「仙台育英」というブランド力抜きには
優勝を語れません

「私は監督として秀でているわけでも、陸上のカリスマ性があるわけでもありません。結果を残せたのは、生徒たちの頑張りを支えてくれた“仙台育英”というブランド力、学校の力が大きかったと思います」 

一般に学校というのはマニュアル重視で、“冒険を好まない”傾向がある、というイメージを抱いていた釜石監督にとって、失敗を恐れずにつねにチャレンジし、進化し続ける仙台育英の姿は強烈に心に響いたという。

「最先端の良いものを吸収する力と求心力。これが仙台育英のブランド力だと実感しました。そういう学校の姿を見て、私自身もチームも刺激を受けて前向きに進むことができました。2011年、新生陸上競技部誕生時の苦しい時期も学校のしっかりしたサポートがあり、先生方にもつねに応援していただけました。成長を見守ってくださる地域の方々の目も温かでした」

「ここ数年は、憧れと希望を持って遠くから入部してくれる生徒たちが増え、仙台育英の卒業生の立場としても嬉しい」と笑顔で話す釜石監督。現在は、ケニアからの留学生も含め、8割が県外からの生徒たちだ。