現役大学進学者による大学合格体験記
一般入試
 

東京工業大学
第1類1年

平成19年3月特別進学コース卒
大河原中出身

普段の授業と補講の予習・復習を
しっかりやればそれで充分です


■2年生までは剣道の  
 練習に追われる毎日でした


  中学から打ち込んでいた剣道を,高校に入ってからも続けていました。放課後,6時半頃まで練習に追われる毎日。勉強は何から手をつけていいのかわからず,定期試験の前ぐらいしか集中して勉強しませんでした。2年生になると,クラスのみんなが普段の会話の中でも大学進学の話題をするようになりました。自分もこのままでは取り残されてしまう。大学受験に対する意識が変わってきたのはこの頃からです。高2の冬,部活をやめ,勉強に専念することにしました。
 志望大学に無事合格できた今振り返ってみると,部活をしていた時期は自分にとって大切だったと実感しています。部活をしていなかったら今の自分はなかったのではないか,とすら思えます。スポーツすることで,勉強では得られない集中力が身に付いたと思います。

■先生の厳しい一言が
 本気で取り組むきっかけに


 3年生になって,担任の渡部進先生が最初の挨拶の中でおっしゃったのが「特進の10数年で一番成績の悪いクラス」。この言葉にガツンとやられ,気持ちを切り換えました。それまでは自己流で勉強をしていたのが,授業と補講中心の勉強に変わりました。指導してくれる人がいないと,自分の弱点がわからないまま進んでしまう。自分で参考書をやるよりも,毎日の授業や朝夕の補講をしっかり聞いたほうがうまく自分の中に取り込めるということがわかってきたのです。数学は,先生がつくったプリントを事前に解き,講習を受けて,そのあと自分で復習し確認する,という勉強を続けました。授業や補講の予習・復習をこなすので毎日精一杯。予備校に行く暇はありませんでした。予備校では自分の知らないような解き方などを教えてくれるかもしれないし,自習室もあります。それを魅力に感じたこともありましたが,学校が,朝早くから夜まで開いてるのでそれを利用して教室で勉強しました。学校にいれば集中できるのはもちろん,先生のところに質問しに行ってその場で解決できるという利点もあり,かなり効率的でした。クラスの仲間たちも教室に残って勉強していたので心強く感じました。一人だったらできなかったでしょう。3年間ほとんどメンバーは変わらなかったので,クラスはいつも良い雰囲気でした。
 将来就きたい職業についてはまだ見つかっていません。東京工業大学は,1年間勉強してからじっくり学科を決めることができます。まずは基礎を固めて,大学に進んでから思い切り好きなことをやれたら,と考えています。



東北大学
経済学部経済・経営学科1年

平成19年3月特別進学コース卒
河南東中出身

「先生方を信じて勉強すれば大丈夫!」
先輩の言葉どおりでした


■勉強法への不安を抱え
 在卒懇に参加しました


 1年生の時,自分の適性も含めて将来どんな方向へ進むべきか両親と話し合い,簿記など資格があるほうがこの先有利だと考え,国公立大の経済学部で公認会計士を目指そうと決めました。他の人たちより早く志望学部を決めたのには,理由があります。私は学校の定期テストでも体調が崩れてしまうほど,無理の利かない体質。一夜漬けもできないし,毎日マイペースで勉強して体力的につらくなったら休むほかありません。覚悟はしていたものの,特進の授業の進度は思った以上に早く,明日の予習どころか宿題のプリントをこなすのがやっとです。先生には「授業中心に勉強していれば合格できる」と言われましたが,問題集や過去問を解く暇もないのに,本当にこのままでいいのだろうかと不安でいっぱいでした。そんな折り,「在校生と卒業生の懇談会」に,東北大学経済学部へ進学した先輩が来てくださったのです。私が抱えている不安を正直に告白したら,「仙台育英の先生方は受験のノウハウを知り尽くしているプロだから,言われたことを信じて勉強すれば大丈夫!」と心強い返答が。その言葉に自信を得て,授業中心の学習を続ける覚悟ができました。

■募金や障害者の介助も
 忘れられない体験です


 勉強以外の課外活動では,Sクラブに所属して飲酒運転撲滅の署名活動や足長募金,仙台七夕を見学する障害者の介助のほか,さまざまなボランティアをおこないました。路面のデコボコで車椅子がうまく進まなかったり,混雑のせいで歩行者が車椅子にぶつかってくるなど,障害を持つ方々の苦労を実際に味わったことは,高校生活の中でも貴重な体験です。
 コツコツ積み重ねた勉強の成果が現われたのは,3年になってから。授業の内容が一段と難しくなったにもかかわらず,無理なくついていけました。苦手な国語については土曜の講習を受け,さらに現代文の先生に過去問のプリントを添削していただきました。先生の熱意はすごくて,いつも余白までびっしり書き込みがあり,私も頑張らなきゃ,とやる気が出ます。
 受験本番を終え,センター試験は良くなかったけれど,東北大の英・数・国のうち数学は点数が稼げましたと先生に報告したら,「数学がコケなかったのなら,大丈夫だよ」。結果もまさにそのとおりになって,改めて在卒懇で先輩からいただいたアドバイスを思い出しました。後輩の皆さんにも,私から同じ言葉を贈ります。「仙台育英の先生方を信頼して,難関を突破してください」。



