〈国際バカロレア ディプロマプログラム〉国際バカロレアディプロマ取得者からのメッセージ

IBクラスの外国語コースおよび秀光コースから
12名が世界共通の難関試験を突破!

 本校が東北初の国際バカロレア認定校となってから2021年2月で6年目となりました。外国語コースおよび秀光コースのIBクラスでDPを終えた昨年度(2020年度)受講生のうち、12名が世界共通の難関試験を突破。今回、本校での過去最高点の37点(45点満点)を獲得するという素晴らしい結果もありました。
 うち1名の生徒は11月試験の結果では1点足りずに悔しい思いをしましたが、あきらめずに5月試験で再受験し、見事合格! 秀光コース全員がDPを取得することができました。2020年度はコロナ禍にあって、まさに「逆転の仙台育英学園」を体現した素晴らしい結果となりました。
 IB資格を取得した生徒たちに、8つの質問(アンケート)や体験手記という形で後輩たちへメッセージを綴ってもらいました。ご紹介します。

【IB資格合格者への8 つの質問】

質問1
DPに挑戦してみようと思ったきっかけは?

質問2
プログラムがスター卜してみてー
想像していたとおり? あるいは、想像とは違った?

質問3
特に興味深く取り組めたコア科目は?

質問4
2 年間の受講で苦労したこと、辛かったこと。

質問5
Diploma 取得にたどり着いて、あなた自身、
「ここが変わった」「ここが成長した」 と思えることは?

質問6
DPに挑戦して「これがいちばんの収穫! 」といえることは?

質問7
これからのあなたの未来は? (夢、目標、展望-)

質問8
最後に、これからDPに挑戦しようかと考えている(あるいは跨躍っている)
後輩へのメッセージを。


 

【外国語コース01】

佐藤 咲羽さん
外国語コース 2021年3月 卒業(山形 三川中出身)  

国際教養大学 国際教養学部に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 正直、これといったきっかけはよく覚えていません。ただ、中学3年になったあたりから漠然と、「もっと英語がしたい」、「もっと違う世界を見てみたい」、「狭いコミュニティで育ってきた自分を変えたい」という思いに駆られるようになり、その目的を達成する手段の一つとしてDPを視野に入れるようになりました。

 

質問2「スタートして」

 どちらかと言えば想像していた通りだったと思います。特に私は自分の意見を言ったりディスカッションしたりするのが好きでしたので、授業が始まってからは「やはり私にはこちらの方が合っているな」、「こっちの方が楽しいな」と感じました。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 課題論文(EE=Extended Essay)です。テーマ選定には非常に苦労しましたが、アドバイザーの先生の丁寧で熱心なご指導のおかげで最後には納得のいくEEを完成させることができました。特に良かったと感じる点は、もともと興味のあったアメリカの「公民権運動」と、「貧困」というテーマを組み合わせリサーチしたことで、インターセクショナリティー(交差性)というそれまで馴染みのなかった概念を非常に身近に感じることができるようになった点です。この経験は、大学でのこれからの探究にも大いに繋がっていくと感じています。科目横断型であるというIBの側面も相まって、学びが連鎖していくのを強く実感できる非常に魅力的な科目でした。

 

質問4「苦労」

 2年間の受講で思い出に残っていることは、毎日の生活です。3年間寮生活でしたので、家族などいざという時に頼れる人が近くにいない中で、全て自分の責任で精神面、体調、課題、時間などの管理をしなければいけなかったこと、その状態で受験やDPを乗り越えなければならなかったことが一番大変でした。1日の授業を終え、誰もいない寮の部屋に疲れて帰った後、課題に取り組んだり、1人で様々なことに考えを巡らせたりした毎日が懐かしいです。IAやEEの案がうまくまとまらず、1人で図書館に一日中篭ったり、誰かに相談することもなかなか出来ずにIBや受験に関して色々悩んだりしたことも、今では全て自分と向き合うための大切な時間だったと思いますし、これ以上ない最高の思い出です。

 

