■キラリティ(対掌性)を持つ分子の、分子模型を組み立てよう |
“右手を鏡に写すと鏡像は右手ではなく、左手”になってしまいます。同じ関係性をもった分子をキラリティ(対掌性)と呼びます。
生徒が実際に手を動かして、キラリティを持つ分子がどういうものなのかを理解するため、分子模型で組み立てることに。乳酸と酒石酸のプラスとマイナスを例にして、1つを作ってから鏡合わせで対掌性(キラリティ)となるようにもう一方を組み立てていました。
キラリティを持つ分子同士を比較すると、『旋光性』と呼ばれる“物質内に直線偏光が入ってきたときに偏光面を右か左に変える”性質が違うことがわかります。例えば、生徒が分子模型で作った酒石酸や乳酸は、プラスが右旋光、マイナスは左旋光をしめします。光の方向性によって明るさを通したり、遮ったりする偏向板を使って、『旋光計』をつくり、旋光度を計測します。
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偏光板を切って、LEDライトを入れます。 お菓子の箱に目盛りを貼り付けているので、試料を入れ穴を覗いてフタを回せば旋光度がわかるようになっています。 |
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旋光計を使用して、旋光度や反応などが異なることを確かめます。今回調べたのはリモネンのプラスとマイナス、ショ糖・ブドウ糖・転化糖です。それぞれ条件を変えて測定しました。
リモネンの香りを調べると、プラスは柑橘系、マイナスは松の葉の香りが。「香りの違いがわかった人はいますか?」と小俣先生が問いかけると、大勢の手が挙がりました。
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