栄光への軌跡2002
《推薦入試編》


インタビュー
 
特別 進学コースから慶應義塾大学へ


ボランティア活動が、
強みになりました。

慶應 義塾大学
理工学部学門1
に合格

特別進学コース3年
寺岡中出身

―志望校はどうやって決めまし たか?
 もともと理系が得意で、光ファイバーや光通信 など「光」の研究に興味があったんです。進学するなら、やはり設備が整っていて最 先端の研究ができる大学がベストと考え、インターネットで情報を集めて慶應義塾大 学理工学部に決めました。AO入試を採用していることも決め手になりました。
―AO入試とは、どんな試験ですか?
 AOはアドミッションズ・オフィス(Admission’s Office)の略で、自由 応募入試と呼ばれる試験方式です。出願資格は「大学で何を学び、どんなことを実現 したいか」という志望理由がはっきりしていて、目標や構想を実現するための十分な 意欲と能力を備えていること。また、学術を含めたさまざまな活動に取り組んでいる ことも評価されます。私は中学1年の時から6年間、ジュニアリーダーとして地域ボラ ンティアに貢献し、現在も仙台市泉区のジュニアリーダー会長を務めているので、今 までおこなってきた奉仕活動や研修会を積極的にアピールしました。
―具体的な受験勉強は?
 ジュニアリーダーの活動のため、週末はほとんど勉強時間が取れません。 授業と補講に集中して、自宅学習では教科書を徹底的にやりこみ、基礎をしっかり身 につけました。
―授業以外で、受験に役立ったことはありますか?
 仙台育英では、大勢の人の前で話すガイダンス説明や、生徒同士 で協力しあってひとつの目標を成し遂げる行事がたくさんあります。二次試験の面 接で物怖じせずに自己アピールしたり、意見を主張できたのも、仙台育英で 鍛えられたおかげです。やる気や自主性は、机の上だけでは学べません。貴重な社会 勉強のチャンスを与えてくれた先生方に、感謝しています。
―後輩の方々へアドバイスをお願いします。
 皆さん、受験は一発勝負でなく、日々の努力の積み重ねで決まります。志 望校を早めに決めて、3年の夏休みは的を絞りこんだ受験勉強に専念してください!

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 特別 進学コースから東京理科大学へ


勉強からストレス発散まで、
すべて学校の図書室で…。

東京理科大学
薬学部薬学科
に合格

特別進学コース3年
船迫中出身

―東京理科大学薬学部への指定校推薦に 合格したわけですが、薬学部へ進もうとは最初から考えていたのですか?
 仙台育英に入学した当初から医療関係の学部に進みたいと考えていまし た。医者か、薬学か…。私には医者よりも薬学系のほうが向いているような気がした のです。3年になって薬学関係の本を意識して読むようになったときに「医療薬剤 師」という仕事を知りました。これに魅力を感じて薬学部に志を固めました。
―それで指定校推薦に応募した…。
 学校から渡された「仙台育英に指定校依頼のあった大学一覧」の プリントを見て、「東京理科大学薬学部」の文字を発見。「これだ!」と思いまし た。
―仙台育英での勉強はどのように…?
 3年生になってからは、学校の図書室通いの毎日でした。授業が終わるの が午後4時。それからは図書室タイム。途中コンビニでパンを買って空腹をしのいだ りしながら閉館の9時まで残って勉強する毎日でした。
―図書室では一人で?
 クラスの仲間たちと一緒に。3年2組なのですが、多いときには10人を越え るクラスメイトが図書室で勉強していました。放課後の教室に何人か残っていっしょ に勉強することもありました。みんな、それぞれに得意、不得意があるので、教えた り、教えられたり。土・日曜日も学校に来て勉強しました。家では気が散ってしまっ てダメなのです。朝は7時半には学校に着いて図書室で「朝のひと勉強」という毎日 でした。
―他人の存在が邪魔になることはなかったのです か?
 みんなが必死で勉強していると「俺もやんなくっちゃ」と、やる気になり ました。それと、一段落すればみんなで大学進学についての情報交換をしたり、とき にはバカ話もしたり。毎日の勉強からストレス発散まで、すべて図書室ですませてい ました。
―図書室で充実できたのは、同じ志を持つ仲間がい たから…?
 そうですね。そういう意味で、特進を選んだのは正解でしたね。