東北大学
理学部生物系1年

平成19年3月特別進学コース卒
八木山中出身

クラス全体が,勉強をするのに
最高の雰囲気でした


■クラスメイトの
 頑張る姿に刺激されて


 仙台育英に入学して驚いたことは,クラスメイトたちの勉強に対する意識の高さでした。入学してまもなく,学校に泊まり込んでの研修合宿“プラン2000”が実施されたのですが,そこには遅くまで勉強し,翌日も朝早く起きて頑張っているクラスメイトたちの姿がありました。入学当初,少し浮ついた気持ちでいた私は,すっかり刺激されました。普通なら「ガリ勉」と言われてしまいそうですが,ピリピリした嫌なムードではなく,担任の先生と生徒が一緒になって勉強を頑張ろうとする,特進独特の結束が感じられました。
 1年生の夏,東京での勉強合宿に参加しました。学校の授業よりも授業のレベルが高く,充実感がありました。一緒に講習を受けるのは東京の高校生たち。すごい気迫で,受講している後ろ姿からも熱気が伝わってくるほどでした。現在東京大学などに通っている仙台育英の先輩方にチューターとして勉強を見ていただく機会もありました。受験の話や勉強の仕方などたくさんの情報や助言をいただき,すっかり気合いが入り,仙台に帰ってからも勉強がはかどりました。

■授業の予習・復習だけで
 かなりのボリューム


 特進の先輩方はよく口を揃えて「授業をメインに」と話されますが,それは本当のことです。授業から得るものはたくさんありました。授業の予習・復習をするだけで,かなりのボリュームがあります。毎日毎日体だけでもそこに置いて,どんなに疲れてても授業を最後まで聞くよう心掛けました。この勉強法が一番私に合っていましたし,塾や予備校に行く必要は感じませんでした。
 特に役立ったのが英語と数学の授業。英語の加藤欽子先生の授業では,英文の書き写しを何度もやりました。文章の中の,特につまずきやすそうな構文を,ひたすらくり返しノートに書き写すのです。この方法がいちばん力がついたと思います。数学は渡部進先生の適切なご指導でわかるようになりました。先生の「詰め込むものは詰め込んで,あとは定着させていくものなんだ」という言葉どおりひたすら問題を解いていくと,難しい公式もいつのまにか頭に入っていました。


■朝7時から夜8時半まで
 教室でひたすら勉強


 勉強はほとんど学校の教室でやりました。だいたいいつも朝7時から夜の8時半ぐらいまででした。朝,学校に着いたらまず,8時からの授業前講習に向けての予習を1時間ぐらいやり,放課後はその日の授業の復習をしました。クラスの仲間もみんな教室にいて勉強を頑張っているので,大きな励みになりました。みんなすごい気迫で,寝ている人は一人もいません。解けるようになるとどんどん勉強が楽しくなっていったので,特に苦痛だと感じたことはありませんでした。
 勉強合宿や特別講習などの多彩な学習メニュー,先生方の丁寧なご指導,「みんなで勉強を頑張っていこう」というクラス全体の雰囲気。東北大学の合格通知を手にした今,改めて仙台育英に来て良かったと心から思っています。




山形大学
工学部機械システム工学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
多賀城中出身

国立大学に目標を絞って
初心を貫きました


■両立の厳しさを知り,
 勉強に専念


  仙台育英に入学したときから「3年後は国立大学に進みたい」と心に決めていました。公立高校に進学した友達には負けたくないという強い思いが,頑張るエネルギーになったような気がします。
 入学当初は運動部との両立を目指し,中学から続けていた軟式テニス部に入ったのですが,練習で帰りが遅くなり勉強どころではありませんでした。厳しい現実に直面し,好きなテニスを断念。本格的に勉強に取り組むようになったのは2年生になってからです。

■二度と同じ間違いを
 繰り返さないように


 家での勉強は2時間ぐらいから始め,多いときは4,5時間ぐらいやりました。復習を中心にし,同じ参考書を繰り返し練習して知識を確実なものにしました。試験でミスしたところは二度と同じ間違いをしないよう,もう一度解いてみて,理解を深めました。
 手応えを感じたのは2年生の後半で,英進進学コースの校内模試で一番に!「やればできる」と確信し,自信が持てるようになると,成績をキープしたいという思いから,ますます勉強に身が入りました。それでも,時にはくじけそうになることがありました。そんなときに救われたのが友達の励ましでした。「おまえなら大丈夫,頑張れる」と声を掛けてもらったことが,大きな力になりました。


