2011年に秀光を卒業した、早坂榛名さん。東北大学の工学部機械知能・航空工学科に進学し、大学の卒業式(2017年3月)前日に、平成28年度 東北大学工学研究科長賞を受賞した。これは「在籍した学生がお互いに切磋琢磨し、東北大学工学部・研究科の教育目標にかない、かつ、優秀な学業成績等を修めた学生に対し」表彰されるもの。この東北大学に進学するまで、早坂さんが過ごした秀光の6年間はどのようなものだったのか、彼女の人生に大きな影響を与えることとなる「科学」にはどのように出会ったのか。現在社会人として新たなステージに立つ早坂さんに、聞かせてもらった。

秀光で過ごす日々のなかで
理系の道を自然に選んでいました

早坂さんが秀光に入学したのは2005年の4月。「中学受験をしようと決めて、家族でいくつかの中学校を周りました。その中で秀光を選んだのは、校舎がきれいで制服がかわいくて…。最初はそんなきっかけでした」と彼女は笑う。「実際に入学してからは、科学に触れる機会がとても多くて。例えば放課後に化学や物理の実験に参加するとか。あとから気づいたのですが、他の学校と比べて秀光には理系を目指す女子生徒が多かったと思います。理系の道を選んだのは私にとってとても自然なことでした」。そして、早坂さんが将来めざす道を決定づける出来事があった。東北大が主催する高校生向けのプロジェクト『科学者の卵 養成講座』。秀光5年生(高校2年生)のときに、早坂さんは秀光を通じてその存在を知り、挑戦することになったのだ。

photo:科学者の卵 養成講座/参加当時(2010年)