栄光への軌跡2025
現役大学進学者による大学合格体験記
志望大学に現役合格した先輩たちからのメッセージ
一般選抜 合格者
東京大学
文科一類
令和7年3月特別進学コース卒業
矢本第一中出身
小手先のテクニックではなく
学校の教材で勉強を積み重ねました
図書室で借りた本が国際政治学に
興味を持つきっかけになりました
東大を目指し始めたのは一年生の冬頃でした。当初の模試では学年で30番目くらいで、その頃は東北大を漠然と目指していました。しかし図書室で故井筒俊彦氏の『イスラーム文化 その根柢にあるもの』を読んで、我々とは大いに相違する思考法や文化を有する彼らに興味を持ち、それがイスラーム地域を超えて、外国地域への好奇心を育んでくれました。その頃、東大では他文化の理解を基礎とする国際政治学が体系的に学べると知って、「ここで学んでみたいな」という気持ちが生まれました(勿論東大ってカッコイイ!という単純な理由もありましたが)。ですが東大は国家の最高学府ということもあって、独学での学習にはやはり苦労しました。勉強習慣の形成は勿論、特に苦労したのは国語と数学です。国語では現代文が特に苦手で、僕の場合は参考書の読み方に囚われて二年生の頃大スランプに嵌ったのを覚えています(河合全統模試で偏差値38だった時は愕然としました)。そこで、学校の授業や教材で得た読解法を下地に、「設問に答えよう」という意識をもって本文から解答を抽出するよう意識したところ成績が伸びました。小手先のテクニックはあてにすべきでないです。数学は、入試に至るまで大の苦手だったので上手く助言できませんが、学校配布教材やチャート式で基礎固めをし、問題集で場数をこなし続けるのがいいと思います。
世界史の先生の授業は
論述問題にとても役立ちました
学習では英数の先取り学習が大事です。私の場合、英語は学校配布の単語帳や文法問題集を、数学は青チャートを先取りし完成させたので後々楽でした。さらに得意科目があるとよいと思います。私は英歴が得意で、特に世界史では久保先生が授業の中で歴史事象のつながりを教えてくださったので論述問題に本当に役立ちました。長くなりましたが、欠席することが多かったにもかかわらず、支え続けて下さった高橋・引地両担任の先生方含むあらゆる人々に感謝申し上げます。また、受験で結果が出た時の喜びは何かに代えがたいものがありますが、別に受験でなくとも、後進の方々が一人でも多く自身の目標を達成し、喜びを得られるよう密かに願っています。
東京農工大学
農学部 地域生態システム学科
令和7年3月特別進学コース卒業
東京 青稜中出身
スランプを乗り越えて
合格を手にしました
私の受験の支えになったのは
相談に乗ってくれた友達です
私は、高1、高2の間は部活動や外部の活動に打ち込んでいて、勉強は定期試験直前しかしていませんでした。その為スタートダッシュが遅れ、高3になっても周りよりも勉強時間が確保できませんでした。その結果、東北大学のAOⅡ期や、私立大学の給費生試験や共通テスト利用に相次いで不合格となり、私立の後期の出願もしました。正直、自分が合格する未来が見えませんでした。いわゆるスランプもありました。それでも東京農工大学に合格できました。もう少し前から受験勉強をしていたらここまで苦労はしなかったと思います。
これから受験に挑む皆さんには私なりのアドバイスをします。友達と沢山話してください。私の受験の支えになったのは、他愛のない話をし、相談に乗ってくれた友達です。色々な大人や先輩の意見を聞いて欲しいです。私立は全て落ちてしまいましたが、国立は合格することができました。ですので、私立に不合格しても落ち込まず前向きに頑張ってください。また、英単語は詰め込めるものじゃないので、早めに学習を進めてください。皆さんの成功を祈っています!
