■Report-1
一家族を祝福するために集まった
街の人々の温かさに感動

 
英進進学コース2年 千葉さん(南光台中出身)
 
   

 僕が修学旅行で印象に残ったことは、三つほどあります。一つ目は、カナダの自然とそれを国が管理保護していたことです。僕たちが行った所は、バンフという周りが自然に囲まれた小さな町です。そこの近くに、バンフ国立公園というとても大きな公園がありました。その公園の中には、自然の鹿やオオカミあるいはクマといった野生動物が数多く生息しています。しかし、その公園の中には普通の高速道路もあります。そして、その道路では100kmで走る車が多い為とても危険です。公園内にいる動物も例外ではありません。

 その為、国が道路に柵や動物専用道路などといった事故防止の対策をしていました。これを見て、動物愛護の気持ちが強いことを感じました。このほかにも、見る角度が数メートル違うだけで見え方が変わるキャッスルマウンテンをはじめ多くの湖、山、森、氷河を見ることができました。中でもレイクルイーズというエメラルドグリーン色の湖と、何万年も前からあるとても大きなコロンビア大氷原など、カナダの壮大な自然には、驚かされることばかりで、みんな写真をたくさん撮ったりして楽しんでいました。そんな自然を満喫できた三日間で、また来たいと思いました。何十年後か後に来た時にどんな風に変わっているのか楽しみです。

 二つ目は、ホームステイ体験とカナダに住む人の人柄についてです。まずカナダに住む人というのは、戦後やそれ以前からヨーロッパなどのほかの国から移民してきた人が多いのです。その為、町で見かける人の中にはターバンを頭に巻いた人やインディアンのような姿をした人のように移民してきた人をすぐに見つけることもできます。実際、僕がホームステイをさせてもらった家庭もオランダ人の奥さんとスリランカ人のお父さんでした。
 それを初めて聞いた時は、とても驚いたし、とても不安になりました。しかし、生活が始まって二日目の夜、たくさんの話を聞きました。その日を境に、一日中話をした日もありました。ある日、近くの市民センターに行きました。そこでは、ミニライブをしていました。
 そのライブの歌には、神に祈るような歌詞が多く、歌と歌の合間に全員でお祈りもしました。しかし、その日の主役は僕のホストマザーのローザさんでした。なぜなら彼女は4年前まで子供ができにくい体だったそうです。その為、今いる1歳の子は、体外受精で生まれてきたそうです。しかし、奇跡が起こり、今はまだ小さいものの、子供ができたそうです。その奇跡を祝福するためだけに約100人の地域の人々が集まっていったのです。
 ホストファミリーがステージに呼ばれ、そのことを会場に来ている人に報告した瞬間に、会場から大きな歓声があがっていました。この時、僕は涙ぐんでいました。なぜなら、一つの家族の為に、これだけたくさんの人が同じように祝福するということに感動したからです。その後、夕食を食べ、またたくさんの話をしました。それから三日目には、各ホストファミリーが料理を持ち寄せたりして楽しむポットラックパーティーをしました。やはりたくさんの国籍の人がいるだけあり、その分料理の数も多く、見るのも楽しかったです。
 食後には、みんなでサッカーやフリスビーをしたりして楽しみました。この日は、一日中とても充実していて、とても疲れた日でもありました。他の日にも地元の警察署や消防署の見学をしたり、放水用の大型ホースで実際の放水体験など、とても貴重な体験をすることができました。

 三つ目は日々の食事についてです。カナダでの一番の不安要素は、食事でした。しかし、ホームステイ初日に出してもらったカレー以外は、とても美味しい料理ばかりでした。それ以外では、昼食用に作ってもらった弁当のなかにリンゴとバナナがまるまる入っていたのに驚きました。 この二週間で体験した全ての事は、とても心に残る事だと思うし、学ぶべきところもたくさんあって、とても充実していたと思いました。