現役大学進学者による大学合格体験記
AO入試・自己推薦
 

 

岩手県立大学
総合政策学部総合政策学科1年

平成18年3月特別進学コース卒
築館中出身

自分を評価する強力な武器になった
3年間の活動の記録


■興味のある専門書を多く読むことで
 自分の進みたい道が見えてきた


 AO入試を受験しようと決めたのは高校3年の4月のことで,決して早いスタートとは言えませんでした。
 まず私が取り組んだのは,多くの専門書を読むことでした。将来の就職像もはっきりしていなかった私にとって,この作業は非常に役立ちました。少しでも自分の興味のある分野についての本を片っ端から読んでいくと,次第に「自分が何に興味があり,何になりたいのか」が見えてくるようになりました。それによって社会情勢などへの関心も高まり,新聞にも目を通すようになりました。
 また,本で読んだ知識を自分で深め,専門家にぶつけてみるのも良い方法だと思います。私の場合は五月の連休に,ある大学の教授に会いに行き,また,8月の県立大学のオープンキャンパスでも話を聞いて頂きました。どちらの教授も熱心に話を聞いて下さって,なによりも自分のレベルを知ることができたのが大きな収穫でした。

■「絶対にこの大学に入る」という熱意があれば
 どんなに面倒な作業もこなせる


 自分を評価する上で一番の武器となったのが,3年間の活動の記録でした。私はインターアクトクラブに所属していたので,そこでの活動を中心に自己推薦文をまとめました。他にも語学研修での経験なども織り交ぜ,内容の濃い自己推薦文にすることができました。
 AO入試で評価されるのは学力試験では測れない部分,つまり「社会的に自律し,自分の考えを持っているか」ということなのだと思います。自分の優れている部分を見つけ出し,うまく伝えることは非常に難しいことです。それでも,「絶対にこの大学に入る」という熱意があれば,どんなに面倒な作業もこなせます。AO入試は「学力試験から逃げる楽な試験」と思われがちですが,決してそうではありません。これからAO入試の受験を考えている人は,この機会に自分を見つめ直してみて下さい。



 

早稲田大学
人間科学部健康福祉学科1年

平成18年3月英進進学コース卒
練馬区貫井中(東京)出身

3年間何かに打ち込むことが
成長へと導き大学合格につながる


■ダラダラ時間を過ごすのではなく
 ケジメをつけて集中する


 大学について本格的に考えたのは高3になってからでした。夏休みにオープンキャンパスに行き,早稲田大学人間科学部健康福祉学科に行きたいと思いました。しかし,早稲田の人間科学部には指定校がないので,入るには自己推薦しかありませんでした。悩んだ結果,私はサッカーだけに力を入れたいと思い,早稲田の次に気に入った明治大学の指定校を希望しました。
 ところが,校内で落ちてしまったのです。そこで,一番行きたかった早稲田一本にかけることにしました。前例がなく,受かる確率は低かったですが,落ちることはあまり考えていませんでした。早稲田が自分の考え,生き方を受け入れてくれる学校なら受かるし,もし受け入れてもらえない学校なら,行っても充実した生活は送れないという気持ちで受験しました。
 面接では,自分が高校生活で一番力を入れてきたサッカーで学んだことや,キャプテンを経験して得たことなどをアピールしました。また,自信を持って,自分は本当に早稲田に行きたいんだぞ!という気持ちで受験しました。小論文では過去問と全く違う問題がでて戸惑いましたが,いくつか文章構成を考えていたので書くことができました。1,200字という長い文になるので,小論はたくさん練習した方がいいと思います。
 勉強では3年間で評定平均値4.9を取りましたが,毎日勉強していたわけではありません。部活動の練習も自主練をすると帰りが遅くなるので,勉強する時間はありませんでした。勉強に力を入れたのは定期テスト1〜2週間前からで,その期間はあまり寝ないで勉強していました。サッカーをすることで,一つのことに集中することが得意になったし,勉強も嫌いではなかったので3年間やり通せたのだと思います。ダラダラ時間を過ごすよりも,この時間はこれに集中する!とケジメをつけられれば,より有意義な生活を送れるようになるし,自分の成長にもつながると思います。