埼玉大学
教養学部 教養学科
令和7年3月特別進学コース卒業
西山中出身
弱点の早期発見、早期克服は
受験の高得点につながります
他の受験生の進捗をチェックすることで
勉強へのモチベーションを維持
大学受験にあたってまず大切なのは志望大学を決めることだ。自分の興味のある学問分野の研究が盛んな大学などを選ぶとよい。教授やゼミについて調べてみることもおすすめである。ただここで回避すべきは、特にやりたいこともないなどと言って適当に、特に名前などで大学を選ぶことである。元来興味のないことを学ぶことになりつまらない大学生活を送ることになる可能性がある。
志望大学を決めた後はひたすらに勉学に励むのみである。とは言ったもののここが受験において最も重要であり最大の難所でもある。すなわちモチベーションの維持に失敗し勉強へのやる気を失ってしまうことだ。私の推奨するモチベーション維持方法としては、アプリなどを活用して他の受験生の勉強時間を見たり、友人と勉強の進捗を報告しあうことである。刺激を受けるに加え、孤独感を緩和することもでき持続的なやる気につながる。おすすめの勉強方法としては、赤本を活用して伸ばすべき分野を見定めることが挙げられる。弱点の早期発見、早期克服は受験の高得点につながる。
英語を早い段階から固めてから
他の教科に取り組むという戦略が有効
ここまで受験勉強への私の見解を述べたが、ここから先は特に文系に向けたものとする。おそらく多くの文系生徒諸君は理系科目、特に数学に苦手意識を持っていることだろう。つまり文系の受験の肝は数学ということだ。ここまでは誰でも考え付くことであろう。しかしこれは他の教科、即ち国語・社会・英語ができることが前提なのだ。そして数学の次に得意不得意が分かれるのは英語なのである。つまりは数学どうこうの以前に英語が重要ということだ。英語は勉強した分だけ力が身につく教科である。そして力が落ちにくいというのも特徴だ。早いうちから英語を固めてしまい残った時間を数学等他の教科に注ぐという戦略は如何だろうか。
金沢大学
文系一括
令和7年3月特別進学コース卒業
津谷中出身
仙台育英生の周りには仲間や先生、
充実した学習環境があります
数多くの問題に触れられる、予習・復習ができる等、
放課後の講習にはたくさんのメリットがあります
私が仙台育英高校に入学したのは、高い志を持った仲間と充実した環境で勉強することができると考えたからです。今、受験が終わって3年間を振り返ると、その考えは間違っていなかったと断言することができます。その理由を、厳選して3つ挙げたいと思います。
1つ目は、お互いに高め合うことのできる仲間がいたことです。特進には入学時から明確な目的意識をもって勉強に臨んでいる人が大勢います。そうした仲間に日々圧倒されながら勉強できたことは、私を大きく成長させてくれました。受験生という立場になってからも、仲間からたくさんの刺激を受けると同時に、その存在が大きな支えとなりました。私は寮生だったので、寮の仲間にもたくさん助けてもらいました。私の受験生生活は、周囲の仲間のサポートなしでは成り立たなかったことでしよう。
2つ目は、放課後に実施される講習です。私は英語の講習に参加していました。講習に参加することのメリットは、多くの問題に触れることができる点や授業で習う知識の予習・復習ができる点、自分の実力に合わせて学習を進めることができる点など、様々あります。私は入学当初、英語の品詞もわからず、授業についていくのも精一杯でしたが、講習への参加を通して多くの問題に触れたことで、共通テスト2次試験で英語を得点源にできるほど英語の力を身に付けることができました。
自習している人が大勢いる環境で、
集中して勉強することができました
3つ目は、学習環境が整っていることです。仙台育英学園高校には、GP ホールや図書室、オークルーム、ミーティングルームなど、教室以外にも自習ができる場所がたくさんあります。私は3年間、昼休みや放課後に自習室を利用して勉強しました。同じように自習している人たちが大勢いる環境に身を置くことで、集中して効率よく勉強することができました。また、わからない問題がある場合はすぐに先生方に聞くことができるのも大きな魅力だと思います。
