皆さんは、自分の将来のことについて考えたことはありますか。
私は、これまであまり自分の将来について考えたことがありませんでしたが、少しずつ自分の将来のことを考えてみようと思うようになりました。そのきっかけとなったのは、今年の5月に参加した「ふれあい看護体験」です。参加を決意した理由は、私が小さいころ病気で長期入院をしていた時のことです。その際に、笑顔で遊んでくれたり、お世話をしてくれたりと、いつも優しい看護師さんの姿が、心の支えになっていたことを思い出し、自分も誰かの心の支えになりたいと強く感じました。また、今まであまり興味を持つことのなかった医療系の仕事について、この体験を通し、どのような仕事か知ってみようと思ったからです。
今回、私が看護体験をした病棟は主に病気から回復して、リハビリや、自立した生活を目指す患者さんが入院しているところでした。たくさんの患者さんのお手伝いや、お世話を通して、看護師さんの大変さを肌に感じることが出来ました。そして、苦しむ患者さんのつらい気持ちの中でも笑顔を見せてくれる力強さに心を打たれました。あっという間の3時間でしたが、有意義なときを過ごすことができました。そんな様々な体験を通して、私が心に残ったことは、体験の最後にお話ししたある女性の患者さんです。私はその患者さんから、生きる上で大切なことを教えてもらいました。
「まだ十分若いし、可能性に満ち溢れているのだから、なりたい自分を探しなさい。これから先の日本を担っていく、貴重で大事な大人になるのだから。自分の夢を今のうちにしっかりいだくこと。そして、その夢をかなえられるように、努力しなさい」
これが、彼女が私にくれた言葉です。この言葉はいまだに私の心の中に鮮明に残っています。そして、まだ、じっくり考えたことのない自分の将来を考えさせられました。私はこの偶然の会話から、将来について深く考えるためのきっかけを得たのです。「なりたい自分になるためには、どうしたらいいのだろう」と。看護体験を振り返って考えてみると、答えはすぐ近くにありました。
私は「看護体験」を通して、人を支え、笑顔にすることが、こんなにも楽しくて、やりがいのあることなのだと興味を持つことができ、このことを自分のスローガンとして未来を支える1人の大人になりたいと、思うようになりました。興味を持ち、未来を考えるということが大切だと気付かされました。どんなに小さなことでも、興味をもってからがスタートだと私は考えます。誰も見ることのできない未来の世界が少しずつ近づいてきているように感じませんか。
では、何かに興味を持つためには、どうしたらいいのでしょう。それは、これから先の人生の中で、いろいろなことにチャレンジし、経験を積むことだと思います。どんなに些細なことでも、それはきっと、無駄にはならない大事な経験の一つになるはずです。また、自分の新しい一面を発見できるチャンスにもつながると思うのです。そのように、自分の将来の可能性を広げていきましょう。私もたくさんのことに挑戦して、皆さんと共に、明るい未来を創っていきたいと思っています。今からでも遅くはありません。自分が興味を持っている、持っていないということだけで、自分の可能性を狭めてはいませんか。新しい一歩を踏み出して、自分の将来をじっくりと考えてみてください。まだ、自分自身でも気づいていない可能性がいつか、なりたい自分を教えてくれるでしょう。そう、なりたい自分は、きっと心の中にある。 |