お知らせ

外国語コース2022年度大学入試における国公立大学合格者3名からのメッセージ

 2022年度入試において、本学園では学校推薦型・総合型選抜および一般選抜を合わせて国公立大学に123名が合格するという、素晴らしい結果を残してくれました。その中で、外国語コースからも2022年3月に卒業した3名が国公立大学に合格しました。東北大学、宮城大学、都留文科大学に合格した先輩たちからのメッセージを紹介しましょう。


 

東北大学 教育学部 教育学科に一般入試で合格

秋山さん
八乙女中出身 外国語コース2022年3月卒
 

共通テスト前は
補習や先生の添削で
苦手科目の対策を行いました

バスケ部の活動で充実していたため
受験勉強は遅めのスタートに

 先生に進路相談をしたとき、自宅から通える県内の国立大学で志望大学を探していて、最終的に留学制度が充実している東北大学を第一志望に決めました。とはいえバスケットボール部で最後は部長を務めていたため忙しく、受験対策を始めたのが大会の終わる5月からとかなり遅くなってしまいました。それまでも定期テストの勉強はきちんとこなしていましたが、模擬試験を受けると志望大学の合格可能性がEランク、Dランクばかり。とはいえ模試の問題からたくさんの知識を得るようにしていました。さらに東北大学のAO推薦には文学部と教育学部に願書を出していずれも不合格になり、その後は一般受験に切り替えました。
 得意科目は英語と数学、苦手は世界史と国語です。社会系が苦手なうえ成績に波があったので、共通テスト前に一番の苦手科目である世界史の先生に補習を何回もお願いしました。英語は英語検定準1級を取るほど好きな科目ですが、外国人の先生に英作文を添削していただき2次試験の力になりました。共通テスト直前の前日は、内容に共通点のある世界史と地理を追い込みました。

 

目標に向かってぶれずに努力したことが
合格につながりました

 共通テストは国語、数学ⅠAとⅡB、英語リスニングとリーディング、世界史B、地理B、生物基礎、化学基礎などを選択しました。英語は過去問題を16年分、数学と国語は6年分、数学はほかの問題集も重視しました。今年度は統一テストから共通テストに転換したため科目によって問題の傾向に変化があり、数学は以前とは違うタイプの質問の意図を瞬時に読み取る力が必要な問題が出題されていました。
 一次試験では英語、数学、化学は良い手ごたえがありました。国語は現代文と漢文の問題が難しく時間が足りなくなり焦りましたが、とにかく何か書いたほうが良いとアドバイスを受けていたので懸命に答案を埋めました。
 共通テストの後、配点の圧縮を考慮して教育学部に願書を出すことに決めました。文学部は苦手の国語と社会の配点が高く、教育学部は国語より数学の配点が高いのが大きな理由です。留学制度に参加できるのは文学部と同じですし、希望すれば他の学部の授業を取ることができます。
 結果的に二次試験に合格して入学が決まり満足しています。目標に向かってぶれずに準備したことが合格につながりました。今回は全体の平均点が低かったらしく、自分の点数が低くても周囲がさらに下の場合もあります。反省点は、以前の私は完璧主義者のところがあり「100点を取らないとだめ」と思い込んでいましたが、全然そんなことはありません。今回の受験を通して、得意科目はできるだけ点数を取り、苦手教科ではわかる問題をきちんと解いて、わからない問題にこだわり過ぎないようにしました。
 大学入学後は制度を利用してオーストラリアに留学し、英語はもちろん、異文化や南半球の地理的、歴史的な面を学びたいです。仙台育英の外国語コースでは茶道が楽しく、お抹茶が好きな留学生の友人ができました。大学では文学部の授業も取り、中学校の英語の教職を取る予定です。

 
 

宮城大学 看護学群 看護学類に一般入試で合格

末永さん
蒲町中出身 外国語コース2022年3月卒
 

部活動も受験勉強も
全力で取り組めたのは
周りのみんなのおかげです

英語力を生かしながら
看護師の夢も叶えられる大学に

 進路について考えたとき、将来2つの夢で迷っていました。それは看護師、もしくはグローバル方面の仕事です。母が医療従事者でその姿を見てきたことと、小学校から習っている英会話が楽しくて、国際的なことにも興味がありました。でも、将来はどちらか一方の道しか選べないのだと思っていたのです。そんな思いで大学探しをしていた頃、宮城大学にはグローバルな看護職を目指す学生のための『国際看護プログラム』が学べると知り、「これだ!」と確信しました。外国語コースで培った英語やグローバルな力を生かしながら、看護師も目指すことができる。まさに私の両方の夢を叶えられるプログラムだと思いました。
 実は最初は、2つの夢のうちグローバル方面の仕事をメインに考えていたのです。そのために高校2年生でカナダ留学をしようとしていましたが、コロナ禍で中止に。留学できなかったのは残念ですが、その時に自分自身と向き合って真剣に考える時間ができたことで、看護師の道もしっかり見て、考えてみようと思ったのです。結果、宮城大学について知ることができたのでよかったと思っています。
 コロナ禍で医療現場の映像やニュースを見るたびに、何もできない自分の無力感と、何かできることをしたいという気持ちが湧いてきます。しっかりと大学で勉強して、看護師になり、現場で活躍したいと思います。最初は看護師を目指すと決めたとき、医療従事者である母から現場の大変さについて諭されることもありました。母とは現場の厳しさについても話し合いましたが、同時に母がいかに今の仕事が好きなのかということも伝わってきたため、大変でもやりがいのある仕事は素晴らしい、私も諦めたくないと思いました。最終的には両親共にやりたいことはやってみなさい、失敗してもどうにかなるから大丈夫だよ、と言ってくれたのを覚えています。

 