■自分が好きでやると決めたことには
 努力を惜しまず全力でやり遂げる


 高校生活は大学受験にしばられるのではなく,自分の好きなことに打ち込んでほしいと思います。勉強の好きな人は勉強に打ち込めばいいし,部活動が好きな人は部活動に打ち込めばいいと思います。そのか代わり,自分が好きでやると決めたことには努力を惜しまず,全力を尽くしてやり遂げてもらいたいです。
 3年間何かに打ち込むことによって充実した生活を送ることができ,また,その経験は自分の財産となり,自己を成長させられるきっかけになると思います。私の場合は,3年間サッカーに打ち込み,いろいろなことを学びました。その結果,自分を成長させることができ,大学合格にもつながりました。在校生のみなさんには,大学進学だけを目標とするのでなく,やりたいことに打ち込み,追求していく上で何かを学び,成長し,逆に,大学から欲しがられる人になってほしいと思います。自分の可能性を信じて頑張ってください。



 

帝京大学
文学部国際文化学科1年

平成18年3月外国語コース卒
松岩中出身

モットーは“NO REGRET!!”
私の高校生活に後悔はない


■ニュージーランドへの短期留学が
 帝京大学を志すきっかけになった


 2003年4月6日。憧れだった仙台育英学園での生活がスタートしました。親元を離れ初めての寮生活。寮で過ごした2年半という月日は,私を心身共に成長させてくれました。ここで少し私の高校生活を振り返ってみたいと思います。私は大きな夢と強い志を抱いてこの仙台育英学園に入学しました。在籍している外国語コースでは,英語はもちろん中国語やスペイン語,韓国語,韓国語などの第3外国語まで履修することが出来ます。また,英語演習やO・C(オーラルコミニュケーション)は私の国際社会に対する興味・関心を一層強くさせてくれました。
 もっと日本以外の国のことも知りたい。2年生の秋,以前から行ってみたいと思っていたニュージーランドへ短期留学をしました。慣れない国での生活は言語だけでなく文化や風習の違いに,初めは戸惑うこともありましたが,異なる文化を理解することによって視野も広がり,大きな心で物事を捉えることが出来るようになりました。この貴重な経験は,後に帝京大学を志すきっかけにつながりました。

■前向きに練習に励む選手の姿に励まされ
 精神的に強くなった


 帰国後はラグビー部のマネージャーとして,毎日選手のために奮闘しました。決して平坦な道のりではありませんでしたが,大好きなラグビーに関わることが出来,そして毎日前向きに練習に励む選手たちの姿に励まされ,私も精神的に強くなれました。ラグビーに出会っていなければ,今の自分はいなかったと言っても過言ではありません。また,部活を通 して沢山の人と出会いました。その出会いは,今後の私の人生を変える大きな転機となりました。
 私の夢―それは高校の英語教員になることです。学校という大好きな場所で沢山の人に英語を伝えたい。単に言語だけではなく,国際情勢や異文化の理解を深めるためにはどうしたら良いかなど,これから私が大学で専攻する分野を生かしながらも,少しでも国際教育に貢献できればと思っています。