■ライバルの存在が
 励みになりました


 僕が所属したのは,少人数制で理系国公立をめざす「理系特別選抜クラス」です。クラスには“良きライバル”がいました。元気で明るい性格の人で,勉強を教えられたり教えたり。その人を目標に「追いつけ追いこせ」の気持ちで頑張ることができました。休み時間には一緒にふざけあって息抜きもできたので,毎日学校に行くのが楽しく,重苦しい受験生活とは無縁でした。僕が合格できたのは,競い合うライバルがいたからかもしれません。今振り返ると,本当に充実した高校3年間だったと思います。



山形大学
農学部生物資源学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
広瀬中出身

だらだら長時間勉強は意味がない
疲れたらスパッと止めた方が良い


■問題は早めに解いて
 読み直す時間を作ると気持ちに余裕


 入学時に選抜クラスに選ばれ,その説明会の時から先生にプレッシャーをかけられていたので,大学進学が自然に目標になっていました。しかし,実際に受験勉強を始めたのは2年生の12月からでした。先ず始めに取り組んだのは,チャート式数氈EAでした。私は青チャートを買って勉強していましたが,あまりに難しくなかなか進まないので,白チャートを買った方が分かりやすくて良いと思います。受験勉強は量が多いので,受験教科数にかかわらず,なるべく早く始めた方が良いと思います。
 英語の点数を上げる方法で一番良いのは単語を覚えることだと思います。私はたくさん単語帳を使うのではなく,一つの単語帳に載っている単語を全部覚えた方が良いと思います。単語をキッチリ覚えることで,文章の意味が分かるようになるので,結構得点が上がると思います。長文読解は,とりあえず長文をたくさん読んで,長文に慣れることが大切です。英語だけでなく全ての教科に言えることですが,時間配分が大事です。なるべく早く解いて,読み直す時間を作るようにすると,気持ちに余裕ができます。数学は問題集を買ってたくさん問題をこなすことが一番良い解決方法だと思います。他の教科については,知識を詰めこんで,その後に問題集を解いて覚えているかどうかを確認しながら,忘れていることを補充していくのが良いと思います。

■特に国公立大学を受験する人は
 早くから受験科目に手を付けよう


 勉強時間は長ければ良いというわけではないですが,私は平日3時間ぐらい,休日は5時間ぐらいやっていました。追い込み近くなると,休日は7時間ぐらいに増やしました。しかし,だらだらやる長時間勉強は全く意味がないので,疲れたらすっぱり止めた方が良いと思います。国公立大学を受ける人は,早くからたくさんの教科に手を付けておいた方が,最後に焦らないで済むでしょう。私は10月ぐらいまでの模試の結果は散々でしたが,第一志望に合格できたので,最後まで諦めずに頑張ってほしいと思います。



 

防衛大学校
人文社会科学専攻1年

平成19年3月特別進学コース卒
青葉中出身

2学年次はなかだるみしないよう
飛躍の学年として位置付ける


■臥薪嘗胆が
 現役合格につながった


 私は中学で特に努力することなく過ごしてきたので,仙台育英に入って初めて,自分の非力に直面しました。特進は6クラス編成で,私は初めT2組に属し,友人の多くが東大選抜クラスと呼ばれるT1組に属していたのを悔しがって眺めていたのを記憶しています。その後の組み替えで,ようやくT1組の切符を手にしたのは,2年に進級してからでした。この1年間の臥薪嘗胆が,防衛大学校の現役合格に繋がったのではないかと思います。
 2学年次はなかだるみしないよう飛躍の学年として位置付け,第1志望を防衛大学校,第2志望を東北大学法学部と定めた上で,皆が疎かにしがちだった英単語や古典文法を固め,暗記と暗記事項の演習を中心に勉強しました。3年次は加藤欽子先生のカキン式長文読解,渡部進先生の課題をこなすことを中心に,自分の弱点補充を踏まえた勉強計画表を作り,実践しました。

■不安や重圧に追いつめられたときこそ
 自分を信じて進路をしっかり見つめる


 防衛大学校の入試は11月です。ほかの大学より早いので,志望する人は早めの対策が必要です。防衛大学校に向けて万全であれば,その後のセンター試験や国立大学の入試対策も楽に,焦ることなく対応出来ると思います。
 私は高校生活で,勉強に取り組むだけでなく,室長や合唱委員などを率先して取り組んできました。ですから「勉強だけで忙しい…。勉強があるからクラス行事は適当に…」といった,目先の自分の合格のみにとらわれ,義にかける人には負けたくなかったし,そんな人は志望校の合格なんて,まず無理だと思います。人は人,自分は自分。模試や成績表の紙切れ1枚に書かれた数字に踊らされてはいけません。自分の進路をしっかり見つめ,現実から逃げないこと。時には自分を犠牲にし,また,不安や受験に残された時間の重圧に追いつめられた時こそ自分を信じ,真に誉れある合格を掴んでください。