質問5「変化・成長」

 「自分はまだまだ未熟だ」と気づけたことが一番成長できた点だと思います。最終的な結果ももちろん大事ですが、それ以上に大切なのはそれに至るまでの過程であると私は考えます。最終的な結果に至るまでの日々の学習の中で、自分の知識がいかに限定的で不足しているのかを痛いほど実感しましたし、グループワークをはじめとする友人との関わり合いの中では、人間としての自分の未熟な部分も認識することができました。そのような面も含めて、IBは自分を成長させるのに適した環境であったと感じます。

 

質問6「収穫」

 一番の収穫は、考え方の変化だと思います。ある一つの事例を考える際に、一直線に結論に向かうのではなく、一度立ち止まって「あれ?でも見方を変えたらこうなるかもしれない」「この情報は本当に正しいのかな」と以前の私にはできなかった考え方ができるようになってきたと感じます。これは、批判的思考や多角的思考を大切にするIBという環境にいたからこその変化だと言えますし、もちろんまだまだ発展途中ですので、これからもこの考え方を大切に、常に意識して生活していきたいと思っています。

 

質問7「夢・展望」

 大学では、「貧困」を軸に学んでいきたいと思っています。私が特に興味を持っているのは、日本をはじめとする先進国における子どもや若者の相対的貧困、「見えない貧困」です。私も自分のバックグラウンドの中で、生まれた家や場所によって生じる経済格差や教育格差を何度も体感してきましたので、少しでも同じ思いをして悩んだり苦しんだりしている子たちの力になってあげたいと考えています。「家族が理解してくれないから」、「周りに進学する人がいないから」、「お金がないから」、という理由で進学や学びたいことを諦めなくていいんだよ、というメッセージが多くの人に伝わって、生まれた家や場所に関係なく、みんなに平等にチャンスがある社会になったら、本当に素敵だと思います。
 はっきりとした将来の夢があるわけではありませんが、大学生活をとにかく有意義なものにすることが、まずは当分の目標です。ハードな授業や周りの高いレベルに必死についていこうとする中で、まずは自分の実力を正しく把握し、目標を定め、多くの人や考え方に触れながら知識の幅や視野を広げていけたらなと思います。そしてその上で、自分にできること、自分が得意なこと、やりたいことを焦らずに、時には失敗も経験しながら、見つけていけたらいいなと思っています。

 

質問8「後輩へ」

 DPをやるか否かの選択は大学入試等にも関わる場合があるので、できるだけ慎重にするべきだと思います、と言いたいところですが、おそらく今の時期に受験や将来のことについて決めろと言われても難しいのが現状だと思います。だから私は、考えてもわからない未来のことについて考えるよりも、今自分の中にあるやる気や挑戦したいという気持ちに向き合うべきだと思います。選択に最適解はありませんし、選択した後は、皆さんがその選択を自分が納得できる方の選択にしていくのがベストだと私は思います。
 迷った時は先輩や先生方、家族に相談することも忘れないで下さいね。応援しています。

   
 

【外国語コース02】

橋浦 凜香さん
外国語コース 2021年3月 卒業(宮城教育大学附属中出身)  

横浜市立大学 国際商学部国際商学科に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 中学3年生の時、授業見学をした際にそれまで自分が受けていた受動的な授業ではなく、先輩方が中心となって授業を受けていたことに刺激を受けたから。また、東北唯一ということもあり、なかなか受けられないプログラムを提供している場で学ぶことが良い機会だと思ったから。

 

質問2「スタートして」

 想像とは違った。IBに入る前から、IBは大変、課題も多い中でのメンタルケアが難しいと言う話を聞いていたが、実際にやってみると自分が想像していたよりもずっと辛く、トライアル時点で投げ出しそうになりました。しかし、だんだんと生活が慣れていくと自分のモチベーションの上げ方などを自分自身で掴むことができた。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 TOK。今までは、何の知識を学ぶかということを5教科中心に学んできたが、TOKではそのような知識の得方や種類など他教科とは違った観点で学ぶことができたから。

 

質問4「苦労」

 グループで取り組む課題になると、分量や誰か一人が間に合わなかったときにグループ内に亀裂が入ったこと。また、先生に指摘された課題点を直しても思うように課題の評価がよくなかったときは苦労した。

 

