この春、初めての入学試験が行われた東北医科薬科大学医学部医学科に本校特別進学コース卒業生5名が合格。薬学部合格者6名(すべて現役合格)を加えると、合計11名の“仙台育英特別進学コース卒”の名が並びました。
 合格者の1人、横田開くん(平成26年3月 特別進学コース卒 郡山中出身)がインタビューに応じてくれました。

 

 

諦めていた医学部への夢を実現!
特進の3年間がすべての
(いしずえ)になりました

一般入試で
東北医科薬科大学医学部医学科


特別進学コース(平成26年3月卒)
横田 開さん
郡山中出身



 東北大学農学部で
 バイオ研究に進むはずが…


 医学部への憧れは高校の頃からありました。けれど、よほど勉強しないとたぶん無理だろうな…と。迷った末、特進の先生が示唆してくださった選択肢の中にあった東北大学農学部を目指しました。結果は一般入試で現役合格。大学では自動車部に入部しました。かねてから興味のあった植物のバイオ関係の研究室に行きたい、という目標もでき、迷わず進むはずでした。
 転機が訪れたのは大学1年生の冬。部活の帰りに原付バイクで国道を走っていたとき、交差点で右折してきた車に衝突してしまったのです。大腿骨の開放骨折でした。


 交通事故をきっかけに
 医学部への受験を決意


 入院は1ヵ月ほどでしたが、退院後も足に力が入らず、1ミリも動かせない。リハビリで回復するのに半年ほどかかりました。当然大学は休学。休んでいるといろいろ考えるものです。どうせ遅れるなら1年も2年も変わらない…。ずっと心の奥にあった医者になりたいという気持ちが再び、しかし高校の頃よりももっと現実的な形で芽生えました。交通事故に遭ったのは何かの縁かもしれない。ひとつやってみようか…。
 それは、入院中の担当医だった整形外科の先生の影響もあります。どんなことでも丁寧に答えてくださる、心から尊敬出来る先生でした。その先生に出会って、高校の頃の医者への憧れがいかに中途半端だったかということを痛感しました。


 個別の学習塾に通いながら
 受験のブランクを必死に埋める


 リハビリが終わった夏ぐらいから本格的に受験勉強をスタート。個別の学習塾に通いながら、いくつかの参考書を使って勉強しました。受験からしばらく遠ざかっていたので、取り戻すのは相当な苦労。本当にこれで合格するのかなと不安が常にありました。受験勉強を始めて約半年後の2015年度入試は残念ながら不合格。さすがに付け焼き刃の勉強で合格出来るほど医学部は甘くはありません。二度目のチャレンジは、2015年の8月に認可された東北医科薬科大学を目標に定めました。
 私を支えてくれたのは、塾の先生と家族です。自分には予備校よりも個別指導のほうが合っていると思い、学習塾に通いました。その先生もとても的確な指導をしてくださる方で、先生を信じてひたすら勉強しました。両親も「そういうのも人生経験、行きたい道に進めばいい」と背中を押してくれました。周りのサポートもあって途中で挫折することなく、念願の医学部合格までたどり着くことができました。


 特進の先生の授業を100%理解すれば
 東大理IIIも夢じゃない!


 合格して、医大生としての生活をスタートさせた今、思い返してみると、医大合格への基礎が築かれたのは、間違いなく特進での3年間だったと思います。
 特進はまず、クラスの雰囲気が違っていました。クラスメートは皆意識が高く、目の色が違う。私自身はみんなに引っ張ってもらいながら懸命についていき、最後は上のほうにのぼり詰めることができたという感じです。
 特進の先生方も信頼出来る方ばかりで、授業は本当にすごい。先生方の授業を真剣に聴いて100%自分のものにすれば、「東大の理IIIも夢じゃない」と思うぐらいの内容の濃さ。実際、日々の授業と放課後の講習などを3年間しっかりこなしていけば、国公立大医学部現役合格にたどり着くことのできる実力は必ず身につくはずです。私自身は、特進時代、医学部現役合格まではあと一歩の努力不足だったのですが…。とはいえ、特進での3年間がすべての礎になっていると、今、心から思います。
 大学卒業後は、大学院に進みたいと思っています。学位も修士ぐらいまで行った方が専門的な知識も得られるし、知識があれば患者さんを安心させられます。入院中に出会った先生のような医師を目指し、今後もがんばります!