 

日本大学
商学部経営学科1年

平成19年3月外国語コース卒
亘理中出身

目標をより高く掲げ
がむしゃらに頑張る


■参考書はいろいろ見比べ
 自分に合ったものを探す


 私がやってきた中で最も合格に役立ったことは,授業を毎回真剣に受けることだったと思います。私は中学2年生の後期に日本に来て,中学校生活のほとんどを日本語をマスターすることに費やしたため,高校に入学した時は「基礎」というものが全くできていませんでした。高校に入学してからは一生懸命授業を聞き,分からないことはその場で質問して身につけるという繰り返しで基礎を積みました。そして家庭学習では問題集を解きながら応用問題に慣れるというやり方で,塾に通ったりはしませんでした。
 私が使った参考書と問題集は,英語では「ネクストステージ」,現代文は「565パターン集」,漢文は学校で配られたワークと「早覚え速読法」,政・経が「政経ハンドブック」,演習代わりが「赤本」でした。自分が使った中で一番分かりやすく,使い易かったものを書きましたが,やはり本屋に行って,じっくりといろいろな本を見比べ,自分に合ったものを探すと良いと思います。

■自分の性格をコントロール
 やる気を出すためにアイデアを活用


 私はあまり飽きっぽい性格ではないのですが,一度嫌になると全くやる気が出ないので,自分の性格を克服するのに一番苦労しました。勉強意欲が沸かない時は,紙に参考書代の合計と「こんなにお金がかかってるんだ! 勉強しろ!」と書いて貼ってみたり,模試の悪かった結果だけを切り取って貼ってみたり,無理矢理やる気を出させました。模試を活用したのはこの時期のみです。
 いくら模試の結果が悪くても,周りが無理だと言っても,とにかく,やりたいようにやってみることが大切だと思います。人は目標の80%しか達成できないのです。だから,後輩の皆さんは目標を高く120%のところに持っていって,がむしゃらに頑張ってください。



 

東北学院大学
経済学部経済学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
塩竃第三中出身

一般入試には忍耐と根性が必要
乗り越えれば大きな力になる


■どの入試も準備期間が長いほど有利
 合格したければ今すぐに意識改革を


 「備えあれば憂いなし」。私からアドバイスできることは,この一言に限ります。東北学院大学の場合,入試方法は大きく分けて三つあり,一般入試,AO入試,指定校推薦です。どの入試も一筋縄ではいかないような入試です。東北学院大を志望している人は,今すぐにでも準備することをお勧めします。
 どの入試でも,長い準備時間があった方が断然有利です。私個人の意見ですが,AO入試は,特に文系の学部の人はお勧めできる方法ではありません。選抜する試験官の面接がとても厳しく,まさに尋問です。一般入試を考えているなら,AOとの併願は避けた方が無難でしょう。それでもAO入試を受けたいと考えている人は,夏休みが勝負です。エントリーシートの準備のために,なるべくたくさんの先生方に添削していただき,書いたことを完全に覚え,どのような質問にも答えられるまでにしておいてください。書いたことに責任を持ち,武器になるようなものを一つでもいから持つと良いでしょう。そのほか,面接に慣れることも大事です。つまずいてもいいので,言いたいことは必ず相手に伝えてください。
 次は指定校推薦ですが,英,数,国の問題を早くからたくさん解いておくことで,校内模試は十分な成果を挙げられるでしょう。指定校推薦はとにかく模試の成績次第なので,確実に点をとっておくことをお勧めします。東北学院の場合は模試で上位の成績をとらないと話にならないので,とてもシビアです。狙っている人は相当覚悟して臨んでください。

■日本史は短期間で伸びる教科
 ひたすら読む・書くことで対応


 最後に一般入試についてですが,どの入試より辛く,プレッシャーもかかるので,相当な忍耐と根性が要求されます。周りが推薦で決まるなか,自分は取り残され,遊ぶことも許されません。息抜きも必要ですが,最後まで気を抜けない入試です。しかし,一般入試を通して,自分の学力がつき,自分を見直す良い機会になると思います。必要な科目は英語が必須で,残り2教科が選択となります。英語は学校で配布されていると思いますが,参考書を何度も解くことで十分対応できます。残り2教科は自分の得意な教科を選択すれば間違いないと思います。中でもお勧めするのは日本史です。数学に自信がないのなら,ぜひ選択してください。日本史は嘘をつきません。勉強した分だけ力になるし,短時間で伸びる教科です。ひたすら教科書を読む・書くだけで対応できます。教科書の下の欄外にも注目してください。
 簡単にアドバイスをしてみましたが,これらはほんの一部に過ぎません。とにかく,1,2年からの積み重ねが一番大切です。どの入試に挑戦するにしても,3教科ぐらいは今すぐ勉強を始めてください。後悔したくない,合格したい人は,今から意識してください。応援しています。



