毎年12月、飲酒運転に起因する交通事故が多発する時期であることから、警視庁は東京都と連携して、飲酒運転根絶の定着化に向けて『飲酒運転させないTOKYOキャンペーン』を展開しています。その広報啓発活動の一環として豊島区東池袋(12月15日)と立川市(12月16日)において『ゼロからの風』上映会が開かれ、この会に本校出身、5.22の事故に遭遇した阿部彩花さんが出席。上映後のステージで、会場の参加者に向けて自身の体験をふまえながら飲酒運転根絶を訴えました。

飲酒運転による事故は減っているが、
死亡事故は減っていない


 
12月15日、豊島区東池袋のアムラックスを会場に開催された上映会では、東京都青少年治安対策本部の伊東参事が壇上に立ち挨拶。
 「東京都においての飲酒運転による事故の件数は、5年前の平成16年には年間1,600件弱あったものが去年には300件ちょっとまでと減らすことができました。しかし、飲酒運転による死亡事故は平成16年の25名、翌年の35名、そして26名、23名とけっしてなくなってはいません」と東京都の現状を報告。飲酒運転根絶に向けてのさらなる努力の必要性を訴えました。
 そして『ゼロからの風』の上映会。この映画は昨年、平成21年5月22日の“I-Lion Day”の日に多賀城校舎・グローリーホールにおいて上映されたものです。

飲酒運転事故での被害は
飲んだ本人だけではすみません


 
上映後、映画に出演した田中好子さんからの「命の重さ…そして二度とこのような不幸な出来事を繰り返してはならない」とのメッセージが紹介されたあと、平成17年5月22日の事故に遭遇して負傷、病院に通いながら仙台育英を卒業し現在は専門学校で美容師をめざす阿部彩花さんが壇上に立ちました。
 「飲酒運転での事故による被害者は自分(飲んだ本人)だけではすみません。そのことをつねに考えて日常生活の中で飲酒運転をしない、お酒を飲んだら車に乗らないように考えて欲しいです」と話し、会場からは力強い拍手が起こりました。