■具体的な4つのポイントを掲げ
 興味ある大学をピックアップ


 次に,大学選びについてお話したいと思います。
 私は仙台育英学園に入学した当初から大学進学を考えていました。具体的に進路について考え始めたのは2年生の冬頃でしたが,大学を絞り込むにあたり,いくつかポイントを置いて検討しました。1つめは,国際文化を専攻できること。2つめは第三外国語(フランス語)を履修できること。3つめは校風が自分に合っていること。そして4つめはラグビー部があること。この4つを重点的に,私の大学選びが始まりました。興味のある大学をいくつかピックアップし,最終的に帝京大学1校に絞りました。帝京大学を選んだ理由は先に挙げた4つのポイントを全て満たしているということ,オープンキャンパスに参加した際に,この大学に入りたい!と強く思ったからです。
 1,2年生の皆さんは,まだ大学について漠然としたイメージしか思い浮かばないかも知れませんが,夏休みなどを利用してオープンキャンパスに参加することをお勧めします。実際に自分の目で確かめることによって,目的意識もはっきりしてきますし,パンフレット等には載っていない詳細も知ることが出来ます。

■充実した学校生活は
 確実な夢の第一歩へ


 まだ進路について迷っているという人や,将来何になりたいか決まっていない人は,1日1日の学校生活を大切に過ごして下さい。
 学校生活を充実させることは,沢山の出会いやきっかけになります。実際に私もそうでした。この仙台育英学園で出会った先生方はじめ友人たちとの出会いが,私の夢を確実にしてくれました。
 高校3年間は本当にあっという間です。入学当初は考え方も幼く,先生方に御迷惑をお掛けしたこともありましたが,卒業を目前に控えた今,3年間で確実に成長出来たと思います。最後に,3年間担任して下さった郷古先生はじめ各方面の先生方に心より感謝致します。本当にありがとうございました。
 私のモットー“NO REGRET!!”。私の高校生活に後悔はありません。



 

千葉科学大学
危機管理学部防災システム学科1年

平成18年3月英進進学コース卒
坂元中出身

一人ひとりの心掛けが
大学受験の明暗を分ける


■幼い頃から消防関連の仕事を身近に
 感じていたことが大学選びの後押しに


 私が千葉科学大学・危機管理学部・防災システム学科に進学したいと思うようになったのは,高校2年生の時に行われた学校説明会に参加して「危機管理学部」という学部を初めて知った時からです。その時同行してくださった方が仙台育英出身の私の親しい先輩でした。説明会の後に会う機会を設けていただき,カリキュラムや大学生活の様子を教えてもらいました。その後,学校案内のパンフレットを見せていただき,ますます興味を持つようになりました。
 幼い頃から父が地元の消防団に所属していたので,消防署員(レスキュー隊員など)が身近に感じられ,将来は消防関連(人命救助)に就職したいと考えていたことも,この大学を選ぶ後押しをしていたような気がします。
 夏休みには大学のキャンパスを見に行きました。そのとき,目の前に広がる大海原と,雑多な都会から独立した,まるで別世界のすばらしい勉学環境に圧倒されたことは忘れられません。以上のことから,自分の関心や興味を総合的に分析し,最も適切な学科だと判断しました。

■進路の決定は自らの関心や興味を
 元にした自分調査から始まる


 阪神淡路大震災後,最近では新潟中越地震,昨年の夏休みには宮城でも大きな地震が起きました。日本で生活する限り,常に地震を含め災害がある事を頭に入れておかなくてはなりません。2001年9月にニューヨークの世界貿易センタービルで起こった事件は,テロという人為的な災害ですが,災害の原因には関係なく,災害によって発生した社会的な混乱とその解消の過程について,ある意味で地震災害時との共通点が存在することが明らかにされています。したがって今後,日本における都市型地震などの都市災害に対しても,適用する事が可能であり,社会的な波及効果も非常に高いと思います。
 最小限に押さえる事=危機管理,防災システムを通して,「安心して暮らせる平穏な日常生活を創り出す」ための解決策と知識が取得でき,それをいかせる役割を学びたいと思って受験しました。皆さんも進路を決める際には,自分の関心や興味を元にした自分調査から始めると良いと思います。そして,しっかり決まるまで何があるか分からないので,自分の夢を最後まであきらめない事が大事だと思います。
 大学受験経験者として後輩たちに何かを残せるのだとしたら,次の言葉を贈りたいと思います。「一人ひとりがシンボルマークであるライオンになる事ができます。でも,それは一人ひとりの心や考え方次第で明暗を大きく左右するものだと思います。ですから,春には一人ひとりがシンボルマークのライオンのように王冠をかぶり,翼をつけて飛びたてるように頑張ってください」



