平成18年度大学入試 大学合格者からのメッセージ
《第1弾 推薦入試編》
お茶の水女子大学 生活科学部 人間生活学科
に公募制推薦で現役合格
山崎さん
平成18年3月卒
塩竈第二小出身
児童学を学びたいという
強い思いが道を開きました。


■お茶の水大学の推薦入試は
 関心や意識の高さが決め手に


 家庭科の授業で保育について学んだ時、ネグレクト(育児放棄)のビデオを見せられ、非常に衝撃的でした。子どもの心がどうなるのか調べたくて本を読むうち、児童学について勉強したいと思うようになりました。
 希望する講座がお茶の水女子大学にあることが分かり、志望校として意識しましたが、決め手となったのはオープンキャンパスで先生の話を聞いてからです。それは「お茶大の推薦入試は偏差値で決めるのではなく、学びたい学問についての関心や意識の高さが重要」ということでした。学びたい気持ちなら、誰にも負けないつもりです。推薦入試にチャレンジすることで、自分の思いがどれだけ強いかを再確認したいと心に決めました。


■京都研修で書いた論文が
 思いがけず役立ちました


 試験は1次が書類審査、2次が面接です。応募要項に「個性的な活動をしてきた者は、それらの記録を張り付けてください」とあったので、焦ってしまいました。ただコツコツやってきただけの私には、特別訴えるものは何もありません。思いついたのが、「失われた子どもの世界」というタイトルで書いた京都研修の論文でした。秀光祭で表彰を受けていたので、もしかしたらアピールポイントになるかもしれないと考えました。立命館大学のエッセイコンテストに出したエッセイもありました。それらを資料として用意し、自分の思いを表現しました。

■友達とのおしゃべりが
 いい気分転換になりました


 秀光の先生には、推薦をあてにせず、一般受験をするつもりで勉強するよう言われていましたので、6年生になってからは、必ず予習をやって授業に臨むように心掛けました。時々は不安になったりイライラしたりもしましたが、そんなときはピアノに向かって、ブラームスの元気のよい曲を弾くと気持ちがすっきりしました。
 学校では、何と言っても友達とのおしゃべりが、気分転換にも、励みにもなりました。毎日の学園生活は充実していて、とても楽しい6年間でした。朝は早目に登校し、休み時間も放課後も、飽きずによくおしゃべりをしました。6年生になるとさすがに受験の話が多くなりましたが、医学や栄養学、経済学を勉強したい人など、それぞれに目標があったので、一緒に頑張ることができました。
 大学では勉強だけでなくボランティア活動にも参加し、たくさんの子どもたちと出会いたいというのが、今の私の目標です。
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弘前大学 医学部 医学科
に公募制推薦で現役合格
村上くん
平成18年3月卒
小松島小出身
週1回の上京で3年半
東大マスターコースを受講。
難関突破の実力がつきました。


■人の命を救いたい!
 幼い頃からの夢でした


 医師を志した動機は、小学生の時、私を可愛がってくださった学校の先生が若くして白血病で亡くなったからです。「なぜ現代医学で治せなかったんだろう」とショックを受け、将来は人の命を救う仕事をしようと決心しました。
 秀光に入学した当初はあまり成績が伸びなかったものの、地道に予習復習を続けた結果、2年の実力テストで学年3位になり、勢いがついて上位をキープできるようになりました。さらに学力アップに役立ったのは、3年から6年の夏まで続けたZ会の「東大マスターコース」です。バスケットの部活や生徒会活動の合間を縫って毎週上京するのは大変でしたが、有名進学校の生徒と机を並べているのが刺激になり、目先の点数を上げるよりも最終的に東大突破レベルの実力を養う、という意識が大きな自信へつながりました。Z会講習は質が高く、取り組むのも難しい問題ばかり。でも、1年経つとテスト直前に暗記分野をガツガツ詰め込まなくても良い成績が取れるようになり、着実に力がついていると実感しました。秀光では、TOEIC対策の「英語」や実験を主体にした「化学」の特別授業を受講しました。ふだんの授業とは違う角度から学べるので、理解度も深まります。


■生徒会長の実績も
 推薦なら評価されます


 私は6年間で2期、生徒会長を務めました。一番苦労したのは、生徒会誌「欅(けやき)」の創刊。6学年分の原稿を集めなければならず、企画から印刷まで5ヵ月もかかったのですが、その年の秀光生の足跡をきちんと形に残せたし、「記事を読んで、他の学年の考えや意見が理解できた」と好評でした。また、生徒が自由に要望を書き込める「意見箱」を設置し、学校側と交渉して球技大会の開催を実現させました。生徒会活動は忙しく、イベント前後は昼食も摂れないほどでしたが、秀光祭など各行事の裏方として皆のために働けたので満足しています。
 秀光は、清掃奉仕やボランティア活動などさまざまな体験学習で社会と関わりを持てます。私が所属するSクラブでは、宮城県知事を交えてブラジル・ハンガリー・キルギスなど数カ国の留学生と日本について討論する機会もありました。秀光で積み重ねた貴重な体験で私の視野が広がり、思考や人格形成の土台となったことが、推薦入試の選考で評価されたのではないでしょうか。


■先生方のアドバイスで
 面接の対策は万全でした


 青森県では人口10万人あたりの医師数が全国平均を大きく下回るため、弘前大学医学部は「臨床研修医制度」を採用し、地域医療に従事する人材養成・確保に重点を置いています。担任の東海林先生のご指導を受け、弘前大学の環境や医学部のシステムについて十分に下調べしたので、面接も小論文も慌てずに済みました。秀光の先生方は受験対策のプロ。信頼して準備すれば怖いものはありません。若松先生と越後谷先生には「これからの医療は倫理性を身につけなくてはいけない。医の倫理は、医学を学ぶことと同じくらい重要。それをしっかりわきまえて面接に臨みなさい」とアドバイスをいただきました。この言葉を心に刻み、高い倫理性と使命感を持つ医師になれるよう、これからも努力していきます。
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