受験生生活を通してわかったことは、勉強に近道はないということです。地道に知識を積み重ね、思考力を鍛えるしかありません。
その過程で、勉強が嫌になることあるかもしれません。しかし、仙台育英学園高校のみなさんの周りには心強い仲間や先生、充実した環境があります。毎日少しずつでも学び、自分の目標に向かって進んでください。みなさんの受験生生活が充実したものになることを、心から願っています。
山形大学
人文社会科学部 人文社会科学科 総合法律、経済・マネジメントコース
令和7年3月特別進学コース卒業
富沢中出身
私にとって友達の存在は
受験勉強に必要不可欠でした
勉強は日々の積み重ねが大切であり、
それが本番の自信につながります
私の勉強法は、英語は、英単語を通学時に毎日必ずやり、単語帳一冊を完璧にすることを目指しました。また、速読力を身につけるために毎日一題時間を計って長文を解いていました。数学は青チャートを使いました。数学がとても苦手で、応用問題を解く余裕がなかったので基礎固めに時間を費やしていました。基本的な問題は見たら解法が思い出せるように何度も繰り返し問題を解きました。国語は古文、漢文に早めに取り組んだほうが良いと思います。私は古文、漢文の勉強を始めたのが三年生になってからでした。句法や古語単語を覚えることは想像以上に時間を費やし、十分な知識を得るのに一年では時間が足りませんでした。そのため、二年生のうちから少しずつ勉強することで、単語量が増えるし、なにより三年生の時焦らなくて済むと思います。理科系の科目は過去問を何度も解き、社会系の科目は教科書を隅から隅まで見ること、過去問を解き、解けなかった問題については必ずメモを取って試験前に見直していました。日々の積み重ねが大切であり、それが本番の自信につながると改めて感じました。
友達と一緒に勉強することで
モチベーションの維持ができました
また、成績がなかなか上がらなかったり、下がったりして不安になってもそばにいてくれた友達のおかげで受験を乗り越えることができました。一緒に勉強する友達が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと刺激を受けたり、わからないことをお互いに教えあったりなど、私にとっては一人で勉強するよりモチベーションの維持ができたし、勉強がすごく苦になることはありませんでした。そのため友達と勉強するということも一つの合格のカギになったのではないかと思います。悔いが残らないように最後まで頑張ってください。
山形大学
人文社会科学部 人文社会科学科 総合法律、経済・マネジメントコース
令和7年3月特別進学コース卒業
柳生中出身
限られた準備期間で大きな成果を
上げるために取捨選択は有効です
得意分野で確実に点を稼ぐ戦略に
シフトする柔軟性も必要です
私が受験を意識し始めたのは二年生の9月頃であり、そこから1年間はとにかく基礎学力の定着に力を注いでいました。これについては始める時期が早ければ早いほうが得なので早いうちに取り組んでおきましょう。
そして受験直前期には、取捨選択も意識しながら取り組んでいました。受験勉強では全ての科目や問題に完璧に対応するのは現実的に難しく、得意不得意や出題傾向を考慮した取捨選択が求められます。苦手科目の深追いによって時間を浪費するよりも、得意科目をさらに伸ばし、全体の得点を効率的に引き上げる方が合格に近づく場合もあるので、過去に費やした努力に固執せず、将来の成果を見据えた冷静な決断が重要になります。また、受験は精神的な負担が大きいため、過剰な努力による疲弊を避ける意味でも取捨選択は有効です。模試の結果をもとに自分の弱点を把握しつつ、あまりにも改善が見込めない部分は切り捨て、得意分野で確実に点を稼ぐ戦略にシフトするというような柔軟性が限られた準備期間で大きな成果を上げるためには必要になります。
受験における取捨選択は戦略的な
最適化であって妥協ではありません
ただし、闇雲に諦めること=取捨選択ではありません。取捨選択りには詳細な自己分析と計画性が必要不可欠です。志望大学の傾向や自分の目標点数を踏まえたうえで、何を捨てて何を優先するかを明確に定める必要があります。受験における取捨選択は戦略的な最適化であって単なる妥協ではありません。