 

東北学院大学
経済学部経営学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
吉岡中出身

大事なのは意欲,
最後まで頑張り抜こう


■日本史は流れを暗記し,
 ひたすら書き込んで覚える


 受験勉強に取り組むにあたり,先ず大切なことは進学先を早い時期に決めてしまうことです。早く決まっていれば,これからどのくらいのスペースで,どのような方法で必要な受験科目に取り組むべきかを考える時間が増えて,気持ちに余裕が持てるからです。私は決めるのに時間がかかってしまい,時間に余裕が持てなかったので,皆さんはそのようなことがないよう注意してください。
 受験勉強に取り組む時期は遅くとも3年生の初めから始めてください。特に日本史や世界史といった科目を選ぶ人は早い方が良いでしょう。私は日本史を選択したのですが,範囲が広いのに加え,取り組みが遅かったこともあって,大変苦労しました。日本史はどれくらいの知識を頭に叩き込んだかで全てが決まってしまう科目なので,限られた時間の中でどれくらい覚えることができたかが重要です。「全て」と書いたのは,欄外に小さく書いてあるグラフ,絵,写真などのことです。1回で覚えようとはせず,先ず流れをつかんで下さい。「そんなことやっていられない」と思うかもしれませんが,まずは我慢して実践してみてください。一読し終わった後は,ひたすら書き込みです。読むことによって覚えたものは,まだまだ頭の中では薄い記憶にしかなっていません。書き込むことによって,その記憶を濃くしていくのです。例えば,一読し終え,再び最初から読み始めていった時,分からない単語があったら,その単語の前後の文も一緒に書き込んで覚えるようにするのです。問題集を買う時も書き込み式のものを買った方が良いでしょう。

■きちんと睡眠時間をとって
 健康に気を配ることが大切


 もう一つ受験に必要なことは,きちんと睡眠時間を取ることです。どんなに勉強に取り組む意欲があるからといっても,睡眠時間を減らせば,そのうち徐々に身体に負担がかかってしまいます。何よりも受験日に体調を崩してしまっては元も子もありません。ですから,健康に気を配りましょう。
 何よりも大事なのは意欲です。「時間がないからもう間に合わない」と意欲を失ってしまったら,そこでおしまいです。意欲を持って最後まで頑張って下さい。



 

東北学院大学
経済学部経営学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
八軒中出身

励ましてくれた仲間がいたから
不安を乗り越えられた


■安易に推薦を考えず
 努力して一般受験に挑戦する


 東北学院大学の経営・経済学科夜間主コースを受験しようと決めたのは,千葉先生との面接の後でした。
 私の家庭は貧しかったけれど,大学に行きたいという私の希望と,行かせてやるからという親の言葉で進学を決めました。親の負担を抑えるため,アルバイトをする時間を増やそうと,希望していた進路を諦める形で,夜間コースの東北学院大学の経済学部を受けることにしました。
 周りの人が次々と推薦で決まっていく状況で,私も推薦を考えました。しかし,校内模試を受けてみて,自分の学力の低さだけでなく,受験生全体の中での偏差値の低さも知りました。事態を深刻に考えるクラスメイトもいなく,これでいいのかと私は迷い始めました。テレビを見ていても,常識を知らない人が目につき,勉強をしないと難しい話についていけなくなってしまうのかと,自分の将来が急に不安になったりしました。今のまま大学に行っても授業が分からずに恥をかくだけではないだろうか。仮に推薦で受かったとしても,本気で勉強などできるわけがないと考えるようになり,一般入試を受けることに決めました。

■生活のケジメをつけながら
 遊ぶときは遊ぶ


 選んだ科目は,英語,国語,世界史でした。気持ちが固まった日から,早速英単語を覚えることから始めました。計画では,学校で英単語を勉強して,家に帰ってから世界史を勉強するようにしました。国語は勉強の仕方が分からなかったのですが,6月に漢検を取っていたので,結局最後までほとんど受験勉強をしませんでした。英語,世界史は徹底してやる予定でしたが,突然長時間の勉強を始めるのは無理なように思えたので,ケジメをつけながら,遊ぶときは遊びました。時々サボリ癖がついて親によく怒られましたが,冬休みに入るとさすがに危機を感じて,真面目に勉強を始めました。
 入試が近づいて今まで勉強したことを見返してみると,多くのことを忘れていて,本当に不安になりました。「もうダメだ。落ちたらどうしよう。もう1カ月あったらよかったのに」など,多くの弱音をはきました。
 こんな私でも無事合格できたのは,一緒に勉強する仲間がいたこと,応援してくれる人がいたこと,そして最後に自分を信じたからだと思います。入試当日も,友達からの励ましで大分楽になりました。1人だったらどうなっていたかは分かりません。皆さんは常に「リラックス」の気持ちを忘れずに,頑張ってください。