質問5「変化・成長」

 自分自身が思っていたよりもやり遂げる力が大きかったことを知ることができた。今までの学生生活でここまで膨大な課題をこなしたり、クラスの子達と授業内で関わりを持ったりすることがなかったため、自分の限界を知ることができた。また、自分に自信がつき、課題や目標に対しての積極性が増した。

 

質問6「収穫」

 個人と集団で物事に取り組むときの切り替えを学ぶことができた。個人では、タイムマネジメントを重点的に意識し、課題はもう一度直せるくらいの余裕を持って取り組むことを意識することができた。また、授業内で聞いた他人の考えや意見に対して自分はどう思うか、などと周囲の情報を取り入れながら取り組むこともできた。対して、グループワークの時には一人で勝手に進めたとしても、グループ内の他のメンバーと範囲が重なったり、或いは離れすぎていたりなどという問題が生じるため、周囲の様子を見ながら同じような進度で進めることが重要であることに気づかされた。

 

質問7「夢・展望」

 具体的な職業はまだ決めることができていないが、英語が主のコミュニケーションになるような団体や部署に所属したいと考えている。また、私は経済経営分野に関わる数字が好きであるため、IBで学んだ多角的視点と、成長できた積極性を基に大学生活を送り、就職を目指していきたい。

 

質問8「後輩へ」

 DPを受講することができる場が日本国内でも少ない中、挑戦しようと少しでも考えている皆さんはそれだけで勇気のあるチャレンジャーだと思います。私自身、DP受講当初は他の生徒との圧倒的な知識量の差を感じ、泣きながら先生や親に相談することもありました。それに加えて自信を持って得意だと言える教科もないような私でも、最終的にDP取得までたどり着くことができました。これまでの、そして高校卒業以降でも経験できないような学習や生活になると思います。高校生活をどのように過ごすかは皆さん次第だとは思いますが、私は挑戦できる環境と意思があるのであれば、ぜひ飛び込んでいってほしいと思いますこれまでの、そして高校卒業以降でも経験できないような学習や生活になると思います。ぜひ、皆さんにもDPに挑戦してもらいたいです!

   
 

【外国語コース03】

髙橋 乃亜さん
外国語コース 2021年3月 卒業(寒河江 陵西中出身)  

上智大学 法学部法律学科に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 中学校までの授業は、知識の詰め込み型で退屈であったため、考えることや考えを共有するようなアクティブな授業に挑戦したいと思ったこと。

 

質問2「スタートして」

 それまで経験してきた受動的な学びと比べて、プログラムでは自分の主張から学ぶ必要があるため、教科書以外からの情報収集や考察など、想像以上に苦労する作業が多かった。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 TOK

 

質問4「苦労」

 グループとしての主張を立てるために、情報や考えの共有をするミーティングに備えることに苦労した。  (自分が責任を持って情報収集したり考察をしたりすることは、それを相手にもしてもらうための信頼関係につながるため、その点に精神的重圧があった)

 

質問5「変化・成長」

 努力に対する考え方が変わった。(それまで課題に対して自らが頑張ることは究極に重要であると思っていたが、仲間にも頑張ってもらえるような協力関係を築き、独善的な努力に依りすぎないことも、より良い結果のために大切であると考えるようになった)

 

質問6「収穫」

 人と協力して働き(作業し)、結果を得ることができるようになった。

 

質問7「夢・展望」

 IBのCAS中で、国家の法改正の及ぼす地域社会への影響や変革、問題などを、実際に目の当たりにしてきた。大学では地方自治法や行政法を構造的に学び、将来的に地方政治に携われるような人物を目指したい。

 

質問8「後輩へ」

 多くの国内大学において、DP自体が大学進学への顕在的利益となるには、より良いスコアが必要となります。よって国内進学に最も効率的なのは、通常クラスの授業といわざるを得ません。それでも過酷なDPに挑戦する意義は、自分の考え方や学び方を深めたり、社会や結果に対して実効的な協力ができたりするなどの、本質的な成長にあると思います。このような成長は、通常もっと時間のかかるものであり、高校3年間でそれを身につけることができれば、今後多くの場面で有利になると思います。自分の目標を吟味して、DPに挑んでほしいと思います。

