『宮城野萩だより』Vol.4  -Essay-
 
最近部活動を見て
感動したこと

仙台育英学園父母教師会
副会長 佐々木 隆敏
仙台育英学園
父母教師会
副会長

佐々木 隆敏
(元仙台育英学園軟式野球部父母会会長)
 昨年の全国高等学校軟式野球大会における軟式野球部の初の全国制覇で、父母の一員として素晴らしい感動を享受し、深い満足感と幸福感を味わいました。
 私は日頃から運動部の部活動に対して多大なる関心を持っており、生徒たちが部活動で青春の汗を流し、頑張っている姿を見るのがとても好きです。そして、自分自身がそうであった青春時代と重ね合わせ、遠い昔に思いを馳せることがしばしばあります。

剣道部の部員たちを指導する
 監督・コーチの先生方の姿に感激


 過日、所用があり学校に行った折りに時間があり体育館を訪れましたが、ちょうどその時は男子及び女子剣道部員たちが盛んに練習をしている最中でした。そこで見た練習の情況と雰囲気があまりに素晴らしく、感激するものであったので、時の経つのも忘れ見入ってしまいました。
 監督の青木康博先生、コーチの田中裕子先生、高根司先生が多くの部員たちに対して、一人ひとり分け隔てなく手をとって真剣に指導されている光景を目の当たりにして、すごく感動をおぼえました。一人ひとりの生徒を大切にし、平等に教えておられるこの姿こそが部の一体化をもたらしている源であり、生徒たちの全人格の形成に繋がるものであると確信しました。ともすれば部活動において、とかく勝つことのみにはしり、上手な部員ばかりを重宝がり、部の一体化が損なわれ本来の部活動の意義が無くなってしまっているところもありますが、この剣道部におきましては全く違いました。
 その折りに、青木先生とお会いし、そこで大変嬉しい、感銘を受ける話を伺いましたのでここに紹介いたします。

「このチームなら娘を青森から
 仙台に出してもよい…」


 今年の6月28日、青森県弘前市で大会が開催された時に、青木先生ら率いる剣道部の試合を青森市の寺田さん親娘が観戦しておられました。その後、学校の方に寺田さんのお父様から、「強いチームはたくさんあったが、仙台育英の女子剣道部の試合に臨む姿勢、態度が大変良く、特に負けた時も清々しく、とても良い雰囲気だったので、このチームなら娘を青森から仙台に出してもよいと考えた」との内容の電話がありました。そして8月には、寺田さん親娘が共に仙台育英に来校されて部員と一緒に稽古をし、稽古の内容、先輩たちの態度・雰囲気が非常に気に入り、是非とも受験したいということで帰られました。
 その後再度、9月に電話があり、「地元の剣道関係者から青森県より、わざわざ仙台に娘を出すことはないと止められた」ということでした。しかし、寺田さんは3年間の部活動で得るものは大であると考え、やはり仙台育英を受験させたいとの意志が強く、ご夫妻と娘さんは10月12日に開催される学校説明会にご出席されるとのことです。

 *   *   *   *  
 *   *   *

 以上、この度剣道部の部活動を見て、監督の青木先生にお会いし、そしてお話を伺って、改めて部活動の本質について考えさせられ教えられまして、爽やかな気持ちと感謝の気持ちいっぱいで学校を後にしました。
   
宮城野萩だよりVol.4もくじへ