ここまで取捨選択について述べてきましたがこれはあくまで数ある選択肢のうちの一つです。これ一つに頼ってはいけません。様々な方法を比較し選択できる適度な余裕のある受験生こそが合格を勝ち取れるのだと思います。皆さんの受験勉強がより良いものとなることを心より願っています。
山形大学
人文社会科学部 人文社会科学科 地域公共政策コース
令和7年3月特別進学コース卒業
石巻中出身
絶対に曲げない軸は必ず守って
出願先を決断しましょう
大学で学びたいことと、留学という
2つの軸を厳守しました
私は山形大学人文社会科学部を受験し、合格しました。志望理由は、自分が研究したいことが学べる。学費が抑えられ、留学に対して費用面でのハードルが下がる。という2点です。 私が後輩の皆さんに伝えたいことはただ1点、自分が絶対に曲げたくない軸だけは持っておこう、ということです。私がこの重要性を実感したのは、共通テストの自己採点やリサーチが終わった後、国公立大学の出願先を決断する時です。本当は別の大学を第1志望としていたため、その大学のボーダーと自分が取った点数を比べて、とても葛藤しました。ですが、その時点では第2志望だった山形大学を最終的に受験したのは、私は何を目的に大学に行くのか、を重視したからです。たしかに第1志望大学は立地もよく、幅広い学問分野をカバーしていたので、私のやりたいことはできました。しかし、志望理由を模索する中で、山形大学の方が幅が狭い分もっと専門的にできるのではないかと思うようになりました。さらに、もし第1志望大学を受けて落ちた場合、私立に通うことになり、金銭的な問題として留学は難しいので、確実に留学に行くために、確実に合格できる大学を選択すべきと思いました。このようにメリットとデメリットを比較しつつ、大学で学びたいこと、留学という2つの軸を絶対に曲げずに決断しました。
辛い日があっても、人生楽しんでるなという
客観的な気持ちで受験生を楽しんでください
この軸のおかげで、山形大学に絶対に受かってやるという熱意を持つことが出来ました。もちろん、メンタルが崩れることもありました。第1志望から第2志望に変えるとなった時に、今まで応援してくれていた人たちを裏切ると思ったからです。帰りの電車で涙が止まらず、上着で顔を隠して帰ったことを忘れられません。ですが、この恩は大学に受かってから返そう。今、周りに対する振る舞いを考えたってしょうがないと切り替えて、最後まで走り切りました。「何が何でも人生を楽しむ。」受験生期間だけではなく、これからも持ち続ける私の軸です。辛くてしょうがない日があっても、人生楽しんでるなというどこか客観的な気持ちで、受験生を楽しんでみてください。自分の新しい感情を知ることが出来る受験生、最高に楽しかったです。
宮城大学
看護学群 看護学類
令和7年3月特別進学コース卒業
東向陽台中出身
高校でさまざまな活動に
取り組んだ自分に救われました
興味のあることには積極的に挑戦してきて
良かったと心から思いました
私が宮城大学への進学を決めたのは、共通テスト終了後に行われた担任の先生との面談時でした。それまで私は他の大学を志望していたものの、両親に浪人を許されていなかったこと、共通テストで思うように点数が取れなかったことを受けて、出願する大学を考え直しました。
私は宮城大学の前期一般選抜に加えて、いくつかの大学で総合型選抜や学校推薦型選抜も受験しました。しかし、どちらも結果は振るいませんでした。書類作成や面接練習に追われる毎日で、精神的にも体力的にも限界を感じ特に9月はほとんど勉強時間を確保できませんでした。振り返ってみれば、1年生の頃には「推薦は受けない」と決めていました。しかし、実際には総合型選抜や学校推薦型選抜を受験することになり、これまで高校での活動(総合探究で自分の進路に関する探究を行ったこと、ハワイ研修、ボランティア活動、生徒会、英検など)に力を入れてきた自分に救われました。何気なく生活していた高校生活でしたが、興味のあることには積極的に挑戦してきて良かったと心から思いました!
また、宮城大学や私立大学の一部では、一般選抜であっても高校での活動を資料として提出する必要があります。自分が最終的にどんな受験方法で出願するかは分からないので、現時点で一般に決めているとからと言って油断せず、学校での活動にも適度に力を入れておくことをおすすめします!