   
 

【外国語コース04】

遠藤 萌さん
外国語コース 2021年3月 卒業(宮城野中出身)  

駒澤大学 グローバル・メディア・スタディーズ学部グローバル・メディア学科 に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 1年時のカナダ留学を経て、より自分の英語運用能力を向上させたいと思ったからです。

 

質問2「スタートして」

 想像と全然違いました! 課題が多いことは覚悟していたのでそこまで打撃を受けなかったのですが、グループワークの課題にてこずりました。他人と同じ結論を導くには、自分の意見を主張しつつも、相手の意見の尊重をし、そして時には妥協が必要なのだということを思い知らされました。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 CASです。普段奉仕活動などあまり行っていなかったので、自分の生活や環境問題を考える一つの良い機会になりました。

 

質問4「苦労」

 タイムマネージメントです。特に3年時は大学受験の準備と課題を同時にこなすことに苦労しました。

 

質問5「変化・成長」

 少しだけ自分に誇りを持てるようになりました。今まではどうせ私なんか、というようなネガティブな思考を持ち合わせていましたが、今は、IBという過酷なプログラムをやり切って結果も出せたという事実を盾に自信を持って生活できている気がします。

 

質問6「収穫」

 プレゼンテーション力が身についたということです。トライアル期間はカンペ無しでは、人の前に立って何か物事を説明することができませんでした。しかし、IBを受講していくうちにカンペはおろか、スライドをみて話すことも少なくなったと思いました。声のトーン、目線などプレゼン中の動作においても「私はこれを伝えたい!」と前面的に主張することができるようになった気がします。

 

質問7「夢・展望」

 私は将来IBで培った英語能力や批判的思考をもとに、メディア業界で活躍できる人間になりたいと思っています。IBでのディスカッションやプレゼンを通して鍛えた「発信する力」を盾に将来の夢を実現できるよう大学でも頑張りたいです。

 

質問8「後輩へ」

 私はIBDPを受講して失ったものは1つもありません。むしろ獲得したものが多すぎるくらいです。まずは挑戦してみることが大事だと思います。考えてみてください、数年前まではIBDPを日本語で受講することはできなかったはずです。また16歳から19歳の間でしか受講することはできません。人生にはいくらでも道はあるかもしれませんが、限られてもいます。IBDPを受講できるという環境にあるのであれば、そこに飛び込んでみても良いのではないかと思います。兎にも角にもゆっくりと考えて、後悔しない選択をしてください! 応援しています。

   
 

【外国語コース05】

小野 ひかるさん
外国語コース 2021年3月 卒業(大沢中出身)  

立命館大学 経営学部国際経営学科 に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 配布されたパンフレットでIBDPを知ったことがきっかけでした。日本特有の典型的な授業スタイルとは異なり、少数でアクティブラーニングを取り入れている点が非常に魅力的に感じました。

 

質問2「スタートして」

 事前に設けられているI Bトライアルで経験していたので、プログラムがどのようなものであるかを想像することはできていました。しかし、本格的なプログラムは想像していたものよりも多忙な環境で、厳しかったです。全ての授業科目、コア科目において長期的な課題と短期的な課題が設定されており、11月の試験を終えるまで気の休まる時間はあまりありませんでした。常に何か別の「課題」を頭の片隅に考えておくような日々でしたが、私はディスカッションが好きだったので、そのような友人と関われるアクティビティで息抜きをしていました。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 TOKです。TOKでは自身の信念と根拠を基にした主張や論理が重要になってきます。主張に矛盾はないか、ある状況下における主張だと仮定するとどのような疑問点が生まれるか、別の立場からみてみるとどのような反論が生まれるか、などと多角的に思考を展開していくことが興味深かったです。

 

質問4「苦労」

 課題の量の重さはもちろんですが、他者と関わる機会が多く設けられている以上、ぶつかり合うこともあります。それが辛かったことです。そこから得た学びもありましたが、友人との衝突は見かけてもあまり良い気がしませんでした。互いに何らかの差異は必ず存在するものですから、意見交換やグループワークでの衝突や対立は避けられず仕方がないことではあります。それが辛かったことです。

