お知らせ

第2回サイエンス・コ・ラボ 2021

ES細胞・iPS細胞などについて
最新の話題も学びました

『三次元培養法』

日時 2021年11月13日(土)
場所 宮城野校舎 化学実験室
参加生徒 仙台育英 特別進学コースおよび秀光コース1・2年生(希望者)
講師 東北大学大学院工学研究科
珠玖仁 教授
TA(ティーチングアシスタント)の皆さん

 
 東北大学をはじめとする専門の先生方からの指導を受けることができる、仙台育英 特別進学コース秀光コースによる理科の実験講座「サイエンス・コ・ラボ」。毎年全7回実施されていましたが、2020年度は新型コロナウイルス感染防止のため開催は見送られ、今年度は感染症対策を施した上で全3回に縮小して実施されます。
 第2回目は『三次元培養法』について、東北大学教授の珠玖仁先生にご指導いただきました。
 講義では、ES細胞やiPS細胞の特性の話題に始まり、アルギン酸ゲルを使った“ハンギングドロップ法”という三次元での培養法を説明してくださいました。実験に使うマイクロピペットなどの使い方は、珠玖先生とTAの方にていねいに解説していただきました。最初は緊張気味で器具を触っていた生徒たちも、後半はずいぶんと使い慣れた様子に。大学から持ってきていただいた細胞を顕微鏡で観察する時間もあり、大変貴重な機会になりました。
 

実験の様子

  •  
今回の実験のポイント

第2回「三次元培養法」

 
 再生医療という新しい医学の治療法には、ES細胞と呼ばれる受精卵から取り出されたまだ未分化の多能性細胞や、2012年にノーベル生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥先生の発見となる、人の体細胞から誘導されたiPS細胞(人工多能性幹細胞)が用いられ、これらを培養し分化させて、患者の治療に必要とされる組織や器官などの構造を造り上げ移植することが再生医療の目的となります。
 今回第2回の講座は、この細胞の培養法が、これまでは一般にはシャーレの中で行う二次元的なものであったのを、将来的に器官や臓器という構造体をつくる段階では三次元で行うことが要求されるために、研究・工夫された培養方法の一つである「ハンギングドロップ法」を用いて培養・細胞塊をつくるという先端的な実習を各自・各班で行うものでした。
 シャーレに滴下された細胞懸濁液ドロップ中のアルギン酸の繊維は、カルシウム溶液に浸されることにより、カルシウムイオンと反応して互いにまとわりつきながらゲル化し、細胞の三次元培養の足場となってゆきます。この方法によると、サイズの大きな細胞集合体をつくることが可能となり、また種類の異なる細胞を編み込むこともできるとのことでした。
 

生徒たちのレポート

  •  
  • ▲レポート01
  • ▲レポート02
  • ▲レポート03
  • ▲レポート04
  • 画像をクリックすると拡大表示されます。

【いままでのサイエンス・コ・ラボ】