人生で一度しかない高校生活を悔いのないように、勉強はもちろんのことその他イベント、友達との思い出作りもバランスよく全力で頑張ってください。みなさんが第一志望大学に合格出来るよう応援しています。
宮城大学
看護学群 看護学類
令和7年3月特別進学コース卒業
蒲町中出身
試験本番に緊張しないように
ルーティンを作ると安心材料になります
自習スペースは受験生がたくさんいるので
刺激を受けて勉強に集中できました
私は、3年生になるまであまり勉強してこなかったため、3年生最初の模試で信じられない点数を取ってしまい勉強せざるを得なくなりました。私は集中力がないので家での勉強は全く捗りませんでした。6月になって平日は放課後、休日は朝から夕方まで勉強する生活を始めました。急に始まった勉強漬けの毎日は初めかなり辛かったですが、一か月しないうちに慣れました。私のように家で勉強できない方は学校の自習スペースに通うことをおすすめします。大学合格に向けて勉強している人が多く、刺激を受けて勉強に励むことができました。
また、私は理系選択ですが理系科目が壊滅的に苦手でした。そこで夏休みの期間は理系科目の基礎を徹底的に学習しました。夏休み明けまでに基礎は終わらせるといいです。私の場合、文系科目は得意だったので理系科目に多くの時間を費やせましたが、苦手科目が多い人はかなり厳しくなると思います。
二次の特殊な科目は
先生と一緒に対策するのがお勧めです
成績は11月まで少しずつしか伸びず絶望的でしたが、共テの演習を重ねて直前期に成績がぐんと伸びたので、最後まで諦めずに演習は多く取り組んでください。実際、私は共通テストで失敗しましたが志望大学を下げる必要はないくらいまで成長しました。
出願校に迷ったときは過去問を解いて相性がいい方にしてください。私は宮城大より判定が上の大学と迷いましたが、過去問を解いて宮城大に決めました。二次の特殊な科目は一人で対策するのは難しいので、先生と一緒にするといいです。赤本は約8年分の前期と後期の問題を解きました。試験当日、私は本番に弱いタイプなので試験開始前に行うルーティンを決めて落ち着くようにしていました。深呼吸でもいいので何かルーティンを作ると安心材料になります。
受験期間は辛いことが多く大変ですが、追い込みすぎず適度に休憩しながら頑張ってください!皆さんが第一志望に合格することを祈っています。
福島県立医科大学
看護学部 看護学科
令和7年3月特別進学コース卒業
青森 浦町中出身
「災害」や「医療」に関連する
知識や経験を積み重ねました
自分自身が被災した経験から被災者を
医療の面から助けたいという夢を持ちました
私が福島県立医科大学を志望したきっかけは、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の経験です。震災当時、私は福島県に住んでいました。今でも大きく揺さぶられる感覚や近所の家の瓦が落ちる景色は忘れることはありません。震災の影響は現在も続いていて、私は甲状腺検査を受けています。検査のたびに悪い結果が出ないかと不安になります。このような経験から、災害によって不安に感じている人を医療の面から助けたいという夢を持ちました。
私は福島県立医科大学に合格するために意識していたことがあります。それは自分の興味のある分野の知識を身につけたり、経験したりすることです。私は「災害」や「医療」に興味がありました。ですので、2年生の時の探究学習ではDPATについて取り上げ、被災地での精神科医療についての知識を身につけることができました。さらに、3年生の時には「労災士」の資格を取得しました。資格取得のための勉強の中で、災害を地理的な面、人権的な面、医療的な面から知ることができました。他にも、病院での看護体験セミナーなどたくさんの経験ができました。このように、自分の興味のあることに積極的に向き合うことで、知識や経験はもちろんのこと、モチベーションの維持にも役に立ちました。また、この経験は面接でのアピールポイントになり、自信を持って堂々と面接を受けることができました。
たくさんのことに挑戦してみることで
自分の知らない側面を知ることができます
みなさんには、自分の興味のあることに積極的にチャレンジしてほしいです。受験勉強に力を入れることは大切です。しかし、勉強だけだと精神的にも疲れて頑張ることができなくなってしまうかもしれません。そのようなときに、自分が興味のあること、将来の夢に関係することに取り組めば、息抜きになることはもちろんのこと、自分を成長させることができます。みなさんの中には、将来の夢が決まっている人も、そうではない人もいると思います。どちらの人も、自分をよく知ることが大切です。そのためには、いろいろなことも経験することが必要です。経験により、将来の夢が決まっていない人は、やりたいことが見つかるかもしれません。一方、将来の夢が決まっている人は、もっと自分のやりたいことに出会うかもしれません。たくさんの経験を通じて、自分の知らなかった自分を知ることができます。もし、失敗したとしても、自分の力となり、後の自分に生かすことができます。ですので、皆さん、チャレンジ精神を忘れず行動して、自分の道を拓いていってください。
法政大学
法学部 政治学科
令和7年3月特別進学コース卒業
将監中出身
私大合格の鍵は英語!
