教育と進路

栄光への軌跡 2024
現役大学進学者による大学合格体験記

志望大学に現役合格した先輩たちからのメッセージ

一般選抜 合格者

東北大学

文学部 人文社会学科

令和6年3月特別進学コース卒業
東仙台中出身

授業内容に集中しながら
問題は自分の知識として理解しよう
一番大事なのは実力を出し切って
 悔いなく受験を終えることです

 私が東北大学の文学部を目指すことを決めたのは、高3の夏休みに入る直前です。そのあたりからようやく受験生としての自覚が芽生え、本格的な受験勉強を始めました。私は早起きがとにかく苦手で、朝に早く起きて勉強することなど不可能だとわかっていたので、夜型の生活を送っていました。一日のルーティンなどは個人差が出てくるものだと思うので、自分に合った生活を送ってほしいなと思います。
 私が受験生生活を送る中で大切にしていたことは、常に本番を意識して勉強に取り組むことです。模試や過去問、問題集などで、これから様々な問題に触れることになると思います。しかし、せっかく時間をかけて取り組んでも、その場限りの解法を覚えただけで解けるようになった気でいては、何の意味もありません。本番で出題形式が変えられても、自分は解くことができるのかを常に意識してください。解いた問題を問題として理解するだけでなく、しっかりと自分の知識にするということです。この意識を持っていれば自然と集中力が上がり、効率的に勉強できると思います。このことは学校の授業にも当てはまります。受験生は時間に追われていますから、なんとなく学校の授業ではなく自分の勉強を進めた方が良いのではと考えて焦ってしまいがちですが、そんなことはありません。学校が終わってから集中して勉強すれば、時間が足りないなどということにはならないのです。これは私の実体験から言えることです。ですから学校の授業には、どんな些細なことでも良いから知識を増やそうという意識で取り組んでください。今先生が話していることが本番で出るかもしれないと考えたら、私は授業中、メモを取る手が止まりませんでした。
 一番大事なのは合否という結果ではなく、自分の実力を出し切って悔いなく受験を終えることです。そのために、努力を惜しまず必死で勉強してください。受験が終わった瞬間に、自分はまだできたと思ってしまわないように。皆さんが充実した受験生生活を送ることができることを、心から願っています。

東北大学

工学部 電気情報・物理工学科

令和6年3月特別進学コース卒業
大和中出身

授業にしっかり集中できるように
睡眠時間を確保しましょう
過去問はすぐに答えを見ないで
自分で考えるクセをつけました

 私が、進路について本格的に考え始めたのは3年生になってからでしたが、大学選びにかなり時間を費やしてしまった。ですから、2年生のうちからオープンキャンパスに参加したり、大学の資料やホームページを見たりすると良いと思います。オープンキャンパスについては国公立、私立を問わず、少しでも興味のある大学のものには参加すべきです。なぜなら、大学生や教授から直接話を聞くことができるからです。研究の細かい内容など、そこでしか得られない情報も得られ、自分が学びたいことが学べるかどうかはっきりと分かります。「この大学に行きたい」という意欲も湧いてきます。
 受験勉強で意識したのは、「自分で考える」ということです。過去問は時間を計って解きますが、時間内に解けなかった問題は、出来たところまでで印をつけた上でなるべく最後まで解くようにし、間違えた問題も解説を読む前にもう一度考え直しました。すぐに答えを見るよりは確実に力がつくので、ぜひ実践してほしいです。

スマホの誘惑やストレスなど
きちんと向き合いましょう

 また、勉強する上で普段から気を付けてほしいことが3つあります。
 1つ目はスマホです。スマホが近くにあると、難しい問題で行き詰まったときについ使いたくなってしまいます。一度使い始めてしまうとなかなかやめられなくなってしまうことも多いので、スマホは勉強する場所からなるべく離れたところに置いてください。
 2つ目はストレスです。私は自分を追い込んでしまいやすく、特に受験直前には問題を間違えただけで物に当たるようなこともありました。なので、物事を前向きに考える、時間を決めて動画を見るなど、ストレスを溜めないようにしたり、解消する方法を見つけたりすると良いと思います。
 3つ目は睡眠です。私は「1年生の時は勉強時間が足りなかった」と感じ、2年生の初めはほぼ毎日日付が変わるまで勉強していました。しかし睡眠不足になり、授業中に眠くなることも多くなってしまいました。新しいことを学ぶ授業で集中できないのはもったいないですし、そもそも夜は眠気で集中しにくいので、睡眠時間は十分に確保し、日中に勉強してください。
 勉強は大事ですが、心と体の健康も大事です。息抜きもしながら、志望大学合格に向けて頑張ってください!