 

質問5「変化・成長」

 物事を俯瞰的な視点から分析できるようになりました。やはり私にも信念がありますので、他者の意見に「それはどうなのだろうか」と疑問を持つことは多々ありました。しかし、そこは割り切って自分は自分、他者は他者で価値判断の基準が異なるのだろう、彼/彼女はこのような基準で価値を感じているのだろうと考えるようになりました。その上で、たとえ自分の意見とは相反するものであったとしても、他者の意見における良いところを見つけ、それを織り交ぜながら自分の意見を主張することできるように成長したと思います。聞く姿勢が、数多いディスカッションの場で培われたように感じます。

 

質問6「収穫」

 自分の将来の夢が見つかったことです。IBDPを開始してから、自分で企画し実行するということを新たに経験しました。そこには問題開発と問題解決能力が求められているのですが、加えて試行錯誤というプロセスに直面します。私は、これに関心を持つようになりました。また、English Bで広告に関する授業がありました。これも同様に興味深かったことを覚えています。その頃から経営学という分野に夢中になり、マーケターという職業に出会うことが出来ました。IBDPはこのように生徒が主体となって活動できる場が広く設けられているので、自分が深く学びたくなるような分野を発見する機会に出会い易いのだと思います。

 

質問7「夢・展望」

 マーケターとなり、消費者が求めるような商品の流通に携わることで、円滑な文化の交流に貢献したいと考えています。また、それによって人と人の距離感が近くなることを目標としています。

 

質問8「後輩へ」

 DPに挑戦しようか迷っている方に伝えたいことは、「やらないで後悔するより、やって後悔する方が良い」ということです。正直に言えば、IBDPは途中でリタイアすることもできます。もしかしたらIBDP以上にやりたいことが見つかるかもしれない。ですが、IBDPを途中から始めることは、長期的に設けられている課題の都合上など厳しいものとなります。加えて、「やって後悔すること」には必ず貴方が掴める学びが存在します。IBDPでは非常に選択をする機会が多くあり、その都度、あなたの選択と結果から学ぶことができます。そのチャレンジする姿勢から学びを得るまでの一連の過程にこそ更なる価値があると信じています。IBDPを受講する生徒は必ず貴方だけではなく、他者も参加します。何度も辛いことが起こるとは思いますが、仲間と共に乗り越えるこことで達成感を得られるだけでなく視野もかなり広がると思いますので、是非挑戦してみてください。

   
 

【外国語コース06】

三品 小英桜さん
外国語コース 2021年3月 卒業(多賀城中出身)    
 

質問1「きっかけ」

 志望していた大学を受験するために必要だったので中学生の頃からDPを受けようと決めていました。ですが、もっと大きな理由は、新しいことに挑戦したい、違った高校生活を過ごしてみたいという気持ちがあったからです。DPは難しく大変だということは元から知っていましたが、高校生活で大きく成長するためにはすべき挑戦であると思ったことがきっかけです。

 

質問2「スタートして」

 課題や活動内容に関しては想像していた通りです。DPにある苦労は覚悟していたので課題が多く重なり、プレゼンやエッセイがたくさんあったとしても先生や先輩が大変だと口揃えて言っていたことと割に合っていたような気がして大きな違いはなかったように感じますが、MusicのコンサートやIB camp、様々な制作活動、動画鑑賞などなど楽しかったことが想像以上に多かったです。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 興味深く取り組めたコア科目はMusicです。今まで取り組んできた音楽の授業とは違い、歴史や特徴などを学んだことで、音楽の聞き方が大きく変わりました。気付かなかった新たな発見が沢山あり、幼い頃からピアノを習っていたこともあって他の教科より比較的取り組みやすかったです。授業は英語なので初めはついていくだけで精一杯でしたが、徐々に理解できるようになり成長を感じました。また、自分自身が演奏するコンサートもあったので楽しく学ぶことができました。

 

質問4「苦労」

 失敗を経験したときは苦労しました。プレゼンやエッセイがうまくいかなかったときや、課題のスコアが上がらないときは、自分のモチベーションを上げることが大変でした。ですが、だからこそ上手くいくように頑張ろうと思えたし、この積み重ねが最終テストに繋がったと思います。