基本の文法と語彙は最低ラインです
私大を目指すなら英語は
英検準1級レベルを目標に
私大専願の受験をすることに決めた後に立ち向かわなければならなかったものは、どこまで行っても「英語」でした。私大合格の鍵は「英語」だということを常に覚えておいてください。英語ができる方だと思っていても過去問を解くとまず何を言っているか分からないというところから始まるはずです。国語と社会科目は皆できます。なぜなら日本語だから。国語と社会科目を極めても、英語をまともにやらないと合格なんてかすりもしません。補欠合格にもなりません。学校のテスト勉強で英単語とか文法とか詰めたしその知識で何とか解けるでしょと思っていると受験直前期に痛い目を見ます。そんなことないと思いましたか?これは私の実体験です。学校の授業で扱う基本的な文法事項と語彙は最低ラインです。そして私大合格には英検準1級レベルの力が必要です。
自分に合った方法で
志望大学は決めましょう
この話を読んでどう思うかは分かりませんが、もしこの体験を参考にして英語の勉強にさらに熱を入れる後輩の方がいるのならば、うれしく思います。最近そういう経験をした、年の近い人の話の方が説得力があるでしょう。一度死ぬ気でやってみてください。全教科そうですけど、特に英語は世界が変わります。
高校受験で第一志望の公立高校が不合格だった私は、大学受験で第一志望とする大学を1つではなくて3つにしました。高校受験の時にあまりにも1つの学校に執着しすぎた結果、合格発表の後、高校1年生の夏ごろまで「不合格だった」という事実を引きずり続けていました。切り替えなんてできませんでした。自分は1つに絞ってしまうと、またあの時と同じ状況になってしまうと考え、3つにしました。こういう考えもあるということを知っていただければ幸いです。
人の経験談はあくまで他人のものです。自分のことはおそらく自分が一番わかっているでしょう。とりあえずやり切ってください。
東京農業大学
応用生物科学部 農芸化学科
令和7年3月秀光コース卒業
宮城教育大学附属中出身
隙間時間を有効活用することで
日々の目標達成の継続を意識しました
英語は日々の授業や最終試験対策が
一般入試に生かされました
東京農業大学への受験を決めたのは、IBの最終試験が終了した高校3年生の11月です。それまでの間に十分に進路探究が進んでいたこと、数学や理科はIBの学習と並行して一般入試の対策にも取り組んでいたことから、学部学科の決定や受験対策は、3ヶ月の間に十分に行うことができました。また、英語に関しては、日々の授業や最終試験対策が一般入試に生かされていたため、他教科の学習に時間を費やすことができました。
高校3年生に進級後の全体を通しては、ToDoリストのように毎日達成すべき過去問や問題集の量を決め、朝のHRが始まるまでの時間や昼休みなどの隙間時間を有効活用することで、日々の目標達成を継続することを意識しました。また、家だけでなく学校やカフェなど、自分が集中できる環境に身を置いて学習することを心掛ける他、SNSからログアウトしたりスマホに時間制限をかけたりと、誘惑を断ち切るために自分なりの工夫をしていました。
受験は長期戦だからこそ
体調管理は大切にしましょう
しかし、一般入試とIBの最終試験では学習範囲が異なる部分も多く、特に生物は教科書の隅に書かれるような知識が問われる問題が多くあることに苦労しました。そのため、暗記すべき事項は図表を用いて整理し、隙間時間に見直したり、1から書き直したりして根気強く覚えました。また、試験はマークシート式でしたが、紛らわしい正誤問題にも対応できるよう、記述問題が含まれた問題集も併せて解くようにしたことで、細かな部分まで知識を徹底的に定着させることができたと思います。
そして、受験勉強全体を通して一番大切だと感じたことは、やはり心身の体調管理です。私の場合、6時間は睡眠時間を確保するようにしていた他、目標を達成した時のご褒美を用意して、自分で自分の機嫌を取るようにしていました。受験は長期戦だからこそ、適度な休憩も必須です。悔いが残らぬよう、でも自分を追い込みすぎず、目標に向かって励んでください!
