まだまだマイナーなスポーツ
それゆえ選手たちの結束はとても強い

部員3人で、プレーヤーは2人。2人が揃えばコーチと3人で、1人欠ければ1対1で…。そんな練習の日々がしばらく続いた。変化が生じてきたのは佐藤さんたちが2年生になってからだ。入学したばかりの1年生を中心に、10名近くの新入部員が入ってきた。

しかし、試合形式で練習をするにはまだ人数が足りない。

高校のラクロス部は東北では仙台育英のみ。練習の仲間に入れてもらいたくても同年代では無理。そこで、さまざまな大学に声をかけ、県内ではラクロス部のある宮城学院女子大などの練習に加えてもらった。また、関東地方の東京や埼玉の高校ラクロス部の練習試合に参加させてもらいながら腕をみがいた。

練習相手にはつねに苦労した。しかし、「それゆえに宮城県内はもちろん、関東の大学や高校に“ラクロスをとおしての仲間”がたくさんできました」と佐藤さん。

「ラクロスというスポーツがあまり知られていないマイナーなスポーツで、プレイする人たちも少ない。だからこそ、このスポーツに魅せられた私たちの繋がりの輪はとても大きく強かったと思います」