『宮城野萩だより』Vol.29
 
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卒業生の保護者から -1
 

秀光中等教育学校に学んで

  息子が通っていた塾の先生からの薦めもあり、秀光中等教育学校を受験。幸いにも合格し、晴れて秀光生として新たな学校生活をスタートさせました。しかし、それも束の間、一学年の後半になって、ふざけ半分とはいえ息子の軽率な行動により、一歩間違えれば大きな事故に繋がりかねない問題を引き起こし、先生方には多大なるご迷惑をかけ、親としての指導不足と責任を痛切に感じ、本当に申し訳なく、転学をも覚悟しておりました。しかし、教育的観点から、学校ご当局の寛大なるご処置により、息子は学校をやめることなく、六年間の全課程を修了することができました。唯々感謝に堪えません。
 今に想えば、息子はこの事件を契機に、未熟だった自分自身を深く反省し、この失敗を教訓に変えていました。以後は、先生方の温かいお導きもあり、生徒会活動や学校行事などにも積極的に参画し、進んで人のために汗をかくことに努めるようになりました。人間的にも少しは成長したのかなあと思います。勉強の面では、前期課程の三年間は、可もなく不可もなくといった感じでしたが、後期課程に入ってからは、次第に学業にも身が入るようになり、本人いわく、五年生の時に取り組んだ八千字の論文作成が契機となって、学ぶことの楽しさを知り、これまで悩んでいた自分の進路も定まったということです。そして、先生方の後押しと的確なサポートのお蔭により、東京の難関大学に指定校推薦をもって進学することが出来ました。
 息子にとって秀光中等教育学校で学んだ日々は、中高一貫校ならではの特性を生かした実効性のあるカリキュラムや質の高い授業を受けることができた6年間でした。更にはホームステイを通じて異文化に触れ、国際性や実践的な語学力を身につけるための二度にわたる海外研修など、親も羨むような恵まれた教育環境の中で様々なことを学ぶ機会を得ました。学業の面においても、又、人間形成の面においても大いに実りある六年間だったと思います。
 最後までご指導頂きました秀光中等教育学校の先生方には心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

【秀光中等教育学校卒業生 父】
 
卒業生の保護者から-2
 

仙台育英学園から世界市民への第一歩を

  留学したいという夢をかなえたかった息子と仙台育英学園との出会いは学校説明会でした。そこでは、留学について思いを伝える息子に対し、先生方は、親身に向き合って話を聞いてくださいました。
 入学後は国際ロータリー倶楽部青少年交換留学へ挑戦し先生方の熱心な指導のおかげで選出していただくことができました。留学先はアメリカでもイギリスでもなく、何とメキシコでした。正直メキシコと聞いたときは治安が悪いのではないかと心配しました。しかし、先生方から「メキシコは英語とスペイン語が公用語で、そのような環境が必ず彼を成長させることになる」と励まされ背中を押してくれたのです。高校2年の夏、メキシコへ旅立ち、ここから息子の夢であった留学生活が始まりました。そこで見たものは世界の現実、貧富の差、素晴らしい人たちとの出会い、ボランティアで人を助ける喜びでした。言葉が分からないとたちまち弱者になり、自分がゼロ歳になったようだと話していた息子の言葉はとても深いものでした。自分が今までとは違う扱いを受け、当たり前のことが見事に覆される経験、お互いを尊重し理解し合うグローバル精神、それらは海外生活で得られる、「人間力」なのだと成長した息子の姿を見て実感しました。仙台育英学園との出会いが、どれだけのものを得ることになり、どれだけの楽しい時間を過ごせることになったのでしょうか。そう思うと息子の人生を変えてくれた出会いと言っても過言ではありません。
 大学進学の際にも懇切丁寧に指導をしてくださり本当に感謝しております。現在は指定校推薦にて83カ国から留学生が集まり、学生も教員も半数が外国籍で小さな国連と言われている希望の大学へ進学することができました。
 息子は世界には日本の何倍もの課題とチャンスがあることを知り、これからするべきことが明確になったようです。そして、国際経営学を国際性と共に学び世界市民への第一歩を踏み出しました。これも留学のチャンスをくださった仙台育英学園のおかげです。
 加藤雄彦校長先生をはじめ大切に寄り添ってくださった先生方へ心から感謝いたします。
【情報科学コース卒業生 母】

 
 
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