■答辞
平成21年3月1日
平成20年度 仙台育英学園高等学校卒業生代表
橋本くん(フレックスコース )
春の訪れが一段と感じられます本日ここに、ご来賓の方々多数のご臨席を賜り、卒業証書授与式を盛大に挙行していただき誠にありがとうございました。卒業生一同感謝と感激の念で一杯であります。厚く御礼を申し上げます。
私達卒業生は、コースにより歩んだ道はそれぞれ異なりますが、常に、至誠、質実剛健、自治進取の建学精神を体し、創立者 加藤利吉先生の「ライオン精神」をモットーに日々、学習に部活動に精魂を傾けてまいりました。学習面と部活動面の数々の栄光は、加藤雄彦校長先生の「最良の教育環境で最大の教育活動ができるように」と、日々お心くばりしていただいたおかげと、諸先生方の並々ならぬご指導の賜物と思っております。また、家族の温かい援助、そして友の励ましがあったからこそと深く感謝しているところであります。
卒業にあたり、過ぎし日を回想してみるとき、数えきれないほど豊かな、そして貴重な体験をさせていただいたことが浮かんできます。当時、苦しかったこと、つらかったこと、楽しかったこと、今は全てが懐かしい思い出であります。
同級生に一番の思い出はと聞くと、殆どの人が北海道学研修旅行だったと話しております。北海道学は「大地と海」について学ぶ研修旅行です。じゃがいも掘り、ソーセージ作り、バター作りをを行う緑学科。乳搾り、乳牛への給餌、乗馬体験を行う風学科。新巻鮭作り、イクラ作り、鮭についての学習行う水学科などいろんなことを体験しながら学んできました。観光もあり、札幌時計台、摩周湖などの名所、全国的に大変有名な旭山動物園も見学しました。内容が充実していて、楽しく学べる最高の研修旅行でありました。
私事でありますが、自分は硬式野球部に所属し、キャプテンという重責を任せられました。キャプテンとして初めて臨んだ2年の秋の大会において、ライバルである東北高校にコールド負けという屈辱を味わいました。しかし、その屈辱をバネとして日々努力した結果、昨年の夏の甲子園出場をかけた最後のチャンスである宮城県大会の決勝戦において、1対0という宮城県の球史に残る熱戦を制し、ついに甲子園の切符を手にしたことは生涯忘れることは出来ません。これも酷暑の中、我々卒業生を含めて仙台育英学園高等学校の全生徒が一丸となって応援してくれたことが、甲子園出場に繋がったのではないかと思っております。本当にありがとうございました。
また、京都で行われた全国高等学校駅伝競走大会で男子が一昨年優勝、昨年度準優勝と活躍しましたが、その他の部活動でも、個人優勝等、数々の記念になるときに在学した幸運児でもあります。
しかしながら、今の社会は未曾有の実に厳しい情勢にあります。そうした中、多忙な時間をさいていただき、大学進学の懇切なアドバイスや補習、個人面接をしてくださった先生、就職相談のため自宅まで電話をくださった先生、本当に親身になってご指導いただいたことに、今はただ頭が下がるばかりです。
私達は、こうした思い出を胸に各自選んだそれぞれの目的に向かって、今、巣立とうとしています。その前途は、必ずしも平穏な道のりではないかもしれません。しかし、私達には母校で培った「ライオン魂」があります。仙台育英で過ごした3年間を誇りに、どんな困難にもくじけず突き進んでまいります。そして必ずや社会に役立つ人間となり、先生方のご恩にお報いすることを誓います。
最後になりましたが、仙台育英学園のますますのご発展と、校長先生はじめ諸先生方のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、答辞といたします。
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