本校書道部卒業生の渡部さんが多賀城の公式御城印を篆刻しました
多賀城創建1300年を記念して
『陸奥国印』を篆刻で復元
- ▲復元した陸奥国印が収蔵されている東北歴史博物館での展示
本校卒業生の渡部莉香さん(2024年3月英進進学コース卒・当時は書道部所属、現在東北芸術工科大学に在籍)が、多賀城市の創建記念事業の一環として、多賀城の公式御城印“陸奥国印”復元に携わりました。今回の事業は、2024年に多賀城創建1300年を迎えることを記念し、行われています。
本校書道部は書の甲子園(国際高校生選抜書展)における団体賞で、2024年時点で優勝3回、準優勝4回と全国でも上位の常連校、そして東北地区でも10年連続15回目の地区優勝という素晴らしい実績を残しています。渡部さんは同展において篆刻作品を提出し、2023年度は最高賞の文部科学大臣賞に選ばれました。
復元された“陸奥国印”は
東北歴史博物館に収蔵
渡部さんは高校2年生時、多賀城市の陸奥国印復元ワークショップに参加。そこから書道部顧問の渡邊章紀先生の指導を受けながら、記念事業に携わってきました。陸奥国印の復元にあたって、現存する実物は印影が大きく欠けており、現代には印影を書き起こしたものが数点あるのみです。高校で初めて篆刻に触れ、3年間で約300個の印を彫ってきたという渡部さんは「最初は、陸奥国印をきちんと復元できるのかという緊張もありましたが、実際に篆刻を始めると、普段の作品に取り組むような気持ちで着実に彫り進めていくことができました」と振り返ります。
印影の復元を経て、渡部さんは篆刻印を完成させ、今年4月に多賀城市役所に納められました。そして、渡部さんが作成した篆刻印を元に陸奥国印が鋳造され、東北歴史博物館に収蔵されています。10月現在、同館エントランスホール内に展示されており、レプリカ印を用紙に押す体験もできます(東北歴史博物館は秋季特別展『多賀城1300年』《10月12日〜12月15日》を開催中)。
- ▲2024年4月多賀城市役所での陸奥国印 篆刻印贈呈式の様子