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送辞----------------------------------------- |
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困難に負けない
「ライオンスピリット」と、
グローバルな視野と知識。
厳しい冬の風雪に鍛えられた梅の花が薄紅色に咲き誇る今日の良き日に、この伝統ある仙台育英学園を巣立つ三年生の皆様、御卒業おめでとうございます。在校生を代表して心よりお祝い申しあげます。
今、先輩方はどのようなお気持ちでこの時を迎えられているのでしょうか。三年間での数々の出来事が、鮮やかに思い出されることと思います。そしてそれは私たちも同じで、先輩方と過ごした日々の楽しい思い出が、あらためてよみがえってきます。
先輩方の、様々な検定試験への挑戦、また社会奉仕活動に参加する姿や、真摯に勉学に打ち込む様子は、私たち在校生に、何よりも刺激を与えてくれるものでありました。また真剣な取り組みは部活動の活躍においてもいたるところに見られ、京都の都大路を駆け向けた全国高校駅伝や花園でのラグビー部が相手にリードされても最後まで闘い抜いた姿は、多くの感動を呼び、歴史に残るものとなりました。学園の「至誠」「質実剛健」「自治進取」という建学の精神はここにもあらわれています。
さて、私たちを取り巻く社会は、2001年9月11日の同時多発テロから2年半が経った今でもイラク紛争と復興をめぐって多くの国々が解決のために奔走し、日本もまたイラク復興へ向けての責務を担っています。そのような現実であっても先輩方は、仙台育英学園で体得された困難に負けない「ライオンスピリット」とグローバルな視野と知識をもって突き進んでいかれることと思います。
私たちは先輩方の後ろ姿をずっと見て来ました。その姿を、もう見ることがないと思うと、どうしようもない淋しさと不安で押し潰されそうです。
しかし、先輩方に残していただいた足跡を消さないように、そしてその足跡の後にまた新な足跡を残せるように、精一杯努力していく覚悟です。
人生山あり、谷あり。これからは、それぞれの道を歩まれることになりますが、信頼を育んだ友との友情をたやすことなく、いかなる場面
においても建学の精神を胸に刻み、決して他人や世間に流されることなく、常に自らの行動に責任をもって、夢の実現に向けて一歩一歩前進していってください。
最後になりましたが、卒業生の皆様のご健勝とより一層のご活躍を願い、送辞といたします。
平成16年2月29日
在校生代表 小澤 友梨 |
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答辞----------------------------------------- |
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仙台育英での3年間を誇りに、
どんな困難にもくじけず…。
古の歌枕 宮城野に射す陽ざしに、春の訪れが一段と感じられます本日ここに、ご来賓の方々多数のご臨席を賜り、卒業証書授与式を盛大に挙行していただき誠にありがとうございました。卒業生一同感謝と感激の念で一派であります。厚く御礼を申し上げます。
私達卒業生は、コースにより歩んだ道はそれぞれ異なりますが、常に、至誠、質実剛健、自治進取の建学精神を体し、創立者 加藤利吉先生の「ライオン精神」をモットーに日々、学習に部活動に精魂を傾けてまいりました。その成果
が今日の「学事報告」、生徒会誌「栄光」の示すとおりであります。勿論この数々の栄光は、加藤昭学園長先生、加藤雄彦校長先生の「最良の教育環境で最大の教育活動ができるように」と、日々お心くばりしていただいたおかげと、諸先生方の並々ならぬ
ご指導の賜物と思っております。また、家族の温かい援助、そして友の励ましがあったからこそと深く感謝しているところであります。
卒業にあたり、過ぎし日を回想してみるとき、数えきれないほど豊な、そして貴重な体験をさせていただいたことが浮かんできます。当時、苦しかったこと、つらかったこと、楽しかったこと、今は全てが懐かしい思い出であります。
那須研修のテントの中での友との語らい。特に私たちの心に刻みこまれているのは、研修旅行であります。イタリア・フランスでのヨーロッパ研修、中国研修では長春外国語学校生との交流、まさに学園が目指す「グローバリゼイション」の実践として視野を世界へ広げることのできた感動をかみしめております。また、国内の北海道研修においては、有珠山噴火災害義援募金活動を行い、観光客の方々から多くの義援金をいただきました。これも忘れられない思い出であります。
さらに、私たちは21世紀最初の入学生であります。在学中は、京都で行われた男子第52回と54回全国高等学校駅伝競走大会での優勝、特に昨年の優勝は国際高校最高記録という素晴らしいものでした。それ以外も軟式野球、卓球、ビームライフル、なぎなた等での団体優勝と、個人優勝等、数々の記念になるときに在学した幸運児でもあります。
しかしながら、今の社会は実に厳しい情勢にあります。そうした中、多忙な時間をさいていただき、大学進学の懇切なアドバイスや補習をしてくださった先生、就職相談のため夜中に自宅まで電話をくださった先生、本当に親身になってご指導いただいたことに、今はただ頭が下がるばかりです。
私達は、こうした思い出を胸に各自選んだそれぞれの目的に向かって、今、巣立とうとしています。その前途は、必ずしも平穏な道のりではないかもしれません。しかし、私達には母校で培った「ライオン魂」があります。仙台育英で過ごした3年間を誇りに、どんな困難にもくじけず突き進んでまいります。そして必ずや社会に役立つ人間となり、先生方のご恩にお報いすることを誓います。
今、母校を巣立つにあたり、目標に掲げながら達成できなかったいくつかのことが心残りであります。在校生の皆さん、私達ができ得なかったことを母校の名誉のために是非、成し遂げて下さるよう祈っております。
最後になりましたが、仙台育英学園のますますのご発展と、学園長先生、校長先生はじめ諸先生方のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ答辞といたします。
平成16年2月29日
外国語コース・教養コース
平成15年度 卒業生代表 橋本 一樹 |
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