2007年“ITスーパーハイスクール”をめざす試み
  Access Advance Academy ...Triple A Project
 

トリプルAー次世代の社会で活躍する人材を育成
 私たちの生活の中で、インターネットを中心にした“IT社会”は想像を超えるスピードで進化し、発展しています。この「著しい速さで進む情報社会に対応できる知識と能力を持った人材を育成する」という目的を持ったプロジェクトを、本校は現在推進しています。プロジェクトの名称は『トリプルA』。トリプルAとは「アクセス(access)」「アドバンス(advance)」「アカデミー(Academy)」の三つの言葉を意味し、“多種多様化する現代社会の中で情報教育を推進し、次世代の産業界で活躍する人材を育成する”ことを目的としたもの。現在、このプロジェクトの実践として、いくつかの授業・講座がフレックスコースの生徒を中心にして進められています。

 
先進IT授業  
実習を通して社会でも通用する
総合的な“ビジネス能力”を養う


 トリプルAプロジェクトを象徴する授業として現在進められているのが『先進IT授業』。授業の現場を覗いてみると、生徒たちはパソコンに向かい、右手でマウスを操りながら、黙々と作業を進めています。
 「この授業は昨年の後期からスタートしており、実習授業の第一弾は“携帯サイト”の製作に挑みました。そして、さらにひとまわり大きなホームページの製作にも取り組みました」(トリプルA委員会委員長・佐々木英明先生)  テーマは半年ごとに設定して3年間で完結。実習を通してさまざまなIT関連の作品を製作していきます。
 「合計3枚からなる仙台育英学園のホームページを製作した後、今年春からはホームページの言語であるHTML を学んでいます。夏あたりからは動画ができるFlash に挑戦してみる予定です。さらにはVisual Web Developer を使用してブログの製作にもチャレンジしていきます」(佐々木先生)
 実習により各種ソフトウエアの使い方やプログラミング技法を修得していくのですが、これはたんに技術修得教育にのみ目的があるのではありません。
 「実践(実習)を通して生徒の企画力、表現力などをバランス良く育て、IT技術やビジネス全般に関する総合力を養い、さらには諸活動の中で職業意識を高めていくのが、大きな目的です」(佐々木先生)
   
マイクロソフト オフィス スペシャリスト  
世界中のビジネス分野で使われる
マイクロソフト『オフィス』の資格に挑戦


 パソコンを使ったことがある人なら「ワード」「エクセル」といったソフトの名前は聞いたことがあることでしょう。
 『マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト』は、世界中のビジネス分野で最も使われているマイクロソフト社の『オフィス』(ワード、エクセル、パワーポイント、アクセス、アウトルック)をどれだけ使いこなせるか、機能を知っているかの能力を証明する資格認定制度。本校では、希望生徒を対象に学内で随時検定試験を実施しています。
 「本校は認定校のため、生徒はアカデミック・プライスで受験できます。また、認定試験は学校のパソコンを通しておこなうので、緊張することなく普段の授業の感覚で受験できるというのも大きな強みです」(トリプルA委員会委員長・佐々木英明先生)
 本校のこの取り組みは、主催者であるマイクロソフト社からも高い評価を得ています。
   
YES プログラム  
就職時に有利になる厚生労働省の
『YES プログラム』に取り組む


 就職に向けて真剣に取り組む若年者を対象にしたアプローチ『YESプログラム』を、厚生労働省が展開しています。
 このプログラムは、コミュニケーション能力、職業人意識、基礎学力【読み書き】、基礎学力【数学等】、基礎学力【社会人常識】、ビジネスマナーの6種と1種目の資格(マイクロソフト・オフィス・スペシャリストや情報処理検定試験など)を取得すると、厚生労働大臣名で『若年者就職基礎能力修得証明書』が発行されるというもの。この証明書は、就職活動をする際に自分の能力を示す大きなアピールポイントになります。
 本校では昨年、平成18年度からこのプログラムを導入。昨年度は15名が挑戦して、うち11名が証明書を取得。残り4名は卒業までに資格を除いた6科目を修得して大学や専門学校へと進みました。
 今年も毎週金曜日に2時間、指導授業をおこなっています。
 「このプログラムは、多くは入社後の研修で実施されるもの。それを高校生時に修得してしまうのですから、就職時には大きなアピールポイントになります」(就職部・高階公先生)