挑戦したいことに積極的に取り組んで行きたいです。

Middlebury College

(他 複数の海外大学にも合格)

令和5年3月秀光コース卒業
秀光中出身

外国系大学を志望するならば
学内外の活動に積極的に参加しましょう
秀光でのカナダ研修で
海外大学を志しました

 秀光中3年次にカナダ研修に行ったことをきっかけに、海外大進学を意識し始めました。自分自身の成長と、進路達成に向けてDP資格の取得が重要であると判断し、秀光コースでDP取得を目指すことを決意しました。いろんな大学について知るために、Classiで国際センターから配信される海外大学の情報を、高2の頃から常にチェックしていました。また、何度かカウンセリングも利用しました。学校内にあるリソースは使いつくす事をお勧めします。TOEFLでの高得点取得と海外大学受験のための対策は、TOEFLは高1の12月から、エッセイは高2の3月から対策を本格化しました。

高校生活は将来の選択肢を
意識して過ごしましょう

 海外大学受験では学業成績が非常に重要だったため、課題の提出期限と質、また授業での積極的な参加を常に意識していました。学校内での学力順位も提出するため、校内模試での順位にもこだわりました。IBを取得する生徒は、最終試験の点数も非常に重要になります。対策は高2の1月頃から始まり、高3の夏以降本格化しました。もっと早くから対策しておけばよかったと少し後悔しています。周りに流されず、自分の目標に向かって努力することが必要です。TOEFLのスコアは、高3の8月に大学の最低要件をクリアし、高3の1月に目標点数を達成しました。もっと短期集中で取り組むことも出来たと少し反省していますが、早めに取り組み始めたことが功を奏しました。高3の夏には点数が確保できていたため、日本の大学受験にも間に合わせることが出来ました。
 特に米国大学では課外活動も重視されるため、学内外での活動も積極的に行いました。インターアクト部での部長の経験や体育祭の運営、また中3での活動も記入できるため、生徒会副会長やなぎなた部に所属した経験を記載しました。学外では、地元のイベントの運営ボランティアや通っていた英語教室でのインターンシップ、近隣高校と合同で海岸清掃イベントなどに取り組みました。  忙しい中でも、色々な選択肢を意識しながら目標に向かって頑張ってください。