 

質問5「変化・成長」

 プレゼンやエッセイ、リサーチやディスカッションなどIBで二年間行ってきたこと全てが当てはまる気がしますが、スキルが増え、Diplomaを取得することができたことで自分に自信がついたことが一番の成長だと思います。

 

質問6「収穫」

 DPでの収穫は沢山ありすぎて選びきれないほどですが、少し違った視点から見るとタイピングスキルが私にとって収穫であったと感じています。将来的にも役立つスキルだし、DPの活動の中でもこのスキルに何度も助けられました。唯一自分の力だけで成長することができたスキルであったし、DPに挑戦したからこそ身につけることができたと思います。

 

質問7「夢・展望」

 DPで英語力の成長を感じることができたので、継続して勉強していくことが目標です。そして、CASや課題で自分から行動を起こしてきたことを生かして私だからこそできること、私だけができることを見つけ出すことが夢です。世の中が発展している中で新たな問題は次々に出てきます。IBを経験して学んだことを発散するためにも幅広い人に影響を与えられる人になって、現代にある問題を探し出し、行動できる人間になりたいと思っています。

 

質問8「後輩へ」

 DPに挑戦することに対して躊躇してしまうのは当たり前だと思います。周りから大変だと言われ続け、精神的な面では少し覚悟が必要な挑戦かもしれません。私も決意の中には心配と不安が100%でした。英語も得意というわけではないし、スコアもなかなかあがらず、合格できる自信なんて最後の最後までありませんでした。しかし、DPに無駄な経験と知識はないと感じました。一つ一つの知識や経験がどこかで必ず役に立ちます。新しいことが怖いと感じてしまうのならその恐怖は必要ありません。DPにある新しさは逆に自分を成長させる材料です。IBでしか経験できない楽しい経験も沢山あります。例えば、CASでは自分がしたいと思う活動を実現することができ、活動の幅を大きく広げることができます。ついていくのが心配だとか周りの人と自分を比べる必要もありません。自分が力不足だと思うなら、他の人よりも沢山学んで大きく成長することができるということです。知らなかったこと、したことがなかったことを学び経験することが出来るのがDPの魅力の一つです。特別な高校生活になると思います。ぜひ挑戦してみてください!

   
 

【秀光コース01】

長岡 来弥さん
秀光コース 2021年3月 卒業(成田中出身)  

The University Of New South Wales  Business/ Commerceに進学

《立教大学 経営学部 国際経営学科にも総合型選抜で合格。手記は立教大学に合格した2020年12月時点で記入された合格体験記。その後特別選抜で、The University Of New South Walesに合格・進学が決定しました》

 
 

普段の課題や授業で吸収したことが
驚くほど受験に役立ちました

■担任の先生のアドバイスで直前に進路を変更しました

 立教大学を志望大学にしたのは高校3年の夏のことでした。元々私は海外大学に進学することを志望していましたが、コロナ禍の中で海外に行けるのか不安な気持ちがありました。その時に担任の先生から「国内で一つ決めておいた方が安心よ」というアドバイスをいただきました。担任の先生との面談を繰り返し、私の学びたいことを学べる立教大学に決めました。しかし、私が国内大学に出願するということは、IBの2年間の中で最も忙しい時期に同時進行で国内の大学の出願に向けて準備していくことを意味します。親からは反対されました。私は迷いましたが、大学受験により詳しい先生の助言に従うことにしました。

■IBで努力したからこそ合格できたと確信しています

 受験は一次に書類審査、二次に面接と小論文がありました。書類には私の将来の目標や高校生活での活動を中心に書き、先生に何度も添削していただきました。そのような書類を書く際の適切な言葉遣いや文脈、文の構成など様々な点において指導していただいたので、先生の助けがなければ一次通過は難しかったかもしれません。また、私の受けた立教大学は、自分が高校生活でやり遂げた活動を書くようになっていました。私はCAS活動を通じ様々なことに挑戦していたことが生かされたと思います。そして英語面接でもIBで培ったコミュニケーション力が発揮されました。予想していた質問とは違う質問にも詰まることなくスムーズに会話することができました。さらに小論文に関して多くのエッセイやレポートなどを書いてきた成果を出すことができ、落ち着いて試験に臨むことができました。
  普段の課題や授業の中で吸収していったことが大学受験に生かされ、良い結果を得ることができて自分自身驚いています。

