『宮城野萩だより』Vol.20
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2011年 夏季ダボス会議

 世界経済フォーラム主催の2011年夏季ダボス会議が8月14日、大連で開幕した。中国の温家宝首相が開幕式に出席し「より長期間、より高い水準、より高い品質の発展の実現」というテーマで演説した。
 
 
夏季ダボス会議 ジュニア・リーダーズ・プログラム 概要

■主 催 
一般財団法人教育支援グローバル基金

■参加者 
東日本大震災により被災した、孤児、遺児を含む学生7名。夏季ダボス会議に参加し、被災地からのメッセージを世界に発信するとともに国際的な経験を積むことへの意欲、志がある高校生、大学生

■内 容 
世界各国から集うトップリーダーと交流し、国際的な体験を積む。会期中は、公式・非公式な会合で東北の状況について発信すると共に、世界から集うトップクラスの科学者・起業家・ジャーナリストなどとの対話プログラムに参加する。また、大連市の市民・学生や四川大地震の孤児・遺児との交流を通して東北の状況を伝え、日中間の相互理解に貢献する。
 
 夏季ダボス会議に参加した生徒から
 
前向きな気持ちを感じることができました

特別進学コース1-T2 菅原さん


 私は今回、中国の大連で行われたサマーダボス会議に出席し、「東北トウーザワールド」というセッションでスピーチをしました。
 サマーダボス会議には、世界各国からスポーツや政治、アートなどたくさんの分野のリーダーとなる人が集まっていました。どうなることかと不安や緊張でいっぱいでしたが、上手いとは言えない英語での自己紹介やスピーチも会場にいるみなさんがとても親身に聞いてくれ、涙してくれたり、手紙をいただいたりしました。
 日本国内でも震災のことをまだ良く知らない人がたくさんいるという中で、このように海外の人に日本のことを話すチャンスをもらえたことはとても光栄なことだし、私なりにたくさんのことが伝えられたのではないかなと思います。またたくさんのリーダーの方々が自分の今までの人生の中での体験を聞かせてくださいました。その話の中で私は、自分とは本当にちっぽけな存在だなと思いましたが、しかし、「まだ15歳。これからやろうと思えば何だって出来るんだ」という強い前向きな気持ちも感じることができました。このダボス会議での経験は私にとってとても大きなものになりました。
 協力してくださった BEYOND tomorrow のみなさん、仙台育英の先生方、たくさんのみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
 

 
すごい所で自分の思い、経験を伝えるのだと…

英進進学コース1-A4 日下さん


 初めて、夏季ダボスに参加すると聞いた時は、何がなんだかわからずとまどっていました。大連はどんなところなんだろうとたくさん思うことがありました。
 東京の事前学習では、上手くスピーチ出来る練習、英語の練習などと、普段教わることのできない体験ができました。
 たとえば、セッションなどは、今まで体験しなかったことであり、自分として上手くこなせるか、とても不安がありました。夏季ダボス会議の説明を聞いてから、たくさんの国のリーダーが集まること、どんな感じなのかを少しずつわかり、とてもすごい所で自分の思い、経験を伝えるんだと改めて実感しました。
 中国に着き、初めての国という事もあり、とても緊張しました。そして、何より今までと違うのは日本語、英語ではないことです。中国語は、まったくと言っていいほどわかりませんでした。本番前日は、上手く話せるか、自分の伝えたい事を伝えられるか不安、緊張でいっぱいでした。
 会場につくと、ビックリしたのは、自分の想像よりも、人が多いことです。各国のリーダー同士で、言葉が上手く伝わるかどうか、大変心配になりました。自分のセッションでは、緊張してしまい言葉がつまってしまいましたが、会場にいた人たちは真剣に聞いてくれていました。
 このダボス会議に参加出来て感じたことは、次の通りです。言葉は違っても伝えようと努力すれば伝わるということ、それとこの3月11日の地震についてどう思っていたのか、私たちの話を聞いてもらう中で、一人でも多くの人に毎日を大切にして生きてほしいと思いました。
 自分の体験で、ただのかわいそうな人と思われるのではなく、頑張っているから自分たちも頑張ろうと、思ってもらえるように人生を送りたいです。
 
第42回国際物理オリンピックで“金メダル”獲得 !!
 
 秀光6年、佐藤遼太郎くん(塩釜第二小出身)が2011年7月タイのバンコクで開催された「第42回国際物理オリンピック」の日本代表として出場しました。85カ国・地域から393人が参加し、理論問題と実験問題に5時間かけて挑みました。その結果、上位1割しか授与されない金メダルを見事獲得しました。おめでとう!!
 
 
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