2004JSL留学生
日本語スピーチコンテスト


日時:2004年5月25日(火)
13時40分〜14時40分
場所:多賀城校舎 中講義室

 
 海外から仙台育英にやってきた交換留学生による日本語スピーチコンテストが、5月25日(火)、多賀城校舎で行われました。外国語コース1〜3年生も見学するなか、留学生たちは日本や自国の文化などについて自らの意見を日本語で主張しました。そのなかから、1位 を受賞したユキエ・リさん(カナダ)と3位入賞のクリストファ・シャビアーくん(フランス)のスピーチの内容を紹介します。
   
ユキエ・リ
Cambie Secondary School(Canada)
【1位 受賞】
どうして日本へ来たか  
ユキエ・リ
 
 みなさん、こんにちは。お元気ですか。私の名前はリ・ユキエです。日本人の名前なんだけど中国人です。カナダから来た留学生なんです。

 「どうして日本へ来たの」が日本人が一番よくする質問です。私はどうして日本へ来たの?私もわかりません。理由は一つじゃありません。

 私は最初に高校を卒業してから旅行へ行きたいと思っていました。でも母にすぐ大学に入りなさいと言われたので大学に入りました。私は入った時とてもうれしかったけど、学校で仙台育英留学プログラムについて聞いてから大学を一年間やめて、留学してみたいと思いました。でも誰でも申し込んだからといって行けるかどうかわかりませんでした。それは担当者が決定することですから。私のほかにもう一人行きたかったけど、担当者に「一人しか行けません」と言われました。願書をもらって友達にそのことを話したら私のことをおかしいと思った友達もいましたが、私はもう留学すると意志を決めていたんです。両親に仙台育英プログラムのことを教えて説得してみました。最初母は同意してくれませんでしたが、ちょっとずつ同意してくれました。母も一年間ぐらい勉強を休むのも日本語を習うのもいい機会だと思いました。母がサインしてくれましたから願書は出せましたが、父は同意してくれませんでした。ですからもう一回よく考えたほうがいいと思いました。問題はたくさんありました。友達と家族と離れることもさびしいし友達と一緒に卒業できなくなるかもしれないし、日本の生活になれるかどうか心配でした。でもやはり行きたい。そしてとうとう願書を出す前に父も同意してくれました。父も20歳ぐらいで日本へ勉強に行った経験があったから、何も言わなくても私の気持ちをわかってくれました。

 留学することは後悔していません。色々な違う国の人たちと知り合ったし、自立できたし、それに大切な家族がいることに気がつきました。私はカナダへ帰ってから仙台がなつかしくなると思います。もしチャンスがあったら仙台へまた来ます。ありがとうございました。
   
クリストファ・シャビアー
(France)
【3位 受賞】
固定観念
クリストファ・シャビアー
 
 日本に来てからいろいろな固定観念を聞きました。

 たとえば毎日フランス人はパンを食べますが米を食べないとか、フランス人はベレー帽をかぶるとかみんなの名前はピエールとか静かでやさしい人などです。
 パンの話は本当です。毎日私はだいたい一人でパン1本食べます。でも毎週3、4回米を食べますよ。おじいちゃんだけベレー帽をかぶる。私はピエールと言う人に会ったことない。…。今この名前はちょっとめずらしいんだ。…フランス人はだいたい親切でも静かでもありません(私は親切だと思いますが…)。いろいろ固定観念があると思います。

 フランスでも日本人の固定観念あります。
 ステレオタイプの一番は毎日すしを食べます。二番目は日本人がみんなまじめで静かでそれで頭がいい(本当ですか。分からない…。たぶん本当ですね)。
 それからいろいろおもしろい固定観念もあります。たとえば日本人は毎日刀を持ってきものを着るとか、さむらいと忍者がいっぱいいるなどです…。

 私も子どもの時固定観念がありました。ドラゴンボールとかキャプテン翼など見ましたから日本人はすごい力があってみんな空手もカンフーもサッカーもうまいと思いましたね…。子どもでしたから…。

 本当のことが分かるとステレオタイプはとてもおもしろいと思います。
   
 
 
2004JSL 留学生日本語スピーチコンテスト《次第》

1. 開会のことば:永井 惇 教頭先生(外国語コース)

2. 審査員の紹介:永井 惇 教頭先生(外国語コース)
         加藤 裕之 先生(国際センター)

3. JSL留学生による日本語スピーチ
  1)マシュー・ネルソン(ニュージーランド)
   「日本語について」
  2)ユキエ・リ(カナダ)
   「どうして日本へ来たか」
  3)マーティン・ホルム(スウェーデン)
   「私たちはバイキングでした」
  4)モーテン・ウェストバーグ(スウェーデン)
   「日本はびっくりした」
  5)セバスチャン・ユングダール(スウェーデン)
   「子供の時」
  6)コリン・ロバート(カナダ)
   「留学すること」
  7)テリー・ルイ(カナダ)
   「もし日本の物を二つだけ持って帰ったら」
  8)クリストファー・シャビアー(フランス)
   「固定観念」
  9)ニッキー・ホウ(カナダ)  
    「私の家族」

4. 表彰

5. 閉会のことば:加藤 裕之(国際センター)

司会進行;ジェームス・グリーン(Oral Communication Teacher)