   
 

【秀光コース02】

小山 有美華さん
秀光コース 2021年3月 卒業(秀光中等教育学校 前期課程出身)  

宮城教育大学 教育学部 初等教育教員養成課程 芸術・体育系 美術コース に進学

 
 

「努力は報われる」ことを
実感できたのがいちばんの収穫

■MYPからIBDPへの充実した6年間でした

 秀光中等学校に入学したのは、少人数制の手厚い指導、英語などグローバルな教育や音楽の授業に力を入れていることと、オーケストラ部に入りたかったのも動機のひとつです。秀光・育英の6年間は、MYPに始まりIBDPのコースに入り、時間を有効に使いながらさまざまな分野の課題に取り組み、自分の個性に合う教育でした。IBDPのコースに進んだのは、担当していらしゃる先生方へのあこがれと、自らの夢の実現のために必要な学びだと考えたからです。最終的に45点満点の31点の合格点をいただき、資格取得後に第一志望に定めていた宮城教育大学を一般受験し、合格できました。一般受験との両立は大変でしたが、IBDPで培ったタイムマネジメント能力と多くの資料を読み取り思考する力、加えて、必ず振り返る習慣が活かされました。

■「自分の知識とは何か」という問いを掘り下げて

 英語は秀光に入ってから本格的に学びました。ネイティブの先生もいらっしゃって勉強するのがとても楽しく、アメリカ英語を中心にイギリス英語にも触れることができました。IBを通して外国人の先生方と交流を持ち、さらにリスニングとスピーキング能力を高めました。  EEは生物分野を選び、「タマネギの皮を使った草木染めの研究」をテーマにしました。自宅と学校の理科室で実験して記録を取り、最終的に8,000字の論文にまとめました。  TOKは信頼性について議論したのですが、「自分の知識とは何か」という根本的な問いを深く掘り下げるのが難しかったです。新型コロナ感染症の影響でオンライン授業に切り替わった時期があり、会議アプリZOOMを使って討論しました。CASの長期間の活動は防災パンフレットの作成で、高校2年次の4月から3年次の秋までに10号近く作り、別途英語バージョンも発行しました。  

■世界の文化の多様性を受容できるように

 英語で学ぶ音楽の授業では、ポスターを描いてプレゼンテーションをしたのが楽しい思い出です。特に芸術系が好きで、人にわかりやすく伝えられることが自分の武器だと思っています。個人のコンサートではクラシック、ジャズ、ハワイの音楽をクラリネットで演奏しました。IBDPでは英語を使ってほかの教科を学ぶ機会に恵まれ、世界中のさまざまな文化に触れるうちに多様性を受容できるようになりました。   IBDPのプログラムで苦労したのは、TOKのグループ討論をしたときに意見がまとまらず、難しい問いを出されて難航したことです。わからない場合は図書館で本を借りて情報を補うようになり、この経験が将来大学の卒業論文を作成するときに活かされると思います。

■IBDPに挑戦できるのは高校時代の今だけ

 これからIBDPを受講するみなさんには、最低限の知識を事前に身に付けておいたほうが良いので、英検、数検、漢検(各2級以上)の受験をおすすめします。一方で、自宅では家族の了解と理解、そして協力が必要です。レポートや論文の課題が多いため、資料の読み取りやデータを取るには時間がかかります。
   IBDPの資格を取得できるのは高校時代の今だけ。仙台育英在学中に取れる貴重な経験ですし、全体の学習を通して多くの人の意見を聞いて吸収できるようになり、今の時代に求められる「広く考える姿勢」が身に付きました。挑戦する過程を楽しみ、「努力は報われる」ことを実感できたことが一番の収穫です。

 
 

【秀光コース03】

加藤 朱莉さん
秀光コース 2021年3月 卒(秀光中等教育学校 前期課程出身)  