 

東北学院大学
工学部機械知能工学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
高砂中出身

自信と達成感を得るため
数々の検定試験に挑戦


■努力は無駄にならない
 知らず知らずのうちに自分の力に


 高校生活を振り返ってみると,1,2年生の頃は自由気ままに生きていて,これから先の進路は曖昧でした。しかし,高2の冬明け頃から少しずつ転機を迎えていました。今のような生活をしていたら落ちこぼれになり,親の脛をかじって生きていくようになるかもしれないと悟り,これから出来る限りのことをして,絶対に第一志望の大学を突破しようという気持ちになりました。
 最初は何からやればいいのか本当に不安が募りました。その時に思ったことは,「自分にも出来る」という達成感と自信がほしいということでした。そこで仙台育英でもお馴染みのいろいろな検定試験に挑戦することにしました。高2の2月頃はワープロ検定で1級を取り,それから数検,漢検,英検で,おのおの準2級を取ることができ,自分に自信を持てるようになりました。検定試験のおかげで,試験場の雰囲気にも馴れました。受験勉強を始めたばかりの頃や途中では,「今の時期に検定の勉強ばかりするのは時間の無駄で,その分,第一志望の大学に向けて勉強した方がいい」と何回も思ったりしましたが,合格通知を受け取ったときの喜びや達成感が,次第に自信に変わっていきました。このような何気ない努力が自分の滋養物になっていると分かり,今では,検定試験に時間を費やしたことがとても良い結果に結びつき,今の自分に生きていると思えるようになりました。本当に良かったと思っています。

■小さな積み重ねが
 成功への近道になる


 11月頃になるとかなり焦り始めましたが,数学はチャート式で問題を繰り返し解き,英語は特に長文を重点的に勉強しました。物理は苦手でしたが,最初は基礎に重点を置き,後半は力学や電磁気に力を入れました。その結果,第一志望に現役で合格することができました。
 何事も小さな積み重ねが成功に導いてくれると,今では確信しています。皆さんも受験までにはいろいろなことに挑戦して自信を持ち,第一志望に臨んでください。必ずいい成果がでますよ。工学部を一般試験で目指す人で物理が苦手な人はたくさんいると思います。自分もそうでした。毎日の授業を大切にし,分からない事は先生に聞くようにしてください。私は物理が苦手だったので,最初から授業をしっかり聞いていれば良かったと後悔しましたが,もっと物理を丁寧に勉強したいのなら,橋本順一郎の参考書を手にすると,短時間で理解出来ると思います。過去問はみっちりやって,問題演習を数多くこなし,少しでも理解するように努力してください。
 最後になりますが,自分が合格できたのは,仙台育英に入学できたおかげでした。先生方,本当にありがとうございます。一番大切なのは夢を持つことだと思っています。これからも夢を叶えるために,全身全霊で戦っていきます。



 

東北文化学園大学
医療福祉学部保健福祉学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
高崎中出身

介護福祉士を夢見て
志望大学を検討する


■大学のフリー見学で
 在学生から大学生活の話を聞く


 2年の夏休みに受けた「福祉講座」は,介護福祉士になりたいと思っていた私にとって,非常に良い経験になりました。しかし,まだそのころは,東北文化学園大学は私の中では本命ではありませんでした。
 3年生になって第一希望の大学のAO入試や公募推薦を受けたのですが失敗し,東北文化学園大学への入学を強く思うようになりました。しかし,オープンキャンパスは既に終わっていました。「1回だけではなく,もう何回か行っておけば良かった」と思っていたところ,「フリー見学」があることが分かり,そこで大学生活やサークル活動を在学生から聞くことができました。話を聞くにつれ,この大学の方が自分に合っていると思うようになりました。

■学校で行う模試のおかげで
 試験の雰囲気に慣れる


 心配だったのでほかの大学も受験し,東北文化学園大学は一般入試とセンターを利用して受験したので,各学校の過去問を解くなど,どれも中途半端になってしまい,上手に時間を使うことができませんでした。
 そんな後悔を残したまま,本番当日になりました。私はそんなに緊張することもなく,落ち着いて問題を解くことができました。たまに学校でやっている模試のおかげで,試験の雰囲気に慣れていたからです。
 結局,東北文化学園大学は一般入試とセンター利用の両方共に受かり,ほかに受けた大学は2校中1校に受かりました。私は東北文化学園大学への思いが強く,入学を決めました。この受験で得た後輩へのアドバイスは,諦めないことが大事だということです。