新潟大学

農学部 農学科

令和6年3月特別進学コース卒業
岩沼中出身

学校の放課後講習などには全て参加し
生活リズムを整えながら勉強を進めました
得意の早起きをして
 朝から学校で勉強しました

 進路を決める際には、自分のやりたいことがなかなか見つからず苦戦しました。コロナ禍でオープンキャンパスに参加できない時期があり、大学からパンフレットを取り寄せていました。高校3年生になってからはオープンキャンパスにも参加し、大学のイメージをつかむことができましたが、結局受験する大学が確定したのは3年生の9月頃でした。明確な目標があった方が勉強に身が入るので、できるだけ早く大学を決めることをおすすめします。
 私は塾や予備校には通わず、その代わりに普段の授業や学校で開講されている放課後講習に積極的に参加し、夏休みや冬休みの講習期間も休まずに登校していました。早起きは得意だったので、朝は5時に起きて7時から学校で勉強していました。学校が終わってからは、家に帰ると集中できなくなってしまうので、学校の自習室や近所の図書館を利用していました。夜は12時までには寝て、寝る前は必ず英単語を見るようにしていました。いま、夜遅くまで起きて勉強している人は、体調を崩してしまうと勉強も進まなくなってしまうし、本番で眠くなってしまうので早いうちから生活リズムを整えておきましょう。

模試は高校1年から
早めに慣れておきましょう

 模試は1年生のころから受け続けていて、3年生の時は河合や駿台で開催されている共通テスト模試をほとんど受けていました。模試は判定が出るだけでなく、問題をとっておくと、2,3か月後にもう一回解いて知識の定着具合を確認することができます。はじめは長い時間のテストに疲れてしまうかもしれませんが、試験本番に必要以上に緊張しないように早いうちから慣れておきましょう。記述試験は大学によって特徴が異なるので、模試を受けるのではなく参考書や赤本を使った方がいいと思います。冬休みに入ってからは、新しい問題には手を出さず、今までに解いた過去問や教材などを使って制限時間より10分ほど短い時間で解き切るようにしていました。これからの人生において大きな決断になるとは思いますが、後悔のないよう努力し続けてください。

岩手大学

理工学部 化学・生命理工学科

令和6年3月特別進学コース卒業
三条中出身

苦手科目はただ挑戦するのではなく
客観的な意見も取り入れて勉強しよう
生活に受験を組み込んで
常に学びを意識しました

 受験を意識し始めたのは高2の冬です。周りが志望大学を決め始めて、私も早く志望大を決めて本格的に勉強していかなくてはいけないと危機感を覚え始めました。
 私が実際にしていた科目ごとの勉強法は、国語は過去問、数学はチャートで苦手な単元を潰す、英語は単語アプリとリスニング、物理は参考書を周回、化学も参考書を周回、社会は教科書を読む、です。私は国語が苦手なのにただがむしゃらに過去問をやった結果、共通テストが40%ほどであったので苦手な教科は有識者に意見を求めて勉強するべきだと思いました。
 大学受験に必要だと思ったことは生活に勉強を組み込むことです。どんなことかというと、私の場合は電車通学中に化学の教科か英語の単語帳を読むことです。あとは家に帰ってきたらすぐ机に座り、寝るまでは机で生活することにしていました。

自分の実力をしっかり
見極めて志望大学を選ぼう

 後輩のみなさんに1つ覚えておいて欲しいことは、受験を甘く見てはいけないというとこです。最初から有名私立や国公立大などを目指す場合、志望する人たちは上位大学の上位層の人がボリュームゾーンになっているはずです。自分の今の志望大学はどの層のライバルと戦わなければいけないのか、をきちんと考えた方がいいと思います。この先しっかりと努力し続けられるのかを考え、自分の実力を踏まえて志望大学を決めてください。
 岩手大学は国立大学でとても素晴らしい大学です。日々のノルマをクリアしていた人はきっと合格できると思います。ぜひ勉強を頑張ってください。

