【推薦入試】

 

東北大学 文学部にAO入試で合格

 

ユーロスクールで
勉強不足を実感、
世界観が大きく変わりました


川上 さん
平成26年3月卒  
多賀城小出身


オーケストラ部に集中するあまり、
前期課程は勉強が手抜きに

 秀光ではオーケストラ部に入り、ずっと憧れだったヴァイオリンを担当しました。最初は音程さえとれなくて苦労しましたが、コンサートや合宿を経験して演奏技術を磨き、音楽に対する意識も高くなって5年生で部長を任されました。秀光は6学年あるため上級生と下級生との年齢差が大きく、部員の気持ちをひとつにまとめるのは大変です。それでも全員のモチベーションアップに努めながら地道な練習を続け、最後の秀光祭で難度の高い軽騎兵序曲の演奏に成功! 課題と真剣に向き合うことの大切さを学びました。 
 熱心に取り組んだ部活に比べて、勉強は手抜きだったのですが、3年のユーロスクールで人生が変わるような体験をしました。初めて立つ異国の地は見るもの聞くもの、すべてがキラキラ輝いていて、この土地の言葉も地理も歴史もわからない自分がひどくちっぽけな存在に思えたのです。世界へ飛び出すには私はあまりにも無知すぎる、もっと勉強して知識を蓄えなくてはいけない、とまさに目が覚めた瞬間でした。帰国後は本腰を入れて学習に取り組んだので、それまで空っぽだった分、水を吸い込むように授業内容が頭に入り、成績も急上昇しました。


広い視野を身につけるため
新書を毎日読みました

 大学で歴史研究に携わりたいと思ったのは、秀光の日本史の授業で面白いエピソードや裏話を聞いているうちに、歴史の奥深さに魅せられたからです。特に、明治初期の東北地方に興味があります。戊辰戦争で幕府側について賊軍と呼ばれ、負けた人々が新政府の推し進める近代化にどう対応していったのか。地元の歴史を学ぶには、やはり地元の大学で優秀な研究機関を持つところがベストだろうと東北大学を選びました。
 AO入試への挑戦を相談すると、先生は「広い分野の知識を身につけるために教科書だけでなく、世界史・日本史・宗教・哲学などあらゆるジャンルの本を読みなさい」と新書を何冊も貸してくださいました。小論文を添削していただいたとき、先生に「組み立てが弱く、感覚的な文章を書く」という欠点を指摘されたのですが、新書を毎日読んで小論文添削を重ねた結果、文章に論理的な流れを作り、結論へ持っていく構成力がつきました。的確な弱点修正ができたのは、常に全力で私たちの信頼に応えてくれる先生方のおかげです。将来は、私が先生方に道を開いていただいたように、歴史の正しい知識と歴史研究の面白さを後世に伝える学芸員の職に就きたいと思っています。