平成16年度大学入試
大学合格体験記

《AO入試・推薦入試編》


AO入試・推薦入試で
国公立大学に現役合格!!
お茶の水女子大学
生活科学部 人間生活学科 に公募推薦で合格
齋藤さん
秀光6年
多賀城市立多賀城東小出身
秀光で得た親友と数々の経験は、
かけがえのない財産です。


■「子供に教えること」に
  興味を持って…


―生活科学部の人間生活学科…大学ではどんな研究をしていきたいのですか?

 児童心理学を学びたいのです。私は幼い頃からそろばんを習っていて、中学の時は先生と一緒に塾の子供たちを教えるようになっていました。そこで子供の性格によって能力を高める指導法が違うことを体感し、おもしろいと感じたのです。LD児やカウンセリングに関する本を読むうちにますます学習意欲をかきたてられ、スクールカウンセラーや文部科学省の心理職など、行政に関わる仕事をしたいと思うようになりました。

―受験にあたって、勉強面で心がけたことは?

 自宅での学習では「同じ問題を繰り返しやる」ということを徹底して続けました。1冊の問題集を暗記するくらい何度も解くうちに、自分の間違いやすい問題・理解の足りない箇所がわかってきます。そこで弱点を補う勉強をしました。

■学校説明会での驚きは
 いまでも忘れられません


―秀光中等教育学校への進学については自分の意志で決めたそうですね。

 はい。小6のときに訪ねた秀光説明会で「塾や予備校に行かなくても、こんなに話せるんですよ」と、在校生が英語の弁論をすらすらと発表したのを聞いて感動したんです。その先輩は帰国子女でもなんでもないとのことでした。美しい校舎やユーロスクールにも惹かれました。

―実際に中高6年間の一貫教育を受けての感想は?
 居心地が良かったです(笑)。将来について話せるクラスメートがいて、何でも相談できる先生方がいる…“少人数の学年・クラスで6年間”だからこそなのでしょうね。こういう人間関係って普通 ないと思いますよ。それと、ユニークな行事が多くて楽しかったです。京都研修で「御伽草子」について書いた8千字の論文は、達成感がありました。秀光で得た親友と数々の経験は、私にとってかけがえのない財産です。

―最後に、後輩へひとことアドバイスをお願いします。
 漠然と勉強しても能率は上がりません。志望する大学を早めに絞ったほうが面 接や小論文で有利なので、将来の進路や職業を普段からよく考えておいてください。
 
 
東北大学
工学部 人間・環境系に AO入試で合格
内海さん
秀光6年

塩竈市立塩竈第二小出身
面 接では秀光での6年間のことを
たくさん質問されました。


■出前授業での先生のお話に
 興味をひかれて…


ー東北大学工学部を選んだのは…。

 東北大学で学ぶのは憧れでした。以前「出前授業」で東北大学出身の先生(教授)の講義を聴いたことがあるのです。これが大きな刺激になりました。「量 子力学と虚数」という演題だったのですが、「人間が考え出した虚数が、現実におこりうる現象としての量 子力学を説明するのに必要不可欠である」というお話に強く興味をひかれました。こんなに興味深い講義が聴けるのならと感激し、東北大学で学びたい気持ちがいっそう強くなったのです。

ーそれで、めざしたのは工学部の人間・環境系、建築の分野ということですね。
 むかしからものを作ることが好きだったこと、それと得意科目が数学だったこと…、その二つを結びつけて出てきた答えが「建築」でした。建築について本やインターネットで調べました。それから、副担任の東海林恵子先生の薦めで、建築家の隈建吾氏が設計した登米郡にある有名な能舞台「森舞台」を見に出かけてみたりもしました。竹林に包まれた幻想的な能舞台は言葉にできないほど素晴らしくて…。自然の産物である竹林があって初めてこの能舞台は完成するのだと、建築の奥深さに感動し、この分野に進むことへの決意をさらに固めました。


■充実した6年間があった から
 志望大学に合格できた


ーAO入試に向けてはどのような対策をたてて臨みましたか。
 筆記試験は、英語、物理、化学、数学、小論文。それから面接でした。理系は得意なのですが、英語は少し苦手。そこで英語の千葉浩先生に相談し、時事英語などの課題を解いて個人的に添削していただきました。これを1カ月ほど続けたおかげで、実践力が身に付きました。

ー面接はうまくいきましたか?
 英語論文や京都での自由研究論文、スポーツチャレンジなどについて話したのですが、面 接官の先生も興味を持って詳しく聞いてきてくださいました。秀光で経験したことが面 接にこれほど役立つとは…、という感じです。正直なところ、学力だけでは合格に結びつかなかったのでは? と思ってしまうほどです(笑)。充実した秀光での6年間があったからこそ“志望大学合格”が実現したのですね。
 
東北大学
法学部 法律学科にAO入試で合格
渡邉さん
秀光6年
仙台市立八木山南小出身
先生は私たちの性格や学習進度を
把握してくださっています。


■苦手な数学は、先生に
 添削をお願いしました


―法学部を目指した理由は…?
 国の行政に興味があったんです。障害を持った子供たちが希望する学校に進学できなかったり、受けたい教育のレベルが行政の対応と食い違うなど、そんな状況に疑問を抱いたのがきっかけでした。

―本格的に受験勉強を始めたのはいつですか?