山形大学

医学部 看護学科

令和6年3月特別進学コース卒業
五城中出身

最後まで諦めない姿勢で
合格ラインまで成績を伸ばしました
遠慮することなく
周りにどんどん相談しよう

 私は、高3の12月の最後の模試まで第1志望大学がずっとD判定で誰もが厳しいと思う状況から、共通テスト本番でA判定やB判定まで伸ばし、2次試験で必要だった苦手な英語を残り約1か月で合格ラインまで伸ばした逆転合格勢です。そんな私が思う、受験の勝因は、「成績が伸び悩んだ私にアドバイスをくれる人がいたこと」と「最後まで諦めなかったこと」です。
 私は、高校3年間独学で勉強していました。その私が得た、この合格体験記で最も伝えたい教訓は、練習問題の事でも成績の事でも勉強の進め方でも、何か分からないことがあるなら分かる人に積極的に聞きに行くべきということです。私は友達や姉には分からない問題はよく聞いていました。しかし、親や先生方に対しては、特に成績の事に関してなかなか相談できない人でした。こんな問題も分からないのかとか、この時期にこんな成績で大丈夫なのかとか思われることを恐れたからです。でも、親も先生方もそのようなことは思っていませんし、むしろ相談してほしいと思っているはずです。特に独学の人は、勉強や進み具合を監督してくれる人がいないので、今の自分のやり方に不安を覚えがちだと思います。こまめに相談して勉強の方向性や進み具合を確認すると良いと思います。幸いなことに、私の場合は家族が受験や勉強に関して詳しく、成績に伸び悩んだ私に様々なアドバイスをくれたのでなんとか受験を乗り越えることができました。

受験直前まで学力が伸びるはず!
 苦手な部分は何度も挑戦しよう

 また勉強に関してですが、とにかく問題集の反復とテストの復習に力を入れると良いと思います。自信をもって解けるところはたまに復習で良いと思いますが、苦手な部分は何度も何度も繰り返し反復してください。私は、数学のチャートを例にすると、多いところで12周しました。
 最後に、現役生は直前まで伸びます。最後まで、希望を捨てないで最後まで粘ってください。そしてもっと人を頼ってください。受験生の皆さんが第1志望に合格できることを祈っています。

山形大学

人文社会科学部 人文社会科学科 総合法律コース

令和6年3月特別進学コース卒業
栗駒中出身

模試に対応した勉強方法で
大幅な成績アップを達成しました!
つまづいた問題には
何度も挑戦していきましょう

 私が本格的な受験勉強を始めたのは3年生の9月でした。それまでは定期テストと同じ要領で模試対策をしていましたがそれでは点数が伸びず悩んでいました。しかし模試に対応する勉強を始めてからは100点以上の成績アップに繋がったのでその勉強方法をお伝えしたいと思います。後輩達はまだ夏の段階で諦めたり焦ったりすることなく勉強に励んでください! 模試型の勉強というのは、英語であれば丁寧さよりも速読力+ポイントを絞ること、社会や理科であれば模試でよく問われる範囲を抑えることです。このような’’定期テストとは違う’’模試の特徴を捉えて攻略していくことが点数アップに繋がります。模試の特徴や特性は過去問研究から得られます。そのため共通テストの過去問を5,6年分’’繰り返し’’解くことをおすすめします。共通テストの過去問、各模試は同じ問題、同じ範囲がわんさか出ます。何回も同じひっかけに遭遇すると「またこれだ」と思えるほど記憶に定着するので、過去問演習の中で覚えましょう。

自由時間を確保した上で
生産性の高い時間をつくろう

 この他に大切なのは環境です。私は一度集中力が切れてしまうともう二度とスイッチが入らなくなってしまうのでその効果時間を強制的に伸ばしました。当時の私は朝はオークルームで30分程、放課後は学校で6時まで残り、さらに8時半まで自習、家に帰ってからはほとんど何もしないという生活を送っていました。自分の自由時間を確保した上で残りをどれだけ生産性のある時間にできるか、これをよく考えることだと思います。隙間時間もそうですね。最初のうちは、信号待ちで単語帳を出すのが億劫でしたが慣れましたし、その時覚えた単語が後々役に立ちました。
 最後にまとめとして、私が最も大切にしていたのはマイペースです。疲れたら勉強しない、遊びたかったら遊ぶ。でも決めた場所では集中して勉強する。生活習慣さえ乱れなければ大丈夫だと思います。