 

宮城学院女子大学
学芸学部日本文学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
将監中出身

強い意志が栄冠を招く
不安や焦りは勉強することで解決


■悩む時間があれば
 一つでも多くのことを覚えた方がいい


 地元で自分の希望する進路に合った大学はほんの一握りで,浪人は無理。失敗は許されない状況に私はいました。
 高校のときに第一志望の高校に合格できなかったことから,今回こそは合格して見せると意気込んで勉強に取り組んでいました。しかし,その反面,また駄目なのではないかと気に病むこともありました。試験の日が近づくにつれ,何をしている時も不安になったり,勉強の問題で躓いたりするだけで「やっぱり駄目なんだ」と,自分を追い込んだりすることもありました。一時期は本当に自棄になってしまって,全く鉛筆に手を付けなかったこともありました。もちろん,そんなことで不安が解消されるわけもなく,むしろ不安に拍車をかけることになりました。
 結局悩んで決断したことは,とにかく何か勉強することでした。挫折しそうなときは自分の得意な教科の勉強をしたり,暗記をしたり,悩んでいる暇があるのなら,その時間に一つでも多くのことを覚えようと決めたのです。どんな簡単なことでも覚えていないよりは,覚えていた方が絶対に良いと自分に言い聞かせて勉強しました。

■「合格」の2文字を見た瞬間
 地道に勉強する意義を実感した


 勉強したノートやレポート用紙は,後々自信がつくから残しておいた方が良いと聞いていましたが,溜まったものを見ると自分でも驚くほどの枚数になっていました。そして確かにそれらは自信へと繋がって,試験前日の一番不安なときに心強い支えになりました。
 第一志望の大学の結果発表時,「合格」という2文字を見た瞬間にどっと流れ出した嬉しさや安堵感は忘れられません。その時,改めて地道に勉強することの意義を実感したのです。
 後輩の皆さんも,くじけずに強い意志を持って頑張ってください。



 

尚絅学院大学
総合人間科学部現代社会学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
閖上中出身

大学で自分の可能性を見極め
将来は地方公務員に


■自分にノルマを課して
 勉強の習慣をつける


 高校入学当初から大学進学を志していました。理由は,私が目指している地方公務員は,高校卒より大学卒の方が給料が高いからです。高校卒で地方公務員として働きながら大学卒の資格を取ることも可能ですが,高校卒ではどうしても人間が未熟だったり,自分の可能性に気付かなかったり,視野が狭いように思えたからです。
 私の在学中の勉強法は,「参考書などを,1日何ページと決めただけやる」といったように,自分にノルマを課していました。しかし,私は家でテレビを見たりゲームをする時間も欲しかったので,学校の休み時間を使ってノルマを終わらせました。

■推薦入試の思いがかなわず
 自分の学力に適した一般受験に望みをかける


 私は大学へは推薦入試を希望していました。しかし他の多くの仙台育英生もまた同じ大学を希望しており,ハードな状態でした。私は中間テストや期末テストの成績はクラスでも上位のほうでしたが,実力テストではその逆でした。人気の学科には特進の人の名前が多く入っていて,私は学力の差を少し感じました。1年生,2年生の多くの人たちは推薦入学を考えているかもしれませんが,推薦入学にも学力が大切です。私は指定校推薦枠にもれた後にAO入試を受けようと思いましたが,そのための原稿作りが面倒で苦痛なため,途中で投げ出してしまいました。これから大学を希望し,一般入試をメインに考えている人は,手続きの楽な指定校推薦を頭に入れておくのは良いでしょうが,AO入試は時間の面で厳しいと思います。とはいっても,自分を含めた多くの人は指定校推薦に落ち,AO入試に落ち,そしてもう一度一般受験に挑戦するという,テストリレーになるでしょう。
 3年生も終わりに近づくと,クラスの中に推薦による合格内定者が増えてきます。当時,推薦による大学入学への道を断たれた私にとって,それは不愉快でした。うらやましいという気持ちよりも憎たらしいという気持ちの方が強かったです。皆さんは,「負け惜しみで,しかも私のおごりだ」と思われるかもしれませんが,「推薦で合格した人よりも一般受験で合格した人の方が価値が高い」と信じて,勉強を続けました。私が大学に合格した原因は,自分の学力に適した大学を選択したことだと思います。



 

