教えれば教えるほど、一緒に成長していると
手応えを感じることができる

実際に指導をしてみて、「学生である自分では大したことは教えられていないかもしれないが、教えれば教えるほど一緒に成長していると手応えを感じる」と黒田さんは話す。

「慶應の道場で学んだことや師範の先生から学んだことを吸収して、アフリカで還元したいと思っています」 

最後に黒田さんから、仙台育英の後輩へのメッセージを紹介しよう。黒田さんは「後輩たちにはぜひ、“自分の軸”をもって、その軸を貫き通してほしい」と話す。

「高校生という立場や環境は、両親や先生方にいろいろな意見を言われることも多いでしょうけど、自分の軸を持って決断をしていってほしいと思います。私が高校生のときも“特進の勉強と部活の両立は難しいから剣道はやめたほうがいい”という意見もありました。正直、私自身も勉強よりも部活動優先になっていることに後ろめたさを感じたこともありました。ですが、剣道をやめる気は全くありませんでした」

中途半端ではなく自分の本当にやりたいことをやり抜いていってほしい。その先に未来は拓ける。黒田さんはそうアドバイスする。

慶應義塾大学 環境情報学部環境情報学科3年/体育会剣道部
黒田 潤一郎さん
仙台育英学園高等学校 特別進学コース 2013年卒業(米沢第一中出身)。
黒田さんの剣道部としての活躍は、高校3年生時に団体で出場した宮城県大会で準優勝・東北大会ベスト8に進出した。慶應義塾大学の剣道部では、大学2年生時に関東学生剣道新人戦大会でベスト16に。早慶戦(早慶対抗剣道試合)では3年連続レギュラーで出場しており、慶應大学は四年ぶりに勝利を収めた。