近畿大学
文芸学部 文学科 日本文学専攻 創作・評論コース
令和7年3月特別進学コース卒業
長町中出身
日常生活の中に勉強を組み込み
集中力と効率性を重視しました
模試の国語の結果を分析し徹底的に対策、
共通テストでは9割得点できました!
模試の結果を見て、自分が苦手としている分野、傾向を研究しました。私の場合は3年生に進級する頃に国語の成績が伸び悩んだので、大問ごとの得点率や間違えた問題の傾向などを調べました。その結果、現代文は評論文、古典は古文で点を落としていることが多いことが分かりました。また、古文では語句の意味や文法など基本的な内容を問う問題での失点が多く、基礎ができていないことも実感しました。これらの結果を踏まえて、評論文に特化した問題集を解いたり、古文文法を最初からやり直したりしました。特に、評論文では文章中の問いや筆者の主張にマーカーで線を引いて一読で文章の要旨を拾う練習をしたこと、古文では電子辞書にある古典単語帳の270語全てを暗記したことが得点に繋がったと思います。そのおかげで共通テストの国語では9割近く得点することができました。私は共通テスト利用方式で大学に合格したので、この9割という得点率はとても大きかったです。
英語や古典の授業の予習で教科書本文を日本語訳・現代語訳しておくことは重要です。先生が授業中に説明してくれるから、授業中にやっても間に合うから、などの理由を付けて予習をしないと知らず知らずのうちに英文や古文漢文を読むことができなくなっています。模試や入試では初めて読む文章の内容をどれだけ正確に読み取れるかが重要になるので、教科書本文を自力で訳すことはその練習になります。
「家はゆっくりくつろぐ場所」と決めて、
勉強は学校の自習室で集中的に取り組みました
自分に合った環境を見つけることも大切だと思います。私は家ではできるだけゆっくりしたかったので、放課後は毎日閉室まで自習室にいました。自習室にいられる時間は限られているので、今日は何をするか、どこまで進めるかを決めてから勉強に取り組むことで効率よく勉強できました。家での勉強だと途中で怠けてネットを見てしまうのですが、自習室だと他の生徒やチューターの先生がいたので他のことに気を取られずに集中することができました。
最後に、一番大事なのは楽しみながら覚えることです。正しい内容を覚えることができるのであれば、覚え方は関係ありません。同じ内容を覚えるなら、楽しみながら覚えたほうが身につきやすいと思います。歴史上の出来事や偉人をもとにした漫画やゲームなど、娯楽の中から得られる知識は多いです。それらを足掛かりにすることで、より多くの知識を得ることができます。勉強になることを売りにしている作品もあるので、息抜きに取り入れてみると良いと思います。
受験勉強はどれだけ勉強したかも大事ですが、それ以上にどれだけ効率よく勉強したか、が重要だと思います。登下校の際に聞く音楽を洋楽にしてリスニングの練習をしたり、読む本を古典文学にしてひとつでも多くの古典作品を知っておいたり、日常の中に組み込める勉強はたくさんあります。できるだけ早く苦手分野を見つけ、どのように勉強すれば克服できるか、どのような順番で問題を解けば最後まで集中力が持続するか、受験本番までに何度も受ける模試を利用して試行錯誤し、自分にとっての最適解を見つけてください。
京都女子大学
心理共生学部 心理共生学科
令和7年3月特別進学コース卒業
仙台 第一中出身
先生方にサポートをお願いし
学校の教材も最大限に活用しました
受験に向けて何かを変えたいと思い、
できそうなことを行動に移しました
人並みかそれ以下の真面目さとそこそこの継続力を持ち合わせたいたって普通の人間が受験というサバイバルゲームにどのように立ち向かっていったのかを私が実践してきたこと、受験に成功した勝因の2点を中心に伝えていきたいと思います。はじめに大変失礼な表現になってしまいますが、私は学校の先生をフルに活用させていただき、また学校からの教材だけを用いて受験を乗り越えるという受験生としてはおそらくありえないと思われるような特殊な体験記になることをご了承ください。