高校3年間で、自分で選んだことを
最後まで全力でやろうと決めていました

 高校に入学してから、先輩が一番熱心に声をかけてくださったラクロス部を選んで、部活動見学に行きました。先輩たちの姿が輝いて見えて、自然と私もやりたいという気持ちになっていました。入学して初めて、今まで自分で選んで最後まで本気で取り組んだものがなかったなと感じました。何か一つは頑張ってやり抜かないといけないと決意したのです。だからこそラクロス部も大学受験も自分で選んだこと、最後までやり抜こうと決めていました。
 東北の高校でラクロス部があるのは仙台育英だけ。もちろんラクロスは全員未経験です。初めは何にもできないところからスタートして、仲間と一緒に成長できたと思います。1年生の時はコロナ前だったので、東京に遠征に行ったり、東北学院大や宮城学院女子大の大学生の方に指導していただくなど、充実していました。2年生以降は遠征こそできませんでしたが、後輩やみんなのおかげで楽しく過ごすことができたのだと思います。ラクロスにもしっかりと取り組みたかったので、勉強は部活動が終わって家に帰ってから。2年生は部活動と受験の準備をする期間にしました。3年生で引退してからは、丸一日勉強に費やしていました。
 勉強はもちろん大変でしたが、自分で決めたことなので辛い、やめたいと思うことはありませんでした。強い意思があったので、やり抜くことができたのだと思います。辛いと勉強の手を止めて考えても、悩んでいる時間があるなら勉強をしようと切り替えました。でも、私ひとりでは絶対に成し遂げられなかったと思うので、周りの人たちにはとても感謝しています。私は一般入試だったので、周りにすごく応援してもらいました。一般入試の仲間もいて、その頑張りには自分もスランプになんてなっていられない、とやる気を出せたので本当に助けられました。
 後輩の皆さんも、自分なんて、とはじめから諦めてしまうことも多いかもしれませんが、自分がやれる全力を出し切って挑戦して欲しいと思います。絶対に自分の成長につながると思うので、後から振り返ったときにやっていれば良かったと後悔しないように、全力を出してみてくださいね。応援しています!

 
 

都留文科大学 文学部 国際教育学科に学校推薦型選抜(公募制)で合格

武田さん
仙台中田中出身 外国語コース2022年3月卒
 

IBDPを受講して
一生の仲間と呼べる
存在にも巡りあえました

志望大学の情報は
先生や先輩方からも教えていただきました

 小学校のころから英会話は習っていて、小・中学校では先生方に恵まれ学校に行くのが楽しく、小学6年生のときには将来は教師になろうと心に決めていました。とはいえ成績優秀だったわけではなく、中学時代は両親が心配するほど理数系が苦手でした。高校は好きな英語を学ぼうと仙台育英の外国語コースに進みましたが、周囲は留学経験者もいて自分は英語が得意と言えるほどではないと実感しました。
 IBコースに進むと多忙になるのは目に見えており、できるうちになんでもやっておこうと1年生の間に積極的にパンフレットを集めてオープンキャンパスに参加し、自分のやりたいことが学べる大学を探しました。
 都留文科大学を第一志望と決めたのは、国際教育学科にはIBの教員養成コースがあること、オープンキャンパスに参加して先輩や先生方と実際に接し、授業内容や雰囲気が自分のやりたいことに合っていたからです。仙台育英の先生に国際教育学科1期の卒業生がいらして情報を得ていたし、2学年上の先輩に連絡を取りお話を伺う機会もつくれました。
 第一希望を決めてからは、合格に向けて複数の推薦に申し込みました。IBDPの合否に関係なく入学できる学校推薦型公募のほか、IBDPの合格が条件の総合型、さらにIBの一定以上の評価を規定数取ることが条件のIB学校推薦型にも申し込みました。

 

「なぜ勉強するのか」がわかった今、
将来はIBDPの教員になるのが夢です

 学校推薦型公募の試験は小論文のみでした。1問目は約2ページ半の英文を読み要約の和訳と問題文の課題を英文で答え、2問目は短い英文を和訳しました。時間内に間に合うのか、文字数は足りているのかと結果に自信がありませんでした。総合型の推薦ではIBDPの授業を通して培った力を発揮できるプレゼンテーションの試験があり、英語での発表と知ったときは少し緊張しましたが、授業で学んだことを生かし堂々と発表することができました。このほか、まずは大学の先生方に自分の存在を知っていただこうと、オープンキャンパスの公開授業では一番前の真ん中の席を取り、必ず手を挙げて質問し「顔」を覚えていただけるよう心掛けました。結果的には、IBDPの合否を問わない学校推薦型公募で合格できましたが、オープンキャンパスのときの積極的な行動が功を奏したのかもしれません。
 IBDPについては、寝る時間を惜しみ課題に取り組む日々は大変ではありましたが、親身に相談に乗ってくださる先生方、労を惜しまず人のために動ける一生の仲間と知り合えて、今の自分があるのはIBDPがとても大きいと確信しています。IBDPのコースに入る前は、最後に合格できなかったら大変と合否のことばかり考えていました。実際にコースに入るとそうではなく、さまざまなカリキュラムがあり自分の意見を人前で話す機会が数多く設けられていて、ほかの人の意見を聞いて多様な価値観を知り、それまで知らなかった多くの世界に触れ、「なぜ勉強するのか」がわかるようになりました。IBDPの醍醐味は結果ではなくその過程にあると気が付き、30点ぴったりで合格できましたが、実は結果発表があることを忘れていたぐらいでした。
 都留文科大学の国際教育学科の授業は英語ベースになります。2年生の間に北欧(スウェーデン、デンマーク、フィンランド)3国のいずれかに半年間留学するのが今から楽しみです。将来は日本にはまだ人数が少ないIBDPの教員になりたいです。