“内部細胞塊”という受精卵で形成される細胞には、「人間のどんな細胞にもなれる」という性質があります。その細胞に遺伝子を入れて培養し、寿命を無限にしたものがES細胞です。
今回学んだ三次元培養法は、“より生体内に近い環境を再現できる”ことや“動物実験の代替技術”として全てが利点ばかりとはいかないものの、新たな可能性として注目されています。
まず、三次元培養法で使用する細胞塊をつくります。マイクロピペットの使い方とコツをTAの皆さんに教えていただきながら、
細胞懸濁液(アルギン酸入り)をかく拌してディッシュの上にドロップを並べて滴下します。 すると、ゲル状になった細胞がイクラの粒のように固まります。 アルギン酸(海藻から抽出される食物繊維)がカルシウムイオンと反応するためです。
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■アルギン酸ゲルで細胞を固める・ アルギン酸ゲルの形状制御 |
アルギン酸を緑色に着色したものを、マイクロピペットを使用して1〜4パーセントの4種類に分けて薄めていきます。その4種類の液を使って、塩化ナトリウム溶液に入れてなるべく大きなドロップやひも状のゲルをつくることに挑戦しました。長さのあるゲルができると班ごとに歓声が。液体の濃度によってゲルの固まり方が異なり、パーセントが高いほどしっかりと固まっていました。
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▲最後にイクラ状の細胞をUVライトによって反応させ、ゲル化される様子の説明も |
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