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ILC沖縄 INFORMATION

2018.11.05

ILC沖縄 平成30年度 第3回前期卒業式

頑張る気持ちがあれば、
どんな時でも応援してくれる人がいます

 ILC沖縄の第3回の前期卒業式が10月13日(土)に挙行されました。この日、高校卒業資格を手にした卒業生は17名。校長先生から出席した卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡されました。
 卒業生代表の答辞では、決して平坦ではなかった卒業までの日々を振り返りながら「私たち一人一人を理解し、導いてくださった先生方。頑張る気持ちさえあれば、どんな時でも応援してくれる人がいる。ILC沖縄は私たちにとって本当に過ごしやすく、最高の場所でした」と語り、「今日の感動を心にとめ、これからは、仙台育英学園の卒業生としての誇りを持ち、責任ある行動をしていきたいと思います」と力強い抱負で締めくくりました。

 

卒業生代表答辞【全文】

 

 秋風が心地よい季節となりました。私たち17名は、今日、仙台育英学園、ILC沖縄を卒業します。在学年数はそれぞれ異なる私たちですが、一人ひとりそれぞれの思い出の中で今日の日を迎えています。

 私は、以前県立高校に在籍していました。一年遅れで県立高校へ入学した私は、学校になじめず休みがちになり、留年を告げられた時は、「もうどうでもいいや」という思いで高校卒業を諦めていました。そんな時に、ILC沖縄に通っていた友人に誘われ、また、前籍校の担任の勧めもあって、通信制なら自分のペースでやっていけるのではないかと思い、「もう一度頑張ろう」という決意で入学しました。

 やがて、勉強と週六日の仕事をこなす高校生活が始まりました。最初の頃は正直、レポートを仕上げればいいだけのことだし、簡単だろうと思っていましたが、いざ始めてみると、レポートは予想以上に難しく、特に仕事で疲れた日は一人でレポートを進めていくことが困難で、投げ出してしまいそうになることが何度もありました。

 ついつい仕事を優先してしまい、締切間近になって溜め込んだレポートをもって学校に行き、友人と一緒に死ぬ気で頑張ってどうにか終わらせた学期があるかと思えば、提出期限に間に合わず、単位を落としそうになった事もありました。そんな私に、先生方がいつでも、丁寧にわかりやすく教えてくださり、全て提出できるまで勉強に付き合って下さいました。そんな中で少しずつではありますが学ぶことの大切さが分かっていき、それと同時に、自分できちんと計画を立ててやることの大切さも知りました。それからは家族に協力してもらって家での学習時間を確保し、職場の方にはスクーリングを受ける時間を作ってもらいレポートを仕上げていきました。

 ILC沖縄に在籍した二年半は、あっという間でしたが、中身の濃い時間でもありました。高校卒業を諦めかけていた私の気持ちが「絶対卒業してやるぞ」という強い思いに変わった入学当時のことを二年半たった今でも鮮明に覚えています。新入生歓迎バーベキュー会、クリスマス会、研修旅行やウォークラリーなどたくさんの行事や楽しい授業がありました。私は、仕事の都合で行事にはほとんど参加できず、友人たちと行きたいと話していた研修旅行が実現できなかった事が今となっては少し心残りです。

 時には辛いことや全て諦めてしまいそうになることもあります。しかし、目標を持ち、それに向かって頑張っていれば必ず達成できます。今は苦しいかも知れませんが、将来、絶対にあの時頑張って良かったと思える日が来ると信じています。そしてそれは、更に次に進むための一歩へとつながります。私は、今、大学か専門学校への進学を考えています。ILC沖縄で過ごした二年半の高校生活の中で「もっと専門的に学びたい。」という思いが強くなり、新しい目標ができました。あの時諦めないでよかった。と、今心からそう思います。

 進路変更の時にお世話になった前籍校の先生方、スクーリングを受ける時間を作ってくださった職場の方々、一緒にレポートを頑張り、学校に行く楽しみを共有してくれた友人たち。本当に多くの方々がいつでも真剣に私たちに向きあってくださいました。

 そして、いつの日も私たちを一番身近で見守ってくれたお父さん、お母さん、じいちゃん、ばあちゃん。家族のみんな。これまで、散々心配や苦労をかけてきました。編入学の勧めにも「高校卒業の資格は要らない。」と反発をしたこともありました。しかし、どんな時でも私たちのそばにいてくれたのが家族でした。叱られたあの時には分からなかった親の気持ちが今はとてもよく分かります。どんな感謝の言葉を並べても言い表せないほど感謝しています。これからは少しでも恩返しできるように頑張ります。とは言っても、まだまだこれから先、学ぶことも多く、大きな壁にぶつかることもあるかもしれません。これからも私たちを見守っていてください。

 子育てをしながらの学校。仕事と勉強との両立。全日制高校をやめ、再び挑んだ高校生活。人前に出ることがとても苦手だったり、学習に不安を抱えていたり…私たち17名の高校生活は決して平坦なものばかりではありませんでした。

 そんな私たち一人一人を理解し、大切に導いてくださった先生方。頑張る気持ちさえあれば、どんな時でも応援してくれる人がいる。ILC沖縄は私たちにとって本当に過ごしやすく、最高の場所でした。

 今日、加藤校長先生から直々に卒業証書を授与していただきました。大きな達成感とこの上ない喜びでいっぱいです。私たちに「再び学ぶチャンス」と「次の目標へと進む勇気」を与えてくださいました 加藤校長先生、そして先生方、ありがとうございました。今日の日の感動を心にとめ、これからは、仙台育英学園の卒業生としての誇りを持ち、責任ある行動をしていきたいと思います。

 私たちはそれぞれの夢に向かって歩き始めました。これまで支えてくださったたくさんの方々に感謝するとともに、仙台育英学園高等学校がますます素晴らしい学校になることをお祈りし、答辞といたします。


平成30年10月13日
卒業生代表

ILC沖縄