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 特別 進学コースから青山学院大学へ


“武”と“文”が充実して
いないと最後に勝てない。

青山学院大学
経営学部経営学科
に合格

特別進学コース3年
中山中出身

―昨年秋の『みやぎ国体』では剣道で、 ついに「全国一」に輝いたわけですが、高校生活は剣道一筋の3年間だったのです か?
 文武両道をめざそうということで特進に入りました。授業が始まってみて 「なるほどレベルが高いな」とは思いましたが、同時にしっかり努力すれば大丈夫、 ついていけるなとも感じました。
―具体的にはどんな勉強を?
 予習をして授業にのぞみ、復習をする…これが理想なのですが、私の場合 は毎日練習が終わって家に帰ると、疲れ切ってそのままバタン(笑)ということが多 かったので、普段はすべて「学校で片づける」という態勢でのぞみました。授業をし っかり聞く。授業でわからないところが出たときには授業後の休み時間に友達に聞 く。それでダメなときには執務室に行って先生に理解できるまで教えていただく。そ うして、すべてをその日のうちに片づけるようにしました。
―復習とかは…?
 入学当初から「大学へは剣道での推薦で」と考えていたので、定期考査で はしっかり点数を取るよう心がけていました。試験の2週間前から準備を始めて、1週 間前からは部活も中断。必死の思いで勉強しました。家に帰って毎日5時間、6時間は 勉強しました。日頃から剣道で鍛えていますから、物事への集中力については誰にも 負けません。
―そのようにして「文」と「武」を両立させてきた …。
 やるからには勉強も一番、剣道も一番をめざせ…剣道部の青木康博先生に はいつも言われてきました。もっとも勉強のほうでは一番は無理でしたが(笑)。そ れと青木先生は、こうもおっしゃっていました。「たとえ剣道で力があったとして も、普段の生活がだらけていたら、最後の場面で負けてしまう」と。だから、決して遅刻したりしないのはもちろんとし て、やはり「武(部活=剣道)」とともに「文(勉強)」にも一生懸命の毎日を送る ということをつねに心がけていました。その積み重ねの結果が、青山学院大学への合格。うれしいですね。

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 外国語コースから慶應義塾大学へ


部活も勉強もとことん
努力しよう…。

慶應義塾大学
環境情報学部
に合格

外国語コース3年
船迫中出身

―仙台育英での3年間は…?
 ライフル射撃部で練習に明け暮れた毎日でした。 ―練習の結果、昨年は インターハイ、宮城国体に出場、その上、慶應義塾大学のAO入試にも合格…  「高校生活3年間、あなたは何をしてきましたか」と聞かれたときに「え ぇ、それなりに…」なんて答えるのはいやです。やっぱり「私はこれをやってきまし た」と胸を張って言えるものがないと…。だから、どうせ部活をやるならとことん努 力して、良い成績を残そうと思いました。
―そもそも、ライフル射撃を始めたきっかけは?
 1年生の体育の授業でビームライフルを初めて体験したとき、たまたまよ く当たったんです。そうしたら監督の水ノ江先生が「部活でやってみないか」と。始 めてみたら、楽しくてはまってしまいました。
―楽しさはどんなところに?
 400点なら400点と最高点は決まっている。その最高点に、どこまで近づけ るか。その最高点に近づくためにプレッシャーと戦いながら、技術を磨き、心を鍛え ていく…。その面白さと充実感ですね。
―練習と勉強との両立はできましたか?
 1年生のときから大学進学はできれば推薦入試でと考えていたので、定期 考査はしっかりこなすように心がけていました。普段は月曜から土曜まで練習でした から、考査前に特に力を入れて。苦手科目克服に重点をおいて頑張るようにしまし た。また、限られた時間を有効に使うということで、通学の電車の中で暗記もの、特に英単語を覚えるようにしたり。それと先生に 質問するために、よく執務室も訪ねました。試合のために授業に出られなかったとき もありましたから、直接先生を訪ねて教えていただき、その「空白部分」を埋めるよ うにしたのです。
―慶應義塾大学に挑戦しようと思ったきっかけは?
 中学校の頃から将来はメディア関係の仕事に就きたいと思っていたので す。メディア関係なら東京の大学、慶應か早稲田、上智あたりを出れば可能性も広が るのかなと、漠然と考えていました。
―それで慶應義塾大に…。
 2年生で全国大会に出場したときに、そこに出場したいろいろな地域から きた選手たちと友達になったのです。その中に慶應高校の選手がいて、その子が慶應 義塾大のライフル射撃部の監督の連絡先を知っているというので教えてもらい、ダメ でもともとと思いながらも電話で連絡を取って相談してみたんです。そうしたら「受 験に挑戦してみたら」と…。
―大学生活に向けての抱負は?
 射撃のほうは当然続けていきます。それと勉強面では心理学や社会学など に力を入れて、昔から抱いていた「メディアの世界」、映像の世界なのか、文字の世 界なのか、まだはっきりはしていませんが、とにかくメディアの世界に入っていく可 能性を広げる努力をしていきたいと思っています。