仙台大学
体育学部体育学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
南光台中出身

メリハリをつけた勉強法が効果
勉強するときは集中し遊びときは遊ぶ


■第一志望の失敗を乗り越え
 コツコツと努力を続ける


 私は軟式野球部に所属しており,最初は東北学院大に入学して野球を続けたいと思ってAO入試に挑戦したのですが,失敗してしまいました。部活の監督に相談したところ,仙台大学なら私の夢である教職にも就けることが分かり,そこから私の目標が仙台大学へと変わりました。
 多くの先生方や先輩方,また友人からのいろいろなアドバイスで,学校でも家でも無駄な時間を過ごすことのないよう,メリハリのある生活を送るように心掛けました。
 私が希望した体育学科と健康福祉学科の試験科目は2教科で,英語と現代国語です。その中でも私は英語に力を入れ,まず単語を覚えることから始めました。仙台大学の英語の試験は選択方式で,意味が分かれば理解できるので,単語力が重要でした。私は1日4〜6時間は単語を覚えることに費やしました。国語は授業を中心に学習するようにしました。特に漢字が重要なので,漢字ノートを1冊買い,1日3ページずつから始め,試験が近くなると,その2,3倍と,どんどん練習時間を増やしました。

■合格のために一番大事なことは
 あきらめずに頑張る強い意志


 私の勉強法を書きましたが,勉強ばかりやっていたわけでなく,アメとムチで,休みはしっかり取り,友達ともたくさん遊びました。そうでなければ,逆にストレスで体を壊してしまう恐れがあるからです。休みと勉強の切り替えができるメリハリをつけた学習こそ,一番効果的だと私は考えています。
 以上のような生活を送り,私は試験に合格しました。第一志望ではありませんでしたが,ここまで頑張ることができたので悔いはありません。合格のために一番大事なことは,あきらめずに絶対合格するという強い意志です。妥協することなく持続すれば,必ず最高の大学生活を送れるはずです。



 

桜の聖母短期大学
英語学科1年

平成19年3月英進進学コース卒
栗駒中出身

受験するのは自分だから
自分を信じて頑張るしかない


■推薦入試は甘くはない
 逃げの気持ちでは失敗する


 「通訳になりたい」という夢を持って,仙台育英学園を受験しました。その夢に向かって努力し,勉強と部活を両立させ,充実した高校生活を送りたいと考えていました。しかし1年生の時から遅刻や早退,欠席などでダラダラした生活を送り続け,いつしか夢が消えてしまいました。2年生になってからは「受験」という言葉をよく耳にしましたが,何の根拠もないまま「自分はまだ大丈夫」と思っていました。そのうちあっという間に3年生になり,受験から逃れることができなくなってしまいました。私は「何を目的にここへきたのだろう」と振り返り,通訳になりたいと思っていた自分をやっと思い出しました。ダラダラした生活を送ってしまっただけに,私が入ることができそうな大学は限られてしまい,行きたいという大学をなかなか決められませんでした。志望校が決まった時は既に夏休みが過ぎていて,受験までは残り5カ月弱。正直,焦りました。そんな時,指定校推薦があることを聞き,一般入試を考えていたのにもかかわらず,それから逃げるように校内推薦選考に出願しました。
 そんな私の心理が分かったかのように,結果は落選でした。遅刻などが理由でした。それは少なからず分かっていたことでしたが,淡い期待をかけていたので,ショックでした。

■友達と励まし合いながら
 不安な気持ちを解消


 友達やクラスメイトが次々に合格を決めているのを見て,自分は合格できるのだろうかという不安を覚え,勉強しなければいけない大事な時期にもかかわらず,何事も手につかない状態が続きました。12月に入り,学校でも大会議室で,受験生を集めて追い込みをかけていました。私はその時に,こんなにも自分と同じように一般で受験する人がいて,みんな自分のために真剣に勉強しているのだと感じて,勉強をやり始めました。普通なら12月は追い込みの時期。私は一生懸命勉強しました。英語はとにかく単語やイディオムを暗記し,長文で文法の確認をしました。数学は問題をより多く解き,確実にできるようになるまで何度も解きました。国語も数学と同じように文章題を何度も解き,熟語やことわざ,漢字も覚えました。自宅学習になってからは集中力が切れやすくなったり不安になったりすることが多々ありました。そんな時は友達と連絡を取り合い,「お互い頑張ろうね」と励まし合いながら乗り越えました。
 試験当日はとても緊張しましたが,1問1問解くことで精一杯で,いつの間にか緊張はなくなっていました。私の場合面接もあり,答えられないことがありましたが,優しい試験官に助けられ,笑顔で乗り切ることができました。
 後輩の皆へ一言。私も先輩方から「勉強は早めに始めた方がいい」と言われてきましたが,これは身をもって体験したことなので,本当にそうだと言えます。受験するのは自分自身。自分を信じて頑張ってください。