神田外語大学 グローバル・リベラルアーツ学部グローバル・リベラルアーツ学科 に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 DP取得することが出来れば、海外大学の受験が可能になるという点にとても魅力を感じたからです。

 

質問2「スタートして」

 想像以上に、一つ一つの課題の内容が濃く、主体的に学んでいくスタイルに慣れるまで時間がかかりました。

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 TOKを興昧深く学ぶことが出来ました。TOKで学ぶ内容はとても難しかったのですが、そこで得た批判的思考スキルが大学受験で課されたレポートやプレゼンテーション作りに役立ちました。

 

質問4「苦労」

 EEの論文執筆に最も苦労しました。今まで8,000字という長い文章を書いたことがなかったということも理由の一つですが、自分の考えと根拠を論理的に執筆していくのに苦労したということが大きな理由です。私は歴史を選択したので、ーからその歴史を学ぶことから始め、完成までに多くの時間を要しました。しかし、EE を通して論理的思考力が養われたと思います。

 

質問5「変化・成長」

 物事の本質を捉えようとする意識が高くなったと思います。例えば、ニュースで取り上げられる事象に対して、その背景にある人々の感情や社会情勢を踏まえて、自分なりに頭の中で考察するようになりました。これはTOKの授業がとても役立っていると思います。

 

質問6「収穫」

 CAS で様々なことに挑戦できたということが一番の収穫です。ヨガを始めたことでストレスが和らいだり、布ナプキンの制作がきっかけで地球規模問題により関心を抱いたり、動画作成を通して創造性が身についたり、得られるものがたくさんありました。

 

質問7「夢・展望」

 私は将来、貧困で充実した衣食住や教育を受けることができない子供たちの支援をしたいと考えています。私はルワンダで支援する女性のお話を聞いてとても感銘を受けたので、まずはルワンダについて学び子供たちを笑顔にしたいと思っています。

 

質問8「後輩へ」

 実際にDP を履修して、そこで学ぶ内容は、これからの世界を生きていくために必要なスキルを先取りしていると思いました。具体的に批判的思考力や論理的思考力、創造性などが求められる大学や社会では、それらのスキルを活かしつつ +αの学び方が出来ると思います。

   
 

【秀光コース04】

大江 梨奈さん
秀光コース 2021年3月 卒(秀光中等教育学校 前期課程出身) 

東北学院大学 教養学部人間科学科 に進学

 
 

質問1「きっかけ」

 最初は、友人がDPに進むと聞いて、自分もやってみようかなと思ったことです。それと新しいことをしてみたいという好奇心もありました。

 

質問2「スタートして」

 大変だというのは聞いていましたが、想像を超えた忙しさと大変さでした。しかし、その分多くのことを身につけることができました!

 

質問3「興味深く取り組んだコア科目」

 EE です。本格的な論文を執筆するにあたり、文献を集めたりや引用文献をまとめたりするのにはかなり苦労しました。しかし、自分が立てた問いに関する事実が明らかになっていくのは、興昧深かったです。

 

質問4「苦労」

 たくさんありますが、私は英語がとても苦手だったので、英語で授業を行うMusic とEnglish は苦労しました。最初の方は、聞き取れない、話せない、書けないという状態だったので、置いてけぼりになりました。友人に協力してもらったり、単語の勉強をしたりして、2 年間で大きく成長したと思います。

 

質問5「変化・成長」

 一番変成長を感じたことは、人前で話すことに抵抗がなくなったことです。さらにディプロマ取得前と比べたら話す内容をまとめて、論理的に話せるようになったと思います。

 

質問6「収穫」

 いちばんを絞るのは難しいですが、強いて言うなら、文章を論理的に書く力を身につけたことです。

 

質問7「夢・展望」

 まずは、DPでの経験を大学の授業や課題で活かしていきたいと思います。また、DPで身につけたコミュニケーション力を活かして、ボランティア活動などに積極的に取り組みたいです。

 

質問8「後輩へ」

 私のように、何か新しいことに挑戦したいと思っている人はぜひDP に挑戦してください!初めてのことだらけで、大変なことや乗り越えなければいけないことが沢山ありますが、多くのことを身につけられます。終わった後は、DPを選んで良かったと思えるはずです!