 

東北芸術工科大学
デザイン工学部プロダクトデザイン学科1年

平成18年3月特別進学コース卒
高砂中出身

進路決定は周りの状況に左右されず,
マイペースが一番大切


■しっかりした基礎がなければ
 どんな目標にも手は届かない


 最終的な進路・志望大学の決定。そこに至るまでには幾度となく悩み,時には自分と他人を比較してしまったり,無意味なプライドが顔を出すこともあるはずです。そこで進路決定にはmyペースが一番大切であることを私の体験より紹介します。
 私は3年生の夏の終わりに進路を決定しました。その上,推薦入試を受けると決めたのも入試日の約1カ月半前でした。今考えると進路決定から大学発表まであっという間だった気がします。周りが次々と志望大学を決定していく中,“自分は自分で良い”という意識を持ち続けたことが,本当にやりたいことに到達できた一つの鍵だったと思います。
 しかしどんなに進路で迷っていても続けていたこと,それは日々の勉強と先生への質問です。私は進路で悩んでいたとき,授業に全く身が入らなくなってしまった時期がありました。それでも何とか自分を立て直そうと,放課後毎日図書館での自習を続けていくうちに,自然とまた元の状態に戻ることができました。やはりどんな目標もしっかりとした基盤がなくては手が届かないのだと思います。

■体験から伝えたい
 受験のための必須4カ条


 最後に受験を通して実際に強く実感したことを幾つか挙げますので参考にして下さい。
 1.学校から購入する補助教材はしっかりやる!!→変に多くの参考書を取り組むよりずっと効果的で実力も付きます!!
 2.先生方がおっしゃる「定期試験を甘く見るべからす」は本当です!!→後で泣きを見ることになります。本当に本当です。
 3.自分が行きたいと思う大学には必ず一度行ってみること。できれば複数の大学に行って比較すると良いです→その大学の雰囲気を肌で感じることは大変重要!!
 4.大学決定の際は学部の内容だけでなく授業カリキュラムを必ずチェックすること!!→大学によって学部内容は似ていても選択科目やカリキュラムはかなり異なる場合があります!! 本当に自分がやりたいことに関する授業やゼミをより多く設置している大学を選んだ方が良いです!!
 他にもいろいろありますが,最も強く実感したのは以上の4点です。



 

東北学院大学
教養学部言語文化学科1年

平成18年3月外国語コース卒
岩沼中出身

どれだけこの大学に入学したいか
自分の言葉で表現しよう


■オープンキャンパスやインターネットで調べ
 大学についてよく知ること


 私は東北学院大学の教養学部言語文化学科にAO入試で合格しました。AO入試では,自分がどれだけこの大学,学科に入学したいかをはっきり自分の言葉で,しかも上手く表現することが大切です。そして,高校3年間で取得した資格や自分の活動,経験などもアピールできると良いと思います。私はアメリカで10カ月間の留学を経験し,そのとき培った語学力をいかしてTOEICなどの資格も取りました。さらに茶道部での活動など,面接では自分が経験してきたことを,はっきり自信を持ってアピールすることができました。
 私がこの大学のこの学科に行きたいと決意したのは3年の夏休み前でした。6月下旬に留学から帰ったばかりで,すぐ進路を決めるのは大変でしたが,AO入試での受験を決めてからは,この大学や志望の学科についてよく知ることが大切だと聞いていたので,オープンキャンパスに行ったりインターネットで調べ,さらにいろいろな先生方にアドバイスをいただきながら,面接の準備をしてきました。

