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ILC沖縄 INFORMATION

2017.11.15

ILC沖縄 平成29年度 第2回前期卒業式

仙台育英学園の卒業生としての誇りを持ち、
それぞれの新たな道を歩んで行きます

 10月20日(金)、平成29年度仙台育英学園高等学校広域通信制課程ILC沖縄 第2回前期卒業式が挙行されました。校長先生から出席した卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡されました。
 卒業生代表の答辞では、挫折しそうになりながらも諦めずに頑張り抜いた日々を振り返りながら「一番身近で支えてくれた家族には心配や苦労をかけてきましたが、いつの日も側にいて支えてくれました。その支えがあったからこそ今の私たちがあると思います。これから先、学ぶことも多くつまずくこともあるかと思いますが、それでも一生懸命歩いて行きます」と力強い抱負を述べました。

 

卒業生代表答辞【全文】

 

 朝夕の風が心地よい季節となりました。今日は、私たち10名のために、このような温かな卒業式を挙行していただきありがとうございます。ほっとした思いと同時に、入学に迷い、決意した日から今日までのことが次々と思い出されます。

 私は以前、全日制高校に在籍していました。入学当時は、幼い頃からの夢である大学進学に向け、学業に励み、友人にも恵まれ、充実した日々を送っていました。ある日突然、周りの人と上手く関わることが出来なくなり、登校するのが苦痛になっていき、高校卒業も大学進学も諦めかけていました。しかし、一方では諦めきれない思いに悩み、答えを見つけることができずにまた悩み、日が進むにつれ、焦りや不安は大きくなるばかりです。そんな時、ILC沖縄に入学を考えているという友人から話を聞き、ここなら大学進学のための学費を稼ぎながら、無理して周りと合わせることなく自分のペースで通学できるのではないかと思い受験を決意しました。

 そして始まったILC沖縄での学校生活。新しい場所で自分を変えたい、頑張りたいと思っている私と、知らない人だらけで上手くやっていけるか、勉強についていけるかなど、不安でいっぱいの私がいました。

 初めてレポートが届いた時は正直、半年でこれだけやればいいのか、楽勝じゃん、と軽く考えていました。新しい高校生活は、全日制にいた時よりも時間ができた分、アルバイトを掛け持ちするようになり、早朝から夜までバイト。空いた時間はいつも眠ってしまい、レポートに手をつけることもなく、時間だけが過ぎていきます。ずっと溜め込んでいたたくさんのレポートを前にため息をつき、焦って夜中からレポートに取り組む日もありました。初めてレポートを見た時の余裕の気持ちは、やがて、何でコツコツ取り組むことが出来なかったのか、またここでもダメになってしまうのかという後悔と焦りに変わっていきました。そんな私に、友人や家族は「また辞めるの?」「諦めるの?」「学校行きなさい」と何度も言います。初めは、うるさいと思っていたその言葉も、毎日言われ続けているうちに、入学を決めた時のことを思い出させる言葉になっていきました。あの時はただ毎日が苦しくて頑張ることが出来ず学校をやめてしまったが、もう二度と後悔はしたくない。ここで諦めてはいけないという思いで久しぶりに登校しました。

 内心は不安でした。先生方が、「学校においで」「待っているよ」と何度も声をかけてくださったのに、アルバイトに夢中になっていた自分が今更登校しても呆れられるのではないかと思いながら…。そんな私に「おお〜久しぶり」「元気だった?」「これから相当頑張らないといけないよ〜」と笑顔で声をかけてくださる先生方の温かい言葉に私の不安は、一気に吹き飛びました。それから、レポートをすべて提出できるまで勉強に付き合ってくださり、進路やプライベートなことまで相談にのってくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。大学進学で悩んでいる私に「本気で進学したいなら応援するよ」とおっしゃってくださった先生方の言葉は、本当に嬉しく、心強かったです。私にとって、ILC沖縄は、安心して学習できる、居心地のよい場所になっていきました。

 ILC沖縄での高校生活。入学式に始まり、BBQやクリスマス会、研修旅行などたくさんの行事がありました。私はバイトの関係で行事にはあまり参加は出来ませんでしたが、アイススケートが印象に残っています。上手く滑ることが出来ずに何度も転びながらも、初めて会う仲間や友人と笑い、お喋りした一日は、高校生活の大切な思い出の一コマです。

 時には辛いことや、すべて諦めてしまいそうになることもあるかも知れません。しかし、目標を持ち、それに向かって頑張っていれば、必ず達成できます。諦めかけた時でも、立ち直る決意さえすれば、そこには、必ず、支えてくれる誰かがいます。私たちは一人ではないのです。「頑張っていれば、必ずわかってくれる人がいる。応援してくれる人がいる」心から感じることが出来た、ILC沖縄での時間でもありました。

 弱気になる私に「一緒に頑張ろう」「と何度も励ましてくれた友人。勉強で困ったときには、いつでも時間をかけて丁寧にスクーリングしてくださった先生方。

 そして、一番身近で支えてくれた家族や園の先生方。これまで、何度も反発し、心配や苦労をかけてきましたが、いつの日も側にいて支えてくれました。その支えがあったからこそ今の私たちがあると思います。とはいえ、まだまだ、これから先、学ぶことも多く、そんな中でつまずくこともあるかと思います。それでも一生懸命歩いて行きます。これからも私たちを見守っていてください。たくさんの皆さま、本当にありがとうございました。

 今日晴れて、加藤校長先生から直々に卒業証書を授与していただき、私たち一人一人は、大きな達成感とこの上ない喜びでいっぱいです。学び直しのチャンスと再び前に進む勇気を与えて下さいました加藤校長先生、本当にありがとうございました。

 今日の日の感動を心にとめ、ILC沖縄で学んだことを礎にこれからは、仙台育英学園の卒業生としての誇りを持ち、責任ある行動をしていきたいと思います。

 私たち10名は、それぞれの明日に向かって歩き始めました。これまで支えてくださった方々に感謝するとともに、仙台育英学園高等学校がますます素晴らしい学校になることをお祈りし、答辞といたします。


平成29年10月20日 卒業生代表

ILC沖縄