2度の準優勝、
あと、1歩の悔しさの末に

渡邊先生は大学を卒業後、教員として仙台育英に戻り、書道部の顧問として書道部生徒の指導に当たってきた。稽古の励みとして積極的にさまざまな書道展に応募することを勧めながら、結果、部員生徒たちはこれまで多彩な賞を手にしてきた。2018年度でいえば、団体での賞に限っても、第28回になる県高校生選抜書展で4年連続14回目の団体優勝。第67回大正大学書道展では9年ぶり3回目の団体賞、第66回川開書道展で2年連続2回目の優秀団体賞などを受賞している。そして2018年11月、ついに念願の“書の甲子園”での団体の部・全国優勝の知らせを手にした。

実は、この優勝への道のりには過去に2度の“あと1歩”の悔しさがあった。

「平成23年(2011)3月に東日本大震災があった年度(平成22年度)に初の団体準優勝を手にしました。そして、平成28年度(2016)に再びの準優勝。2度の準優勝に、“優勝まであと一歩” の涙をのみました。そして今回、ついに優勝へとたどり着くことができたのです」(渡邊先生)