■面接の練習は何度も行うこと
 答えられなかった質問は再度考えて


 まず初めにしたのは志願書をきちんと書くことです。その中には,次の面接で聞かれることを予想しながら,おおまかな自己アピールや志願理由についてできるだけ多くの事柄を書きました。先生にも添削をしていただきました。私はとても緊張するタイプなので,面接の練習は何度も行いました。先生方にもお願いして面接の練習をしていただき,厳しい質問や答えられなかった質問についてまた自分で考え直し,その甲斐あって一次試験ではB判定をいただくことができました。
 二次試験は小論文です。新聞を毎日読む習慣をつけ,1日に1,2回ずつ小論文を書き,国語の先生に見ていただきました。そのおかげで合格することができました。たくさんの先生のご協力があったからこそ合格することができ,とても感謝しています。



 

東北学院大学
経済学部経済学科1年

平成18年3月英進進学コース卒
台原中出身

AO入試で大切なのは
自分の夢や目標がより明確になっていること


■合格の秘訣は面接での対応
 どうしたら好印象を与えられるか


 私は東北学院大学経済学部経済学科をAO入試で合格しました。仙台育英に入学してから,ずっと学院大に入ることを目標にしていました。AO入試では,自分の夢や目標がより明確になっていること,それを自分の口ではっきりと伝えられること,そして,小論文の出来が問われます。
 1年,2年の頃は,大学に入ることや,大学受験にあまり実感がわかなかったため受験勉強はしませんでしたが,3年になりようやく実感がわき,焦りを感じながら勉強を始めました。やったのは主に面接や小論文です。
 大学合格の秘訣は,まず面接での対応のしかただと思っています。大学側は,意欲的で明るく元気で,自分の夢や考えていることをはっきりと言える人材を求めていると思います。大学側の立場で考えて,どう対応されたら好印象かを考えることが第一だと思います。
 私にとって大学とは,将来の自分の夢への近道,成功へのかけ橋だと思います。夢をみすえて頑張りたいと思います。



 

東北学院大学
経済学部経済学科1年

平成18年3月英進進学コース卒
加茂中出身

遊ぶときは遊ぶ
めりはりのある生活が大事


■自分は何を話したいのか
 どうやって伝えたらよいのか?


 大学へ行こうと思ったきっかけは,自分の将来を考えるための4年間という時間がほしかったからです。
 自分が努力したことは,勉強よりも面接の練習でした。自分が話したいことは何か。何を思っているのか。それをどう伝えたらよいのか。考えをまとめられたことは,とても役にたちました。
 中にはグループディスカッションと呼ばれるものもあります。これは,自分から前に出ないとおいていかれてしまう,とてもやっかいなものです。やはり,事前の練習がとても大切です。
 小論文は,一番大切です。自分の伝えたいことを書く。これだけのことがとても大変です。小論文を練習するなら枚数を書くよりも,内容を吟味するようにしましょう。
 私が考える,大学に合格した要因は,多分余裕だと思います。心に余裕を持って話すことで,考えていることをしっかり伝えることができると思います。
 遊ぶときは遊んで,けじめをつけるところはけじめをつける。これが仙台育英で過ごした3年間だったと思います。
 後輩の皆さんは,やることをしっかりやって,めりはりのある生活をして下さい。



 

東北学院大学
経済学部経済学科1年

平成18年3月英進進学コース卒
松島中出身

チャンスは待っていても来ない
自分から掴み取りに行こう


■部活をしていなくとも
 強い思いがあれば,AO入試の道は開ける


 仙台育英学園に入学してから,ただ漠然と「大学進学」ということを考えていました。しかし,3年生になるとそうも言っていられないので,「自分の夢」を考えた上でその夢に近づけるように進学する大学を選ばなくてはいけないと考えるようになりました。ただ漠然と「大学進学」を考えていた私にとって,夢を見つけることは簡単ではありませんでした。