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 外国語コースから立命館アジア太平洋大学へ


目標は、すべての授業を
英語で受けること

立命館アジア太平洋大学
アジア太平洋学部
に合格

外国語コース3年
柳生中出身


―進学するアジア太平洋学部ではどんなことを学ぶ のですか?
 アジア太平洋諸国の文化や歴史、社会事情、自然環境について学びます。 生徒の約半数が外国籍を持つ留学生で、授業を日本語でも英語でも受けられること、 英語の他に第二外国語としてアジアの言語を選択することが特徴です。
―アジアについて勉強しようと考えたきっかけは?
 2年の時、カナダ・トロントのGeorge S. Henry Academyに留学しました。 そこで知り合ったアジア出身の生徒たちは日本に深く興味を持っていて、いろいろ私 に質問してくるのに、私は勉強不足で答えられず、恥ずかしくて…。だから、アジア 民族の一員として日本とアジアの文化を学び直したいと思ったのです。
―海外に出て、初めて日本が見えたということです か。
 そうですね。トロントには多民族が住んでいて、イラン人はイランのお正 月、中国人は中国のお正月に学校を休みます。他国に暮らしていても母国の伝統を守 り、周囲もそれを尊重し認めているところが素晴らしいと感じました。その点、西欧 の真似ごとばかりで日本古来の文化を軽んじる日本は、まだ見識が狭いような気がし てなりません。私はこれからの国際社会に対応できる、グローバルな視野を身につけ たいと思っています

―海外への留学が、将来の進路を決める体験になっ たのですね。
 私は中学の頃から英語が大好きだったので、進学の際、海外留学制度があ る仙台育英を選びました。異文化を理解するには、やはりその国の生活習慣を体験す るのが一番だと思います。海外で暮らすと、物の考え方まで変わってきますから。
―たとえば、どんなふうに?
 去年、アメリカでテロがありましたよね。これまでの私だったら、あのニ ュースを見ても「アメリカの人たちがかわいそう…」で終わっただろうけど、中近東 民族の迫害の歴史を学んだ今は、それぞれの国の政治的背景をふまえ、国家単位 ・民族単位で物事を考えるようになりました。
―帰国後の受験勉強はどんなことを心がけました か?
 とにかく英作文をたくさん書きました。テストで先生に答案を返してもら ったら、すぐにどこを間違ったか確認。自分の知らない文法があったら書き出し、何 度も反復練習して覚えるようにしました。
―今の目標は?
 大学4年までに、すべての授業を英語で受けることです!
―レベルの高い目標ですね。
 私はマイペースののんびり屋なので、厳しい環境でもまれたほうが刺激に なっていいと思っています。人と話すのが大好きだから、勉強はちっとも苦になりま せん。語学をマスターすると、外国の友達が増えて世界が広がるでしょう。それが楽 しみです。立命館アジア太平洋大学は卒業後、NGOなど国際協力団体に所属する生徒 も多いようなのです。私の夢は、国連関係の仕事をすること。その時はもちろん、ア ジアの中の日本人として行動するつもりです。
 

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