宮城教育大学

教育学部 学校教育教員養成課程/初等教育専攻

令和6年3月特別進学コース卒業
利府西出身

先生の記述問題添削のおかげで
ポイントを理解でき感謝しています
模試の復習や問題集を
何度も繰り返し解きました

 私は、小学生の頃から小学校の教師になることを目指していたため、宮城教育大学に進学することを目標として高校生活を過ごしてきました。私の場合、入学当初から志望大学が決定していたため、受験に必要な科目の勉強や対策を計画的に進めることができました。大学によって科目や傾向が異なってくるため、早いうちから行きたい大学を決めておくことで後々焦らずに済むと思います。また、私は常に目標を立てて学習に取り組むように意識していました。目標を立てて勉強することで、やるべきことが明確になるので集中して勉強することができました。大きな目標から小さな目標まで立てることで、計画的な学習が可能になると思います。さらに、模試の復習や、自分のレベルに合った問題集を完璧になるまで繰り返し解くことで、自分の苦手なところを把握し、効率良く学習できるように取り組んできました。

辛くて不安なときは
周りに相談して乗り越えていこう

 共通テストが終わってから二次試験までの期間、私は記述対策として先生方に過去問の添削をしていただいていました。小論文や英作文、国語の記述問題を添削していただいたおかげで、より多く点数が取れるようになる書き方やポイントが理解できました。先生方にはとても感謝しております。
 受験勉強の期間は、大変なことや辛いこともあるかもしれません。そんな時は、家族や友達、先生に相談して、困難を乗り越えてください。そして、仲間と共に切磋琢磨して後悔しないように勉強してください。テスト本番は緊張したり、不安な気持ちになったりすることも考えられます。しかし、自分だけでなく、多くの受験生が同じ気持ちを抱いています。最終的には、自分を信じて、分かる問題を確実に解いて、最後まで諦めないことが大切になってくると思います。皆さんがそれぞれの志望大学に合格できることを願っています。

宮城大学

事業構想学群

令和6年3月特別進学コース卒業
幸町中出身

共通テストから巻き返し一般選抜で合格!
成果を出せたことに安堵しています
入試の対策は先生方に
たくさんご協力いただきました

 志望した大学は、宮城大学の事業構想学群です。受験方法は推薦と一般選抜です。共通テストの対策は学校から渡されたプリントや共通テスト対策の本をやりこみ、問題の形を覚えるようにしました。ただ問題の形を覚えるのに重視しすぎて、基本的な内容を疎かにしてしまいました。共通テストは対策した形とは違った問題が多く出ました。特に英語はまったく手応えを感じられず、帰りは少し泣きそうになっていました。結果、宮城大学の判定はDでした。そこで、宮城大学の選抜は共通テストの結果は反映されない推薦を重視しました。
 推薦入試の対策は先生に協力していただきました。先生方から質問や対策を教えてもらい、どんな質問が来るのか、どう答えればいいか考え対策していきました。しかし、推薦の前日に私立大学の選抜の対策もしなければいけなかったので対策にとる時間のバランスが難しかったです。
 推薦本番は対策していた質問も多かったですが、練習の時以上に緊張してしまい、うまく答えることが出来なかった質問が多く、結果として不合格でした。しかし東北学院大学の方はどちらも上手くいき、全ての学部を合格しました。東北学院大学に受かったのは嬉しかったですが、先生方が親身になり協力してくださった推薦で不合格だったのがやるせなかったです。

推薦の悔しさをバネにして
一般選抜に臨みました

 推薦を受け終えてからすぐ一般の対策を始めました。赤本は受ける教科を5年分解き、また、論説文対策や数学を先生に協力していただき、数学は基礎や応用、論説文は様々な問題を対応策も含め調べて挑みました。
 二次試験は緊張のあまり体調を崩してしまいましたが、頑張りもあってか合格できました。第一志望の大学に行けたことは嬉しいですが、それよりも推薦、二次試験の対策を親身になって協力してくれた先生方に成果を出せて良かったです。