■親戚の死がきっかけで
 自分の進む道が見えてきた


 そんな時,親戚のひとりが亡くなり,奇しくもその事がきっかけとなり,私に新しい夢ができました。親戚は病気の発見が遅く,入院・手術と,あっという間の出来事で,私は何もしてあげることができませんでした。単純ではありましたが,これを機に病気や薬での副作用などで苦しんでいる人々を助けたい,将来,そういった職業に就きたいという夢を持つことができました。その夢に近づくために,私は地元の東北学院大学を志望校としました。
 その時から私は大学に入学したいという気持ちが日増しに強くなっていきました。この気持ちを大学側に知ってもらいたいと思い,一般入試の前にAO入試を考えました。しかし,AO入試というのは部活に入っているなど,何かとりえのある人だけができるものだと聞いていたので,部活にも入っていない私は断念しようとしました。が,その数日後に東北学院大学の先生が推薦入試やAO入試のことで説明会をすると聞き,話だけでも聞こうと思い,説明会場に足を向けました。「AO入試は誰でも受けることができる。チャンスは自分から掴むものだ」。東北学院大学の先生の,この言葉に救われました。説明会に参加して本当に良かったです。
 説明会終了後,早速担任の先生にAO入試を受けたいという意志を伝え,〆切間近,私はAO入試で東北学院大学に挑戦することを決めました。その後は,友達と面接の練習をしたり,先生方に話し方の指導をしていただいたり,家族の応援もあり,無事合格することができました。今はただ,指導してくださった,心配してくださった,応援してくださった先生方や友達,家族に感謝するばかりです。本当にありがとうございました。
 チャンスは待っていても来ません,チャンスは自分から掴み取りに行くものです。



 

東北学院大学
文学部英文学科1年

平成18年3年英進進学コース卒
仙北中出身

ハリー・ポッターに感動
将来は翻訳士を夢見る


■語学研修に参加し
 応用力の必要性を痛感


 中学校の時から将来は翻訳士になりたいという夢があった。そのきっかけは“ハリー・ポッター”を読んだことである。元来本を読むことは好きであり,文学に携わる仕事に就きたいという漠然としたことは考えていた。しかし,具体的なことは何も決めていなかった。そんな時に出会った本が“ハリー・ポッター”である。
 “ハリー・ポッター”は英国を中心とした欧州の伝説,おとぎ話を至る所におりまぜてある魔法使いの話だ。登場人物の台詞はとても生き生きとしているし,台詞以外の文章も魅力的であった。
 “ハリー・ポッター”を読んで以降私は,英文学に強い興味を持つようになり,翻訳士になるという夢ができた。その熱は仙台育英学園に入学してからも冷めることはなかった。
 翻訳家になるためには十分な語学能力が必要とされる。そのためには大学進学をし,様々な角度から英語を学び,伸ばしたいと考えた。その下積みとして,英検や語学研修に積極的に参加した。もちろん授業で習う基本的なことは大切だが,応用力がどれ程必要であるかも身にしみて感じた。

■空手道で県総体団体3位入賞
 努力は才能に勝ることを実感


 高校3年間続けた空手道を大学でも続けていこうと決めた。3年間の練習は決して楽なものではなく,辛く苦しい時もあった。しかし,日々の練習を共にし,互いの技を磨き合う仲間,厳しくも優しく指導して下さった先生,いつも励ましの言葉をくれた友達,たくさんの人達に支えてもらったお陰でくじけず続けることができた。その成果もあり最後の県総体では団体戦3位に入賞することができた。私はその時,努力はどんな才能よりも勝るということを実感した。
 高校生活を振り返ると,毎日が多忙で変化の大きな3年間であったと思う。その3年間を乗り越え,大学進学ができたのは,向上心を持ち続けていたからだろう。自分が設定した目標に昨日よりも今日,今日よりも明日近づこうとすると,多少辛くとも乗り越えることができると私は考えている。
 日々の小さな努力が大切であると学んだ3年間だった。このことを踏まえ,大学でも様々なことに挑戦し,自分を高めていきたい。