 5年生になってからです。私の場合、得意科目と苦手科目の差が激しく、特に数学の点数が上がらなくて……。これではいけないと、数学の南部武重先生に添削をお願いしました。問題集のプリントをいただいて家に持ち帰り、翌日提出。前回のプリントを回収して赤ペンで直された箇所を見ながら類似問題を解き、また提出、というサイクルで週3回、1年半続けました。それと、AO入試の小論文対策に、国語の越後谷稔先生から憲法や法律関連の新書をお借りして、要約した文章を添削していただきました。

―添削は授業ではなく、渡邉さん自身が考えて先生方へ依頼した学習法なのですね。
 はい。秀光中等教育学校は中高6年間で、先生方が私たち一人一人の性格や学習進度を把握してくださっています。ですから、生徒から自主的に相談すれば個人に合った指導をしてくださいます。苦手な数学はつい後回しにしがちなので、先生に定期的に見ていただける添削は効果 がありました。

■秀光は、自分の能力を
 高めるのにベストの環境


―他に中高一貫教育の良さを実感したことは?
 高校受験がない分、大学受験に余裕を持って臨めます。中高の授業は5年間で終えてしまうので、最後の1年、弱点克服や志望校中心の勉強ができます。私は小論文対策に法学の専門書も読みましたが、普通 の高校で受験前に読書の時間を取るのは難しいのではないでしょうか。

―これから受験する後輩へアドバイスを…。

 自分が将来何をしたいのか、きちんと見据えて勉強に取り組んでほしいと思います。秀光生はネイティブな英語に触れられるし、楽器や立派な図書館など教育設備に恵まれていて、個人の能力を高めるのにベストな環境です。受け身でいてはダメ。これらの施設や環境を積極的に利用して、自分のいいところをどんどん伸ばしていってほしいと思います。
 
山形大学
医学部医学科に公募推薦で合格
荒さん
秀光6年
相馬市立桜丘小出身
秀光で実力をつけた
英語を武器にすれば
難関を突破できます!



■毎週一度のレポート提出で
 小論文に備えました


医学部を志望した理由は…?
 父が医者なので小さい時から医療に関心があったことも大きいのですが、きっかけは患者さんの「たらいまわし」についての新聞記事を読んだこと。受け皿のない状況で苦しんでいる患者さんを一人でも減らしたいと思いました。

―医学部という目標のための、特別な勉強法はありましたか。
 今、社会では医師の倫理観が話題になっていますね。私は医の倫理について自分の考えを主張するだけでなく、広く多面 的な知識が必要だと考え、先生に小論文の個人指導をお願いしました。毎回テーマを決めて、まず自分の意見をレポート3枚にまとめ、次に医学部の教授と生徒の対話形式で書かれた本などを読んでから、再びレポートを書いて提出。週に一度くらいのペースで先生にアドバイスをいただくのを繰り返しました。

―面接ではどんな点をアピールしましたか?

 受験に備えての勉強面では化学の特別授業が個人実験中心で、とても有意義だったとアピールしました。


■理系で英語が得意というのは
 受験で大きな武器になります


―化学の特別授業についてもう少し詳しく教えてください。
 特別授業とは放課後の希望者補講で、化学は毎回70分程度の実験をおこない、さらに1時間かけてレポートを提出する内容の濃いものです。もし失敗したら、なぜ失敗したのか原因をきちんと究明しなければなりません。各自が実験に携わるため、器具の扱い方、実験手順などを詳しく指導してもらえるのがメリットです。私を含め、生徒たちが化学グランプリの全国大会に挑戦するなど、授業のレベルが高いので面 接試験官も興味を持ったらしく、いろいろと尋ねられました。

―受験を控えた後輩の皆さんへアドバイスをお願いします。
 秀光は英語にかける時間数が多く、ネイティブな会話を聞く機会も多いため、他校に比べて英語の平均成績が高いと思います。英語は受験で配点が高く、文系でも理系でも必要な科目ですから、重要な得点源。英語を武器に、難関を突破してください。