医療の現場がすぐ隣に…
医学部単科大学のメリットです

兄の凱さんは、いま、研修医としての日々の折り返し点を過ぎたところ。来年3月までの研修医期間が終わったら、腎臓内科の分野に進もうと考えている。腎臓内科は西日本には比較的多くあるが、東北では少ないのだという。

「腎臓は全身に影響を与える臓器ですが、かなり特殊な臓器でもあります。腎臓がダメになると移植か透析しかない。逆に言えば移植、あるいは透析によって救うことのできる臓器でもある。腎臓内科は、僕にとってとても興味のある分野です。この科は小さな病院にはなく、たいていは大学病院にあるのですが、そこに所属して、この分野に深く深く関わっていきたいと考えています」(凱さん)

弟の城さんはこの春から医学部学生としての生活が始まったばかり。兄の凱さんを追いかけて、「やっと念願の医学部1年生にたどり着けたところ」と話します。

「進学先に福島県立医科大学を選んで良かったと思っています。一般の大学の医学部では、1年生ではまだ“仕事の現場”は遠い存在のようですが、ここは医学部の単科大学なので、臨床の先生方も近いところにいらっしゃる。まだ医学の勉強には入ってはいませんが、チュートリアル的なかたちで2年生が解剖の授業を受けるのを後ろで見る授業もあります。専門の分野へとスムーズに進んでいるシステムができているようです」(城さん)