努力のかいあり、剣道がマラウイ共和国の
ナショナルスポーツとして認められることに

2017年1月の第1回目に続いて7月、黒田さんは再びマラウイを訪ねた。このとき、マラウイの剣道にとって大きな出来事があった。ソンバさんや黒田さんが同国スポーツ省を訪ね、剣道が同国の正式なナショナルスポーツとして認められることを要請し、そして認められたのだ。

「マラウイの剣道はソンバさんがいる1都市でしか行われていなかったので難航したのですが、それを逆手にとって『三カ年計画』を提出。それによりOKの回答が得られたのです」

計画の内容は、剣道を首都のリロングウェと北部にまで広げていく、段が取得できる南アフリカ共和国まで段を取りに行って有段者を増やしていく…。そのような内容の計画を立て、提出したことが功を奏したのだ。

「これで国からのサポートを受けられるようになりました。なぜナショナルスポーツに認められることが大事かというと、国からオフィシャルなスポーツとして認められないと国際剣道連盟に入れない。連盟に入れて初めて国際大会に出場できるのです。これでマラウイの剣道が世界に出ていく道がひらかれました」

ぜひともこの課題に挑戦し、実現していきたいと黒田さんは語る。