私は高校三年生になってから、受験に向けて何かを変えたいと思い、自分にできそうなことをなんでもいいから行動に移すことにしました。朝勉強や授業で扱っている英文を音読したり、入浴中にYouTubeでリスニングをしたり、英語の先生に頼んで用意してもらった英長文の問題を解いたり、模試や練習問題でわからなかった英単語やフレーズ、古語単語とその意味などを英語、国語のそれぞれの教科ごとに分けてノートに書き溜めていきました。そのノートも入試直前に見返したりして活用しました。そして、担任の先生から特に英語の勉強に力を入れたほうがいいと強めに言われてしまったので、私は苦手な英語の勉強を頑張ろうと思い、同じく高校三年生の四月から英語に関する新たな取り組みをはじめました。それは英単語ノートです。
自作の英単語ノートを利用して
英語の得点アップに成功しました
これは、英単語帳から英単語の意味を辞書で一つ一つ調べ、例文とともにノートにまとめるというものでした。ノートは英語の先生にみてもらい、補足知識、ときには英語のことわざなどを書き込んでもらい、知識を広げていきました。ほとんど先生との交換ノートのような英単語ノートは週に一度提出して、入試のすきま時間でも見返したりしていました。このような日々の取り組みが実を結び、結果的に力を入れて勉強した英語はリーディングが8か月で20点(共通テスト模試での最低得点と共通テスト本番の差異)、リスニングは40点(共通テスト模試での最低得点と共通テスト本番の差異)の得点アップに成功しました。
最後に私にとって受験に成功した勝因についてです。これまでを振り返り、私にとって受験に成功した勝因は自分で決めたことをしっかりとやり抜くということを高校三年間自分の言念として持ち続けたからなのではないかと思います。
皆さんも進路達成に向けて、健康に気を付けて悔いなくやりきることができるように頑張ってください。
Semmelweis University(ハンガリー)
医学部 医学科
令和7年3月特別進学コース卒業
仙台 第一中出身
MAPクラスで仲間と切磋琢磨し
有意義な日々を過ごしました
異なる文化や言語の中で医師として
活躍することに自然と憧れを持ちました
私はハンガリー医科大学に合格しました。振り返ると、仙台育英学園高等学校での3年間は、受験勉強に励みながらも充実した高校生活を送ることができました。
私が海外の医学部進学を志すようになったのは、幼少期を海外で過ごし、医療従事者が身近にいる環境で育った経験が大きく影響しています。異なる文化や言語の中で医師として活躍することに自然と憧れ、その思いを胸に、高校では英語力向上に努め、将来に向けた準備を進めました。
高校1年生の冬に英検1級に合格しました。途中プレッシャーやストレスで諦めたくなることもありましたが、将来の夢のために、最後まで粘り強く努力を怠りませんでした。英検の他にも海外の大学で使われるIELTSも受験し、ハイスコアを取りました。また、海外の医科大学の受験を見据え、オンラインでネイティブの先生に理科系科目を教わっていたことも合格の助けとなりました。同時期に病院関連施設でボランティア活動も始めました。学校の勉強と並行して社会勉強もし、多くの人と関わることで普段の生活の視野が広がった気がします。
GPホール、お勧めです!
毎日閉鎖時間まで勉強しました
高校2年生からは、医歯薬看護系の進学を志す人のためのクラスであるMAPに入り、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨し、共に学び、共に笑う有意義な日々を過ごしました。さらに、実際の医師による講義を受ける機会などもあり、将来のビジョンをより明確にすることができました。
私は自宅では集中して勉強できる方ではないため、毎日2階のGPホールで閉鎖時間まで勉強していました。自分に合った勉強法や集中できる場所を見つけることは受験生にとって大切なことだと思います。GPホール、お勧めですよ!
3年生になると受験を意識し、焦りや苛立ちを感じることも多いですが、学生時代にしかできない様々な経験や失敗を活かし、挑戦し続けることの大切さを感じながら充実した高校生活を送ってほしいと思います。